2019年7月10日水曜日

野党は「経済成長」軸で自民に勝て

周知のように、安倍政権は失業対策や社会政策にも力を入れて、野党のお株を奪ってきたわけです。少なくとも、多くの国民はそう感じているはず。ですから、野党は安倍政権の上前をいく「自民より高い経済成長」で、安部政権のお株を奪わねばならないのです。

ところが、野党は何かと「反アベ」なので、アベと反対方向に走ることに熱心で、金融緩和に否定的であったり、財政出動に消極的であったり、まったく別の方向を模索しようとする。しかし、世界的に見ても、これまでの日本経済の経過を見ても、金融緩和と財政出動に効果があることは、かなり明白であり、別の方法を考えることは、不可能ではないにしろ、難しいと言える。

であるなら、アベよりも、さらに積極的に金融緩和を行い、財政出動を行えば、アベノミクスよりもより高い経済成長を達成することができる可能性があり、自民党のお株を奪うことができる。当然、経済成長すれば税収が増えることにもなり、野党が希望する諸政策の財源も確保できることになる。

そうした視点を、ようやく取り入れた政党が出てきた。それが、「れいわ新選組」である。経済政策に関しては、自民党と同じ方向性でありながら、自民党より、さらに積極的に「財政拡大政策」を実施し、自民党の上前を行く期待が非常に大きいのである。

しかし、残念なことに、どれほど政策に期待が持てるとしても、れいわ新選組が単独で政権を取ることは、ほぼ不可能であり、ゆえに、自民党の上を行くような政策を実施することは極めて難しい。れいわ以外の野党は、反アベゆえに、アベとはまるきり反対の方向に、独自の経済政策を見出そうとしているが、これはおそらく失敗する。過去の実例も、経済学的な裏づけもないからだ。せめて、ピケティ博士のような、左派系の著名な経済学者のアドバイスでも受けて政策を立案すれば救いようもあるのだが・・・。

今の野党は、極めて保守的である。革新と呼べる政党はない。表面的には現代風の装いをしていても、事実上、昔ながらの主張を繰り返しているだけである。だから、野党はすっかり「飽きられている」のだ。このままでは、100年経っても自民党政権を倒すことなど不可能だろう。安倍政権は、ほくそ笑んでいるに違いない「ああ、また野党は同じことをくりかえしている、安心だな」。

他の野党は、れいわ新選組を見習って、アベの上を行く、アベのお株を奪う政策を打ち出し、安倍政権の度肝を抜いて見せるべきだろう。