2016年6月30日木曜日

共産党は「共産主義」を捨てた方が良い

共産党はいますぐ「共産主義」を捨てた方が良いと思います。それは、共産社会が非現実的だと感じるからではありません。それどころか、自分は「未来社会は共産社会になる」と考えています。

未来にロボットとAIによって人間の労働が極端に減った世界では、自動的に財がどんどん生産されてきますから、共産社会のような分配社会~必要に応じて分配する社会~でないと成り立たなくなると考えているのです。もちろんそれを共産社会と呼ぶかどうかはわかりませんが、おそらく実質的に同じではないかと思われます。

いわゆる共産主義思想は「政治を共産主義にすれば共産社会が実現される」と考えるでしょう。しかし、政治体制を「共産主義」にしたところで共産社会は実現しないと思います。すでにソビエトと中国で結論が出ています。共産主義の経済システムは共産社会を実現する前に破綻します。

しかも、彼らの主張する、反米、親中、反自衛隊、天皇制廃止、憲法改正阻止などが、どのようにして共産社会の実現に関係するのかまったく不明です。それは単に冷戦時代のイデオロギーを盲目的に引き摺っているか、あるいは中国による世界支配を支援していることにしか思えません。

イデオロギーは無意味です。

共産社会が成立する条件は、非常に高い技術力と生産力によって、人間の労働が極度に減った時に初めて整うはずだからです。

最も重要なのは、現在進行中の生産力の飛躍的な増大を経済システムの変革にどう生かすかです。こうした変革は突然に革命的に生じるのではなく、技術の進化に合わせてシームレスに訪れるのであって、しかも前進、後退があり、一筋縄ではいかないでしょう。革命思想でいきなり180度変わる共産主義はアプローチの方法が根本的に間違っていると思います。時代錯誤です。

共産党が共産主義を捨て、未来の経済システムと現在の資本主義のシステムをつなぐ実現可能な道筋を示せない限り、本当に共産社会を目指す政党にはなれないと思います。

むしろ、別の政党がその役割を担うことになると思います。