2019年7月25日木曜日

右派でも左派でもない、とは?

「自分は右派でも左派でもない」と主張する人がいますが、そういう人は、たいがいは中道なんだろうと思います。しかし、私は右派でも左派でもありませんが、中道ではありません。どういうこと?

つまり、私は「右派でも左派でもない」のではなく、「右派でも左派でもある」のです。普通、中道と言えば右派と左派の中間の主張をすると思われます。私はそうではなく、あるときは、左派あるいは極左と考えられている主張をするし、またあるときは、右派あるいは極右と考えられている主張をします。なので、両方を足すとプラスマイナスで、中間になるわけですが、中間の主張をしているわけではないわけです。

こうした人は、自分だけではなく、もっと多くの人が「右派でも左派でもある」のだと思います。例えば、経済政策に関しては、非常に左派的な考えを持ちます。国民の生活を第一に考え、格差を是正し、社会保障を充実し、富裕層に相応の課税を行う。財政再建の必要はなく、もちろん消費税の増税も必要ない。拝金主義的な現代資本主義に批判的な立場である。

しかし、外交・安全保障に関しては、非常に右派的な考えを持つ。ことなかれ主義の外交から脱し、中国・韓国・ロシアに毅然とした外交を行い、拝金主義に染まった欺瞞のグローバリズムや移民政策と一線を画す。対米依存の安全保障から脱却して、独立性を確保するために、国力に相応しい軍事力の向上を図り、もって世界平和を推進する。これらの主張は、おそらく、中道ではないはずです。

右派でも左派でもなく、中道ですらない。
しかし、右派でも左派でもあるのです。

こうした立場を何と呼ぶべきか知らないが、こうした方針を明確に打ち出している政党は、今の日本には、ない、と思います。

今回の参議院選挙の投票率の低さを見ても、多くの国民は、既存の政党に期待していないことがわかります。そうした無党派層の、新たな受け皿として、こうした、これまでにない立場の政党があってよいはずだと思うのです。