2018年1月17日水曜日

ネット啓蒙活動とマーケティングの共通点

ネットを利用してある考えを広めようとする行動は、ビジネスにおけるマーケティングに近い部分があると思います。自分の商品をごり押しするだけでは売れません。

マーケティングにおいて重要な点は「顧客をいかに捕まえて育成するか」です。来店した顧客に商品を売っておしまいのタイプの商売とは違い、啓蒙活動は可能なら顧客の生涯にわたって売り続けるタイプの商売と同じです。そのためには顧客の囲い込みと育成が欠かせません。

モノを売るときに注意すべきことは、いくら自分の売り込みたい商品が優れていても、それをゴリゴリ押し付けると顧客が逃げるだけだという点です。しかし、そういうタイプの人がネットにはかなり多い気がします。オレってすげえだろ自慢になりがちです。

洋服を売りたいとしても、お客様の身に着けている洋服をいきなり「その服はクソだ」と言えば、話すら聞いてもらえなくなります。ところがネットでは「お前の思想・考えはクソだ」と簡単に言い放ち、喧嘩になっている様子が見受けられます。これでは雌雄を決することはできても、お客様を囲い込むことは不可能です。

商売には基本的な手法として「イエス・バット法」があります。相手の考えがクソだと思っても、口が裂けてもクソとは言いません。その時点で啓蒙活動は失敗です。「お客様の服は素晴らしいですが、こちらの洋服はそれに加えてさらに流行の色をあしらい・・・」なんて調子で合わせます。

もとより、志向がまったく正反対の人はお店に来ません。ネットの場合、反対の志向の人は単に「お店をぶち壊しに来る」だけの人なので、完全無視かブロックが正解です。実際のお店でも、お店をぶち壊しにくるお客をお店に入れたりしませんよねw。お客にならない人を相手にする必要はありません。格闘技の道場じゃないんですから、挑戦者を求める必要はないのです

志向の違う人を説得するより、まず、ハッキリしない人を囲い込む方が楽です。いわゆる無党派の人をいかに囲い込むか。4割近くの人が無党派ですし、彼らを動かせば政治が動くことは、最近のトランプ大統領、あるいは昔の民主党政権を見ればわかります。

無党派の人は、難しい話を理解できないでしょう。ですから、あくまでも顧客目線に立ち、顧客の理解できる話をしなければなりません。そして顧客の共感を得ることが最も重要です。顧客を論破しても無意味です。

そして、ネットの啓蒙においては「敵」の数をなるべく少なく設定し、当たり構わず噛み付くことはしない方が得策です。敵が多いほど賛同者を得にくなります。また敵が多いと「道場破り」みたいな人がたくさん押しかけてきますw。

なんて、偉そうに書くのは簡単ですが、自分もまだまだ修行中です。通貨制度改革やベーシックインカムを実現するため、支持してくれる人をいかに増やすか。常にこうした点を思い返しながら、活動にまい進したいと思っています。