2015年11月23日月曜日

農業のコストダウンは農業従事者を減らす

農業のコストダウンは農業従事者の人口を確実に減らすと思います。なぜかと言えば、それは「農業のリストラ」だからです。よく「企業がリストラする」といいますが、なぜそうするかとえいば、コストダウンするためです。つまり人手を減らせばコストダウンします。

ですから、農業のコストダウンをするならば、それは農業の人手を減らすことであり、農業従事者が減少することを意味します。

農産物の関税を撤廃すれば、海外から安い農産物が流入することは間違いありません。その時に日本の農業が生き残る方法は、日本全体から考えると、大きくは二つしかないと思います。それは、

(1)コストダウン(リストラ)
(2)新たな市場の開拓

大規模農業化とは(1)に該当します。昔の囲い込み運動(エンクロージャー)に近いかも知れません。農業への異業種参入もこれが目的だと思います。この場合は農業従者をリストラすることでコストダウンを図ります。

いわゆる「高付加価値化」は(2)に該当します。高付加価値化といえば聞こえが良いですが、やることは新たな市場の開拓です。つまりコストダウンするのではなく、販売価格は高いまま、高く売れる市場(海外の富裕層など)に売り込む方法です。必要なのは市場調査と、その市場のニーズにあわせて農産物を生産することです。

(1)の方法は農業従事者はリストラで減りますが、食料自給率は確保できます。
(2)の方法は農業従事者は生き残りますが、食料自給率は低下します。

なんか、究極の選択のような・・・・。