2016年2月8日月曜日

サンダース氏 社会主義者としては甘い

サンダース氏は「社会主義者」を自称しているらしい。自称することで「自分は社会主義者」というイメージを刷り込んでいるが、自分に言わせれば社会主義者というより、あいかわらず資本主義者だ。あの程度では甘すぎるだろう。

本当に社会主義者を自称するなら、もっと強烈な改革が必要だ。と言っても、「ブルジョワがー」という話ではない。そんな化石共産主義者の発想では意味がない。資本主義の資本主義たるシステムは通貨制度にある。

つまり、現在の通貨制度は「すべてのおカネは借金から作られる」という、信用通貨制度あるいは債務通貨制度である。これを「すべてのおカネを資産として作る」という制度に改革すべきなのだ。もちろん、それだけで資本主義という基本が失われるわけではないが、大きな変革となる。

債務通貨制度の経済においては、世の中の借金を増やさなければ経済が動かなくなってしまう。ゆえに、金利の調整が極めて重要となり、ついには日銀のような「マイナス金利」という異常な政策にまで踏み込まざるを得ない状況になったと考えられる。

つまり現在の通貨制度は機能不全に陥っている。

これを改革しない限り、資本主義は何も変わらない。何も変わらない資本主義の枠内で社会主義者が行える政策には限界があるのだ。もし本当の社会主義者なら、まず資本主義の枠組みを変えなければならないはずだ。そういう意味で、既存の枠内に囚われるサンダース氏はまだまだ甘い。