2015年11月2日月曜日

二大政党制は理想的民主主義なのか?

新聞マスコミには二大政党制を歓迎するような意見も散見されます。しかし二大政党制は、彼らが言うような理想的な民主主義を実現するとは思えません。

人々の価値観や意見は多様であり、その多様性は今日ますます大きくなっていると思います。そのような多様な考えを白か黒かのような二つに分けて考えることは不可能です。結局のところ、有権者は妥協を迫られます。もし政党が4つあれば、有権者が妥協する程度はより小さくなります。しかし、二つしか無ければ、ほとんど民意と言えないほどの妥協を強要されることになります。

たとえば、二大政党制だったとして、両方の政党とも「消費税を増税すべきだ」と主張する事態となれば、どのような民意であれ、必ず消費税は増税される結果となることが投票前から明白です。もし政党が4つあれば、そのうち一つでも「消費税は増税しない」という政党があれば、民意は反映されます。そうしたことは、安保法にしろ、TPPにしろ、多々あるわけです。

二大政党の場合、例えば何者かが二つの政党を裏から工作して政治を操作することがより容易になります。もし4つの政党があれば、そうしたリスクは半分に低下します。

「二大政党制が理想的」のような話は、信用できませんね。