2016年4月21日木曜日

なぜ新自由主義は「金利」にこだわる

景気回復の手段として、新自由主義的な考えでは、財政出動よりも金利に固執する傾向があるようです。世界がこれほど不況になっても、マイナス金利を導入してまでも、とにかく「金利のコントロールで経済を運営できる」と考えています。しかし、誰がどう見ても限度があります。

なぜ、そこまで「金利」にこだわるのか不思議なので、理由を推測してみます。つまり金利とは「利潤」なのです。資本家が「カネからカネを生む」ことが可能なのは金利のおかげです。もし金利以外の方法が通用する世の中になっていまったら、資本家にとってどうでしょう?悪夢です。カネからカネを生む仕組みこそが、資本家の既得権そのものだからです。

ケインズ派のような財政政策は、その金利収入の機会を損失する憎むべき行為なのかも知れません。もちろん財政出動さえすれば万事うまく行くわけはありません。しかし、世界の政治支配層は何とかして財政出動を止めさせ、投資つまり金利によってマクロ経済を動かそうと、ほとんど必死になっています。そのように見えるのです。