「バラマキ=悪」という、短絡的なイメージを新聞マスコミが世論に定着させたことで、日本経済を回復させることは非常に困難になっています。まさに新聞マスコミは万死に値するのではないでしょうか。
バラマキはマイナスのイメージ用語です。具体的な定義がありません。そのため、あらゆる財政支出について「バラマキだ」と非難することを可能にするのです。つまり「ムダな公共工事」も「社会保障支出」も「教育投資」も、すべて「バラマキだからやめろ」で片付けることができるのです。
もちろん、ほくそ笑むのは財務省です。何しろ財政支出は1円も増やしたくない。そのためには「バラマキ=悪」のイメージは実に役に立つのです。緊縮派の最強のツール、それが「バラマキ=悪」。この最強誘導ツールで、少しでも世の中におカネを流すような政策は、ことごとく「バラマキだー」と騒いで潰すことができます。
本当はバラマキの中身こそ問題なのですが、
そんなことはお構いなし。
このバラマキ思考停止の元凶が新聞マスコミです。「公共工事は効果を精査しながら行う必要がある」、と言えばいいのですが、そういう難しい表現は使いません。短絡的に「公共工事はバラマキだから悪だ」を繰り返したため、国民はよく考えもせずにイメージだけで反射的に反応するようになってしまいました。
こうなると、年金等の社会保障を充実しようとすれば「バラマキ」、生活保護も「バラマキ」、もちろん国民への給付金であるヘリコプターマネーやベーシックインカムは「最悪のバラマキ」という具合です。
そもそもバラマキの何がどうして悪いのか?
国民は理解していないでしょう。
それを理解させ、財政支出の意味や効果などをきちんと評価させるのがマスコミの本来の役目なのですが、そんな意識はまったくないようです。彼らの目的は「とにかく財政支出を減らすこと」なのです。だから、大衆に余計な知識など授ける必要はありません。だから「バラマキ=悪」のイメージだけ刷り込めば、それで良いのです。
その結果、どうなるか。
もし与党が国民に給付金を配ろうとすれば、
→野党が「バラマキだ止めろ」と騒いで妨害。
逆に野党が社会保障を増やそうと主張すれば、
→与党が「バラマキだ止めろ」と騒いで妨害。
なんじゃそりゃw。何があっても国民におカネを渡さない、緊縮アリ地獄かw。ほくそ笑むのは財務省だけです。
2017年7月28日金曜日
残業代ゼロ法案と仕事の生産性
新聞マスコミが「成果による賃金制度を導入し、生産性を向上すべき」と書いています。多くの人は生産性の向上と聞くと「仕事を効率化するから良いこと」と考えます。しかし生産性の向上と仕事の効率は違うのです。
(ねこ)
労働基準法の改正案、いわゆる「残業代ゼロ法案」がまた騒がれ始めたのにゃ。労働時間ではなく成果に基づいて賃金を支払う制度のことにゃ。何時間労働しても、成果が同じなら給料は同じって話だにゃ。成果に基づく賃金制度は新聞マスコミに「生産性が向上する」って書いてあるから、生産性が高まっていいことなのかにゃ。
(じいちゃん)
確かに新聞マスコミには「生産性が高まる」と書いておる。一般の人々は「生産性が高まる」と聞けば良い事じゃと思う人が多いじゃろう。なぜなら「生産性の向上」と聞くと多くの人は短時間の仕事でたくさんのモノやサービスを生産するようになることだと考えるからじゃ。つまり生産性の向上とは、仕事の効率向上(生産効率の向上)のことだと考えておるじゃろう。
(ねこ)
そう思うにゃ。生産性の向上と仕事の効率向上は同じじゃないのかにゃ。
(じいちゃん)
同じ部分もあるが基本的に別だと考えた方が良いじゃろう。仕事の効率とは「モノやサービスで考えた場合」、生産性の向上とは「おカネで考えた場合」と考えることができる。
例えば仕事の効率は時間当たりの生産量として考えることができる。だから短時間に効率的に仕事をこなして生産効率が高まるほど、生み出されるモノやサービスの量が増える。モノやサービスが増えれば社会が豊かになると考えられるじゃろう。生産の時間的な効率という視点じゃ。普通の人は生産性と聞くと、これをイメージする。しかし実際の生産性はどうか。
生産性は計算式に基づいて定義されておる。つまり
(生産性)=(付加価値の生産量)÷(総労働時間)じゃ。
この式だけ見れば、仕事の時間効率を高めると生産性があがると思うじゃろう。しかし、付加価値の生産量も総労働時間も金額で換算されるから、この式は次のように書き換えることができる
(生産性)=(売り上げによる利益)÷(賃金コスト)となる。
売り上げによる利益とは、売り上げ金額から製造原価、販売経費などを引いた金額とする。こうしてみると、生産性から「時間」という視点は消えてしまう。つまり生産性は必ずしも労働時間とは関係がないことがわかるじゃろう。
例えば、景気が良くなって売り上げによる利益が増加すると、それだけで生産性が向上することがわかる。つまり世の中の景気が良くなって商品がバンバン売れるようになると、それだけで生産性は向上するんじゃ。
また逆に、景気が悪くて売り上げがまったく伸びなくても、賃金コストが減少するとそれだけで生産性が向上することがわかる。つまり世の中の景気が悪いままでも、リストラや賃金をカットすると、それだけで企業の生産性は向上するのじゃよ。従って、ある意味では生産性の向上と仕事の効率は関係ないと考えることもできる。
まさに「残業代ゼロ」はこれなんじゃよ。残業代をゼロにすれば、それだけで賃金コストが低下するから、仕事が効率化しようがしまいが生産性は向上する。すると新聞マスコミが「残業代ゼロによって生産性が向上しました」と記事に書き、多くの人は「ああ、仕事の効率が高まったんだね、よかったよかった」と言うわけじゃよ。ばかばかしいのう。
(ねこ)
うみゃ~、知らなかったのにゃ。生産性の向上と仕事の効率向上は同じだと思っていたのにゃ。効率よく仕事すれば生産性が上がると思っていたにゃ。
(じいちゃん)
確かに仕事の効率を向上させると、生産されるモノやサービスの量が増えるから生産性が向上する可能性はある。つまり、たくさん生産された分だけ、たくさん売れれば、売り上げによる利益が増えるから、生産性は向上する。しかし消費者におカネがなければ、いくら作っても売り上げは増えないじゃろう。すると、労働者がどれほど苦労して仕事の効率を向上させても生産性があがらないことになる。
(ねこ)
ん~、それじゃあ仕事の効率を高める意味ないにゃ。
(じいちゃん)
ところがそうでもない。仕事の効率が高まると、同じ量の商品を生産するのに必要な労働者の数が少なくなるんじゃ。そこで企業は労働者を首にして、賃金コストを減らし、生産性を高めることができる。じゃから新聞マスコミの「生産性の向上が必要だ」という話をすんなり受け入れてはいかんのじゃよ。
(ねこ)
ひどいにゃ、ひどいにゃ、労働者がふんだりけったりだにゃ。企業も労働者も得する良い方法はないのかにゃあ。
(じいちゃん)
ある。国民に給付金を支給しつつ仕事の効率化、残業時間の短縮化を行えば良いのじゃ。それがヘリコプターマネーやベーシックインカムと呼ばれる手法じゃ。すべての国民に毎月おカネを支給すれば、国民の購買力が高まる。すると仕事の効率向上によってたくさん作られたモノやサービスは売れ残ることなくすべて売れるじゃろう。すると企業の売り上げが増えるから、仕事の効率だけじゃなく、生産性も向上するんじゃ。仮に残業代が減っても、代わりに給付金をもらえるから所得が減る心配も少なくなる。まさに企業も労働者も得をするんじゃ。
(ねこ)
すごいにゃすごいにゃ。ヘリコプターマネーで国民におカネを配りながら、労働時間の効率化をするべきだにゃ。
(じいちゃん)
仕事の効率を高めるのは良いことじゃし、労働時間が短くなるのも良いことじゃ。問題はそれで労働者の所得が減ってしまう恐れがあることなんじゃ。じゃから政府の勧める「仕事の効率化や時間短縮」に反対するのではなく、代わりにヘリコプターマネーやベーシックインカムを要求すれば良いのじゃ。
ところが、拝金主義の自民党は当然としても、どの野党もそんな政策は提案しない。労働組合にもそんな話はまったくない。どの連中も「おカネを国民に配る」ことには反対らしい。国民の生活が第一ならぬ「カネの価値が第一」なんじゃよ。
まあ、そんなわけで、国民の大部分は「生産性の向上と仕事の効率向上」を混同しておる。そして新聞マスコミが「生産性の向上のために脱時間給・・・」と書けば、「しかたない」と納得してしまう。もちろんそれが新聞マスコミの狙いじゃ。だから新聞マスコミは「生産性向上・生産性向上」を連呼し、生産性を錦の御旗にして国民の労働強化に向けてまい進しておるのじゃよ。
騙されてはいかん、まず最初に行うべきなのは「国民におカネを給付して国民の購買力を向上させること」じゃ。そうすることで初めて、みんなが考えている生産性の効果が実現できるのじゃ。
~本編サイトと同時掲載~
(ねこ)
労働基準法の改正案、いわゆる「残業代ゼロ法案」がまた騒がれ始めたのにゃ。労働時間ではなく成果に基づいて賃金を支払う制度のことにゃ。何時間労働しても、成果が同じなら給料は同じって話だにゃ。成果に基づく賃金制度は新聞マスコミに「生産性が向上する」って書いてあるから、生産性が高まっていいことなのかにゃ。
(じいちゃん)
確かに新聞マスコミには「生産性が高まる」と書いておる。一般の人々は「生産性が高まる」と聞けば良い事じゃと思う人が多いじゃろう。なぜなら「生産性の向上」と聞くと多くの人は短時間の仕事でたくさんのモノやサービスを生産するようになることだと考えるからじゃ。つまり生産性の向上とは、仕事の効率向上(生産効率の向上)のことだと考えておるじゃろう。
(ねこ)
そう思うにゃ。生産性の向上と仕事の効率向上は同じじゃないのかにゃ。
(じいちゃん)
同じ部分もあるが基本的に別だと考えた方が良いじゃろう。仕事の効率とは「モノやサービスで考えた場合」、生産性の向上とは「おカネで考えた場合」と考えることができる。
例えば仕事の効率は時間当たりの生産量として考えることができる。だから短時間に効率的に仕事をこなして生産効率が高まるほど、生み出されるモノやサービスの量が増える。モノやサービスが増えれば社会が豊かになると考えられるじゃろう。生産の時間的な効率という視点じゃ。普通の人は生産性と聞くと、これをイメージする。しかし実際の生産性はどうか。
生産性は計算式に基づいて定義されておる。つまり
(生産性)=(付加価値の生産量)÷(総労働時間)じゃ。
この式だけ見れば、仕事の時間効率を高めると生産性があがると思うじゃろう。しかし、付加価値の生産量も総労働時間も金額で換算されるから、この式は次のように書き換えることができる
(生産性)=(売り上げによる利益)÷(賃金コスト)となる。
売り上げによる利益とは、売り上げ金額から製造原価、販売経費などを引いた金額とする。こうしてみると、生産性から「時間」という視点は消えてしまう。つまり生産性は必ずしも労働時間とは関係がないことがわかるじゃろう。
例えば、景気が良くなって売り上げによる利益が増加すると、それだけで生産性が向上することがわかる。つまり世の中の景気が良くなって商品がバンバン売れるようになると、それだけで生産性は向上するんじゃ。
また逆に、景気が悪くて売り上げがまったく伸びなくても、賃金コストが減少するとそれだけで生産性が向上することがわかる。つまり世の中の景気が悪いままでも、リストラや賃金をカットすると、それだけで企業の生産性は向上するのじゃよ。従って、ある意味では生産性の向上と仕事の効率は関係ないと考えることもできる。
まさに「残業代ゼロ」はこれなんじゃよ。残業代をゼロにすれば、それだけで賃金コストが低下するから、仕事が効率化しようがしまいが生産性は向上する。すると新聞マスコミが「残業代ゼロによって生産性が向上しました」と記事に書き、多くの人は「ああ、仕事の効率が高まったんだね、よかったよかった」と言うわけじゃよ。ばかばかしいのう。
(ねこ)
うみゃ~、知らなかったのにゃ。生産性の向上と仕事の効率向上は同じだと思っていたのにゃ。効率よく仕事すれば生産性が上がると思っていたにゃ。
(じいちゃん)
確かに仕事の効率を向上させると、生産されるモノやサービスの量が増えるから生産性が向上する可能性はある。つまり、たくさん生産された分だけ、たくさん売れれば、売り上げによる利益が増えるから、生産性は向上する。しかし消費者におカネがなければ、いくら作っても売り上げは増えないじゃろう。すると、労働者がどれほど苦労して仕事の効率を向上させても生産性があがらないことになる。
(ねこ)
ん~、それじゃあ仕事の効率を高める意味ないにゃ。
(じいちゃん)
ところがそうでもない。仕事の効率が高まると、同じ量の商品を生産するのに必要な労働者の数が少なくなるんじゃ。そこで企業は労働者を首にして、賃金コストを減らし、生産性を高めることができる。じゃから新聞マスコミの「生産性の向上が必要だ」という話をすんなり受け入れてはいかんのじゃよ。
(ねこ)
ひどいにゃ、ひどいにゃ、労働者がふんだりけったりだにゃ。企業も労働者も得する良い方法はないのかにゃあ。
(じいちゃん)
ある。国民に給付金を支給しつつ仕事の効率化、残業時間の短縮化を行えば良いのじゃ。それがヘリコプターマネーやベーシックインカムと呼ばれる手法じゃ。すべての国民に毎月おカネを支給すれば、国民の購買力が高まる。すると仕事の効率向上によってたくさん作られたモノやサービスは売れ残ることなくすべて売れるじゃろう。すると企業の売り上げが増えるから、仕事の効率だけじゃなく、生産性も向上するんじゃ。仮に残業代が減っても、代わりに給付金をもらえるから所得が減る心配も少なくなる。まさに企業も労働者も得をするんじゃ。
(ねこ)
すごいにゃすごいにゃ。ヘリコプターマネーで国民におカネを配りながら、労働時間の効率化をするべきだにゃ。
(じいちゃん)
仕事の効率を高めるのは良いことじゃし、労働時間が短くなるのも良いことじゃ。問題はそれで労働者の所得が減ってしまう恐れがあることなんじゃ。じゃから政府の勧める「仕事の効率化や時間短縮」に反対するのではなく、代わりにヘリコプターマネーやベーシックインカムを要求すれば良いのじゃ。
ところが、拝金主義の自民党は当然としても、どの野党もそんな政策は提案しない。労働組合にもそんな話はまったくない。どの連中も「おカネを国民に配る」ことには反対らしい。国民の生活が第一ならぬ「カネの価値が第一」なんじゃよ。
まあ、そんなわけで、国民の大部分は「生産性の向上と仕事の効率向上」を混同しておる。そして新聞マスコミが「生産性の向上のために脱時間給・・・」と書けば、「しかたない」と納得してしまう。もちろんそれが新聞マスコミの狙いじゃ。だから新聞マスコミは「生産性向上・生産性向上」を連呼し、生産性を錦の御旗にして国民の労働強化に向けてまい進しておるのじゃよ。
騙されてはいかん、まず最初に行うべきなのは「国民におカネを給付して国民の購買力を向上させること」じゃ。そうすることで初めて、みんなが考えている生産性の効果が実現できるのじゃ。
~本編サイトと同時掲載~
2017年7月27日木曜日
リフレ派とケインズ派の喧嘩
ネット上では、しばしばリフレ派とケインズ派が喧嘩しています。自分はリフレとケインズの両方を支持してますから、この喧嘩はアフォらしくて見ていられません。どうして喧嘩になっているのか、自分の見立てを書いてみます。
リフレ派とは「金利操作」による景気や物価のコントロールを主張し、自由主義的な傾向の強いグループです。ケインズ派は「財政出動」による景気のコントロールを主張し、自由主義的な色合いは薄い(ネット上ではむしろ保護主義に近い)グループです。この両者は、民主党政権の頃は「脱デフレ」「金融緩和」で意見が一致して、共闘していました。しかし、アベノミクスで金融緩和が始まると、両者の違いだけが浮き出るようになり、互いに罵りあうようになりました。
リフレ派とケインズ派の喧嘩。自分の見るところ、最初に手を出したのはリフレ派のような気がします。リフレ派の一部の学者が「金融緩和だけすれば財政出動は必要ない」と言い出したと記憶しています。次に自由貿易の国際的なしくみであるTPPで対立。ケインズ派がTPPを批判するところ、リフレ派がTPPを強力に擁護して譲らず、いずれも両者が妥協点を探る気配ありませんでした。
第二次安倍政権の初期段階では物価が上昇し、景気も回復し、金融緩和による効果があるとされ、リフレ派は強気でした。そこでリフレ派の発言も強くなり、ケインズ派は旗色が悪く、押し込まれた状況におかれていたと思います。この段階でケインズ派の内部には相当なストレスが貯め込まれたはずです。
ところが、消費税の増税後、金融緩和の効果はどんどん失速を始め、政府が苦し紛れに「デフレではない」と言ったところで、インフレターゲット2%の達成は先送りされるばかり。失業率が低下しているにも関わらず実質賃金の伸びは鈍く、景気回復に対する国民の実感もほとんどないような状況です。
さらに、低金利で利ザヤの抜けなくなった金融街の連中が日銀の金融緩和には効果がない、出口だ出口だと騒ぎはじめました。そこへ経済素人の野党も便乗して、金融緩和は効果が無い、アベノミクスは失敗だと叫んでいます。
そこで窮地に立たされたリフレ派は「財政出動も同時にやるべき」と言い出し、この発言に最初から財政出動を主張していたケインズ派が激怒。いまさらなんだ、というわけです。そこへリフレ派が「いやいや、財政出動をやるなとは言ってない」と弁解するものだから、ますます炎上。
怒りの収まらないケインズ派は極論に走り始め、金融緩和は効果が無いと言い出し、リフレ派の攻撃に転じています。それが1~2年くらい前でしょうか、そこから先は知りません。あまりにもバカバカしいので、最近はリフレ派にもケインズ派にも、すっかり興味を失い、放置しています。もちろんこれは自分の見立てなので、違う部分があるかも知れませんが。
これが人間の愚かさではないかと思います。
なぜもっと広く、大きく考えられないのか。
どっちの理論が正しいかなんてどうでもいいんです。本当の敵は誰なのか?もう一度よく考えて欲しいですね。しまいには、どっちも愛想尽かされると思います。
リフレ派とは「金利操作」による景気や物価のコントロールを主張し、自由主義的な傾向の強いグループです。ケインズ派は「財政出動」による景気のコントロールを主張し、自由主義的な色合いは薄い(ネット上ではむしろ保護主義に近い)グループです。この両者は、民主党政権の頃は「脱デフレ」「金融緩和」で意見が一致して、共闘していました。しかし、アベノミクスで金融緩和が始まると、両者の違いだけが浮き出るようになり、互いに罵りあうようになりました。
リフレ派とケインズ派の喧嘩。自分の見るところ、最初に手を出したのはリフレ派のような気がします。リフレ派の一部の学者が「金融緩和だけすれば財政出動は必要ない」と言い出したと記憶しています。次に自由貿易の国際的なしくみであるTPPで対立。ケインズ派がTPPを批判するところ、リフレ派がTPPを強力に擁護して譲らず、いずれも両者が妥協点を探る気配ありませんでした。
第二次安倍政権の初期段階では物価が上昇し、景気も回復し、金融緩和による効果があるとされ、リフレ派は強気でした。そこでリフレ派の発言も強くなり、ケインズ派は旗色が悪く、押し込まれた状況におかれていたと思います。この段階でケインズ派の内部には相当なストレスが貯め込まれたはずです。
ところが、消費税の増税後、金融緩和の効果はどんどん失速を始め、政府が苦し紛れに「デフレではない」と言ったところで、インフレターゲット2%の達成は先送りされるばかり。失業率が低下しているにも関わらず実質賃金の伸びは鈍く、景気回復に対する国民の実感もほとんどないような状況です。
さらに、低金利で利ザヤの抜けなくなった金融街の連中が日銀の金融緩和には効果がない、出口だ出口だと騒ぎはじめました。そこへ経済素人の野党も便乗して、金融緩和は効果が無い、アベノミクスは失敗だと叫んでいます。
そこで窮地に立たされたリフレ派は「財政出動も同時にやるべき」と言い出し、この発言に最初から財政出動を主張していたケインズ派が激怒。いまさらなんだ、というわけです。そこへリフレ派が「いやいや、財政出動をやるなとは言ってない」と弁解するものだから、ますます炎上。
怒りの収まらないケインズ派は極論に走り始め、金融緩和は効果が無いと言い出し、リフレ派の攻撃に転じています。それが1~2年くらい前でしょうか、そこから先は知りません。あまりにもバカバカしいので、最近はリフレ派にもケインズ派にも、すっかり興味を失い、放置しています。もちろんこれは自分の見立てなので、違う部分があるかも知れませんが。
これが人間の愚かさではないかと思います。
なぜもっと広く、大きく考えられないのか。
どっちの理論が正しいかなんてどうでもいいんです。本当の敵は誰なのか?もう一度よく考えて欲しいですね。しまいには、どっちも愛想尽かされると思います。
2017年7月26日水曜日
加計問題における大衆の心理
加計学園に安倍首相が便宜を図ったかどうかで国会が大騒ぎになっていますが、冷静に状況を判断すれば、結局は空騒ぎに終わると予想できます。しかし、なぜこんな空騒ぎで世論が盛り上がるのでしょうか。
加計学園に首相が便宜を図ったかどうか、この事実関係を確認することは不可能です。言った、言わないの話だからです。推論だけで断罪することはできません。そんなことをすれば世の中は冤罪だらけになってしまいます。ですから首相が交代するかどうかは、最終的に自民党内の権力争いで決まります。
しかし、そう簡単に交代するとは考えられません。FNNの世論調査でも、「今、誰が首相に相応しいか」の問いに、一位は「ふさわしい人がいない」が21.6%で最も多く、石破氏が20.9%、安倍氏が19.7%と、特に決定的な状況が生まれているわけではありません。こうした状況では自民党内で首相の交代を求める声が高まるとは考えられないのです。
ですから、空騒ぎで終わると予想されます。ただし、空騒ぎでも国民は「安倍にお灸を据えてやった」と満足するでしょう。
なぜ、こうした現象が毎度毎度、発生するのでしょうか。これは今回の安倍首相に限りません。福田首相のときも、鳩山首相のときも、国会がつるし上げ大会になり、マスコミが騒ぎ、人々が興奮するのです。左派支持者、右派支持者にかかわらず、3時の奥様向け番組でも大騒ぎなのです。
それは、人々がそれに「快感を覚える」からです。権力者という強い立場の人間をその地位から引き摺り下ろすこと、これに人々は興奮するのです。だから安倍であろうと鳩山であろうと、世間は内心で面白がっているのです。これは人間の「衝動」や「無意識」に近いレベルで生じているので、意識していない人がほとんどでしょう。こうした快感を覚えながら、したり顔で「う~ん、疑惑が・・・」などと言うのです。
また、新聞テレビなどのマスコミで報道される内容は、いつもいつも「政治家が悪いことをした」という内容ばかりです。そのため人々の潜在意識には「政治家=悪いやつ」という観念が完全に刷り込まれています。そのため「政治家がよいことをした」という事実より「政治家が悪いことをした」という事実の方が、刷り込まれた常識にマッチするため「やっぱりそうか」と、共感を覚えるのです。こうした、自分の潜在意識にある常識と一致する現象を人々は好む傾向があります。
また、争いごとは人々を興奮させます。ローマ時代から、大規模な見世物として利用されています。それが国会で行われています。怒声罵声の飛び交う国会に興奮する。まさに劇場ですね。
こうしたことから、国会で政治家・権力者がつるし上げになると右派左派無党派に関わらず、人々は興奮しやすくなります。
そうした大衆の心理に付け込むのが「新聞テレビなどのマスコミ」なのです。大衆扇動の考えから言えば、興奮状態にある人々は、操作しやすいのです。いわゆるポピュリズムの図式がそこにあります。こうして新聞マスコミによって大衆は操作され、政治が動かされてゆくわけです。
悪い政治家が交代するのは問題ありません。しかし、悪いかどうかわからない政治家が、大衆心理をたくみに利用する新聞マスコミなどの操作によって交代させられる可能性があることを、人々はあらかじめ理解しておく必要があると思うのです。
加計学園に首相が便宜を図ったかどうか、この事実関係を確認することは不可能です。言った、言わないの話だからです。推論だけで断罪することはできません。そんなことをすれば世の中は冤罪だらけになってしまいます。ですから首相が交代するかどうかは、最終的に自民党内の権力争いで決まります。
しかし、そう簡単に交代するとは考えられません。FNNの世論調査でも、「今、誰が首相に相応しいか」の問いに、一位は「ふさわしい人がいない」が21.6%で最も多く、石破氏が20.9%、安倍氏が19.7%と、特に決定的な状況が生まれているわけではありません。こうした状況では自民党内で首相の交代を求める声が高まるとは考えられないのです。
ですから、空騒ぎで終わると予想されます。ただし、空騒ぎでも国民は「安倍にお灸を据えてやった」と満足するでしょう。
なぜ、こうした現象が毎度毎度、発生するのでしょうか。これは今回の安倍首相に限りません。福田首相のときも、鳩山首相のときも、国会がつるし上げ大会になり、マスコミが騒ぎ、人々が興奮するのです。左派支持者、右派支持者にかかわらず、3時の奥様向け番組でも大騒ぎなのです。
それは、人々がそれに「快感を覚える」からです。権力者という強い立場の人間をその地位から引き摺り下ろすこと、これに人々は興奮するのです。だから安倍であろうと鳩山であろうと、世間は内心で面白がっているのです。これは人間の「衝動」や「無意識」に近いレベルで生じているので、意識していない人がほとんどでしょう。こうした快感を覚えながら、したり顔で「う~ん、疑惑が・・・」などと言うのです。
また、新聞テレビなどのマスコミで報道される内容は、いつもいつも「政治家が悪いことをした」という内容ばかりです。そのため人々の潜在意識には「政治家=悪いやつ」という観念が完全に刷り込まれています。そのため「政治家がよいことをした」という事実より「政治家が悪いことをした」という事実の方が、刷り込まれた常識にマッチするため「やっぱりそうか」と、共感を覚えるのです。こうした、自分の潜在意識にある常識と一致する現象を人々は好む傾向があります。
また、争いごとは人々を興奮させます。ローマ時代から、大規模な見世物として利用されています。それが国会で行われています。怒声罵声の飛び交う国会に興奮する。まさに劇場ですね。
こうしたことから、国会で政治家・権力者がつるし上げになると右派左派無党派に関わらず、人々は興奮しやすくなります。
そうした大衆の心理に付け込むのが「新聞テレビなどのマスコミ」なのです。大衆扇動の考えから言えば、興奮状態にある人々は、操作しやすいのです。いわゆるポピュリズムの図式がそこにあります。こうして新聞マスコミによって大衆は操作され、政治が動かされてゆくわけです。
悪い政治家が交代するのは問題ありません。しかし、悪いかどうかわからない政治家が、大衆心理をたくみに利用する新聞マスコミなどの操作によって交代させられる可能性があることを、人々はあらかじめ理解しておく必要があると思うのです。
2017年7月25日火曜日
書籍「金融緩和の天国と地獄」改訂版を発売
2015年に発売した書籍ですが、内容を加筆修正して、改訂版として発売しました。電子本のみ300円です。自分の発売した書籍の中では、売れているほうです(たかが知れてますけどw)。
初版では、ちょっと癖があったので(野党をボロクソに批判していたw)、そういう部分はカットして、政治的にはより中立にし、全体的な流れにも手を加えて、より自然な形で理解していただけるよう心がけたつもりです。
加筆については、バランスシートの考え方を利用して、銀行の仕組みや、日銀の金融政策の仕組みなどの説明しています。それを第4章として分離し、強化しました。財政再建も、バランスシートで説明しています。また、100%通貨政策の一つとしてアイスランドの例をご紹介し、それもバランスシートで説明しています。なるべくバランスシートをやさしく説明したつもりです。
なお、内容の詳しいご説明は以下、本編サイトの記事より。
<ここからリンク>
サイドバー(左側)のバナーからもリンクしてます。
なんか、アマゾンもせこくなりつつあり、手数料的なものの他に、配信コストとか抜かれるので、半分は持っていかれますw。仕方ないです。というか、売れても国民年金と健康保険の支払いで消えますw。クソ、年金もらわずに死ねるかw。
初版では、ちょっと癖があったので(野党をボロクソに批判していたw)、そういう部分はカットして、政治的にはより中立にし、全体的な流れにも手を加えて、より自然な形で理解していただけるよう心がけたつもりです。
加筆については、バランスシートの考え方を利用して、銀行の仕組みや、日銀の金融政策の仕組みなどの説明しています。それを第4章として分離し、強化しました。財政再建も、バランスシートで説明しています。また、100%通貨政策の一つとしてアイスランドの例をご紹介し、それもバランスシートで説明しています。なるべくバランスシートをやさしく説明したつもりです。
なお、内容の詳しいご説明は以下、本編サイトの記事より。
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なんか、アマゾンもせこくなりつつあり、手数料的なものの他に、配信コストとか抜かれるので、半分は持っていかれますw。仕方ないです。というか、売れても国民年金と健康保険の支払いで消えますw。クソ、年金もらわずに死ねるかw。
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