2016年6月14日火曜日

ビール券が通貨になるには?(お遊び)

電子マネーだの仮想通貨だの、という言葉が氾濫して、何が通貨なのかよく理解されていないまま、メディアが好き勝手に言葉を使っている気がします。正確に説明するのはさておき、今回は面白いことを思いついたので、「ビール券が通貨になるか」をからめて考えてみました。もちろんお遊びなので、実際にはあり得ませんが。

さて、ビールが老若男女を問わず極めて重宝されている国があるとします。万人が必ず毎日1リットルくらい飲む。ビールが黄金の水と言われるw。その国のビール会社は一大産業になっています。このビール会社はビール券を発行します。

>通常のビール券
この場合は、一般人が現金を支払ってビール会社からビール券を購入し、このビール券はお店でビールと交換できます。この場合、ビール会社にビールが在庫として存在していなくても、ビールを製造して引き渡す約束になっていれば良いわけです。これはいわゆる商品券に該当します。

>支払い手段としてのビール券
前と同じように、一般人が現金を支払ってビール会社からビール券を購入します。この国ではビールの需要が非常に高いので、ビール券は価値が普遍的。ビール券はビールの価値に裏付けられています。つまり、紙幣の代わりにビール券で支払っても通用するわけです。現金ではなく、ビール券が支払い手段になる。これは買い物ポイントや電子マネーに該当すると思われます。

>通貨代替え券としてのビール券
ビール会社におカネを払ってビール券を購入できますが、このビール券はビール会社で現金に戻すことができます。現金と相互に交換可能なビール券です。なおかつ、支払い手段として利用できます。これは、仮想通貨に該当します。ただし現金との交換レートが固定していますので、ビットコインとは違います。

>ビール会社がビール券で支払いをする(通貨発行)
ビール券が支払い手段として通用するとなると、ビール会社は取引先に現金で支払うのではなく、ビール券を発行して支払い手段として用いることができます。ビールの価値を背景にして、ビール券を発行するだけで「発行益」が発生します。このとき、実際にはビールの在庫はありません。でも価値が生まれるわけです。これが政府紙幣、硬貨に該当すると思われます。

>ビール会社がビール券を貸し付けする(信用創造)
ビール券が通貨として通用するなら、ビール会社がビール券を発行してこれを貸し付けることも可能になります。ビール券を貸し出すので、返済時にはビール券が戻ってきます。さて、貸し付けたビール券の金利としてビール券の支払いを要求します。つまり、100枚のビール券を貸したら120枚のビール券を返済する契約になります。何か妙ですが、預金はそれに似ています。これが銀行の信用創造、預金に該当すると思われます。

こうして、ビール会社は発券銀行になりました
(ビール本位制)

これ読むと、ますます混乱したかも知れませんねw。今回は比喩による冗談ですから。ビールじゃなくて江戸時代みたいにコメでもいいんですけど。