トランプ氏が共和党の大統領候補になりそうだ、との動きを受けて、アメリカを支配してきた政治家、知識人が総出でトランプ氏を非難し始めた。彼らの長期的な計画や既得権を害する恐れがあるからだ。その露骨な動きに、支配層の狼狽ぶりがうかがい知れる。
だが、こんなことになったのは誰のせいか?所得格差を放置し、民主主義においては最も力のある「中間層」を敵に回してしまった支配層にあるのではないか。その原因をサブプライムローンバブルといった原因に求めるのは間違いだ。なぜなら、格差は税制などによって縮小することが可能であるうえに、そもそもバブルですら通貨改革によって回避可能なのだ。
こうした社会問題に蓋をして、ひたすら自分たちの都合の良いように政治を動かしてきたツケが回ってきたことを反省したらどうだろうか。本当に悪いのはトランプではなく、支配層だ。
間違いなくトランプは潰されるだろうが、支配層に対する不信が消えることはないだろう。