2016年3月22日火曜日

キューバ 米国の「人権」には気を付けろ

キューバを訪問しているオバマ大統領は、さかんに「人権問題」を発言しているようです。反体制活動家とも面談するという。確かに人権は大切だ。しかしアメリカが人権問題を振りかざして反体制派を後押しした結果、シリアはどうなったのか?

変化には時間が必要だ。先進国の資本を受け入れれば中国のように急速な経済成長は可能だが、その代償もまた大きい。もちろんキューバの人々は、一日も早く豊かになりたいと思うだろうが、そもそも、それが間違いだ。

日本は江戸時代から明治になり、海外から学んで発展したが、外国の資本によって成長したわけではない。だから時間は要したが、自らの努力によって成長したがゆえに、知識や技術が根付き、それが日本の底力となったと思う。キューバもそうすべきだ。

グローバリズムの現代は、海外から資本がどんどん流入し、途上国も容易にカネを稼ぐことが可能となった。だがそれはある種の「罠」であることを忘れるべきではないと思う。それこそ資本の奴隷となり、人権など名目だけのお題目と化す。

人権は確かに大切だ。そして人々の自由も大切だし、いつまでも独裁政権を維持することは得策ではないだろう。だがアメリカの要求を安易に受け入れるべきではない。アラブの混乱を繰り返したら、また無実の人たちが難民となってさまようことになる。

キューバの人々に必要なのは、グローバル企業による貪欲な投資ではなく、キューバが自ら自律的に経済成長するための知識や技術です。経済の成長は外国のカネの力ではなく、自らの努力で徐々に達成すべきだと思う。それがキューバの血となり肉となる。日本もぜひキューバに支援していただきたい。