2019年2月15日金曜日

消費増税による財政再建は無用である

財務省へメールする、「消費増税に反対する意見書」の第3案を作りました。内容は似た部分が多いのですが、形式や内容が微妙にちがいますw。

件名:平成31年度予算の編成等に関する建議への意見

消費増税による財政再建は無用である
その理由

(1)既発行の国債について
日銀がすべて市中から買い取れば良い。これは現在の量的緩和政策をそのまま継続するだけであり、それにより高インフレが発生する恐れは無く、実際、その兆候すら見られない。また、世界的に景気が下降しつつあり、その局面において量的緩和政策の中止は困難であることから、ほぼすべての国債を日銀が買い切る可能性もある。

(2)歳入の不足分について
歳入の不足分はすべて日銀が国債を直接引き受けることで調達できる。不足分は、国債費を除くと平成30年予算で年間およそ15兆円である。これを日銀の引き受けによって賄う。ただし放漫財政によるインフレ率の上昇を抑えるため、引き受け額はインフレターゲットに基づいて調整する。

(3)過度の信用創造への対策について
預金準備率を順次引き上げて100%とし(MS=MB)、法定通貨の発行は市中銀行ではなく、日銀だけが行なうものとする。これにより高インフレのリスクは極めて低くなる。

(補足説明)

(1)既発行の国債を日銀が買い取っても、MBが増加するだけであってMSは直接増加しない。このことから高インフレのリスクは低いと考えられる。金融緩和以後すでに300兆円以上の国債を日銀が買い取っているが、インフレターゲット2%すら達成できていない。それでもリスクを恐れるなら(3)のごとく準備率を100%まで引き上げておくことをお勧めする。

(2)歳入の不足分を日銀の引受で行なった場合、MSも増加する。仮に年間15兆円のMSが増加するとすれば、2018年で計算するとMS(M2)の伸び率はおよそ+1.5%となり、同年の伸び率に加えても+4.4%に過ぎない。これはバブル崩壊前の半分以下の伸びであり、過度にインフレを警戒するのは誤りである。

また、日銀が円通貨を発行すると円通貨の信用が低下するとの指摘は当たらない。もしそれならば、市中銀行が信用創造によって信用通貨(預金)として円通貨を発行している現状は、まさに円通貨の毀損に該当する。しかし円通貨の信用はまったく低下していない。むしろ(3)のごとく、円通貨の発行を日銀に限定することにより、円通貨の信用(=円通貨の総発行量)は安定する。以後も日銀がインタゲに基づいて通貨発行量を調整するので、日銀の独立性は確保される。