新規発行の株式に投資した場合、そのおカネは会社に渡り、そのおカネを使って会社は生産設備を整えますから、資本が形成されます。この資本を用いて生産・販売活動を行って、その利潤が配当として還元される。これが投資です。
しかし、すでに発行されている株式を誰がいくらで売買しても、会社には一円も入金されませんから、資本は形成されません。これは投資ではなく「投機」と呼ぶべきでしょう。株式市場で新株が売り出されることは珍しく、ほとんどは既存の株を売買する「投機」です。
そして、投資と投機の社会的な貢献度はまったく違います。投資は社会における資本形成に関わりますから、社会に対する貢献度が高いのですが、投機は何も生み出さず、バブルを引き起こしてキャピタルゲインを抜くマネーゲームに過ぎません。
そうした違いを曖昧に報道することは、投機に対する世論の理解を歪めていると思うのです。