2016年9月2日金曜日

新しいグローバリズムへ変革の時

英国EU離脱を受けて反グローバリズムの動きが世界で活発化しています。こうした動きを新聞マスコミは抑え込もうと必死に誘導を繰り返しています。時代への逆行であるとか、反知性主義であるとか、ポピュリズムといった具合です。

しかし現在のグローバリズムに問題があるからこそ、世界の人々の不満と反対が高まっているのであり、これこそが時代の新たな潮流であると思います。

とはいえ、グローバリズムそのものを否定する人々は少ないでしょう。世界の国々が相互に協力し、関連性を深めることはそれこそ、避けられないからです。問題は、その関連性のあり方にあるはずです。つまり反グローバリズム運動は単なるグローバリズムの全否定ではなく、既存の政治権力集団の目指すグローバリズムとは異なるグローバリズムの再定義、新しいグローバリズムへの変革を追求すべきでしょう。

良く考えるとグローバリズムには種類があり、「グローバリズム」の一言でまとめて片づけられるものではありません。

たとえば、個々の国々が博愛や互助の精神で融和を図ろうとするグローバリズムもあれば、拝金主義で市場原理主義に基づいて単一市場を押し進めるグローバリズムもあります。つまり、グローバリズムは精神面、文化面、物質面、金融面といった多面性を有するのです。ですから、すべてひとくくりにして「良いか悪いか」とは言えないのです。

こうした中で、特に問題となるのが金融面、つまり「拝金主義グローバリズム」です。これは資本収益率の最大化を目的として世界をグローバルな単一市場に変えようとする動きです。世界で推進されている移民促進も労働市場の単一化として拝金主義に関連しています。

本来であれば、グローバル化によって多国間の人々は、連帯できるはずでした。ところがこの「拝金主義」によって、人々の心に憎しみと排斥感情が生まれています。拝金主義こそ、本来あるべきグローバリズムを破壊する元凶だったと考えられるのです。

ところが、新聞・マスコミ・御用学者は、グローバリズムといえば、拝金主義だろうと博愛・互助精神だろうと文化交流だろうと、すべてごちゃまぜにして「グローバリズムだ」と主張し、拝金主義に染まりきったグローバリズムを人々にごり押ししてくるのです。

「本当のグローバリズム」を破壊しているのは何か?
拝金主義グローバリズム、
すなわち「新自由主義・市場原理主義」であると思います。