2015年1月31日土曜日

おカネが見えない宇宙人が見た人間社会とは

あり得ない話ですが、人間が使っているおカネを見る(認識する)ことができない宇宙人がいるとして、その彼らが人間の経済活動を外から眺めたら、どんな風に映るでしょうか。もちろんおカネの存在がわからないよう、人間の言葉は理解できないとします。

ちょうどアリの社会を人間が観察するような感じです。人間がアリを観察する時には、アリの動きだけを観察しています。

そのようにして、宇宙人が外から人間の動きだけを観察していると、おカネの存在がまったく見えなくても、外から見て、人間社会ではさまざまな生産活動が行われ、製品が生産されて人々に分配されたり、サービスが人々に提供したりしているのがわかります。まさかそこにおカネという媒体が存在しているとは思わないでしょう。みんな協調して共同生活を送っているのだ、共同体なのだ、と理解するでしょう。

しかし、徐々に不思議な現象に気が付きます。工業製品や食料品が大量に余っているのに、なぜかある特定の人々にはそれが提供されないのです。そして、生活に困ったり、はては飢えて死ぬ人までいるのです。

なぜ、モノがあり余っているのに、ある特定の人々にそれが提供されないのか?おカネが見えない宇宙人には、決して理解できません。その宇宙人はかならず、こう考えるはずです。

「モノがあり余っているのだから、飢えている人に与えればいいのに、なぜそれが出来ないのだろう?人間とはへんな生き物だな。アリの社会にも劣っている。」