2018年6月10日日曜日

日銀の出口戦略は暴落のシグナル

マスコミはしきりに日銀に出口戦略を求めているが、暢気なモノですね。日銀が出口戦略に踏み切れば、それが株価暴落、デフレ逆噴射のシグナルとなるでしょう。

かつて、日銀が金融引き締めを行なうと、そのほとんど直後にバブルが崩壊し、日本の景気はそのたびに叩きのめされてきた歴史があります。

その始めはおなじみ1991年の日本のバブル崩壊です。その前年の1990年に日銀は大幅な金融引き締めを実施し、その後もさらに引き締めたため、日本経済は完膚なきまで叩きのめされました。

その次は2001年のITバブル崩壊です。その前年の2000年に日銀は金融引き締めを行い、翌年2001年にバブルが崩壊しました。

その次は2007年のサブプライムローン・バブルの崩壊です。その前年の2006年に日銀は金融引き締めを実施し、その翌年にバブルが崩壊しました。このときは日銀がバブル崩壊後も引き締めを継続したため、日本はデフレが悪化してブラック企業が台頭、円が暴騰して産業空洞化もすすみました。

このような歴史を見ると、次のような予測ができます。

①マスコミに押されて日銀が時期尚早の出口戦略を始める。
②同じタイミングで世界のどこかでバブルが崩壊。
③日本がデフレ不況に逆噴射する
④日銀やマスコミがおかしな言い訳を始める。

日銀に対する世間の非難が高まると、俄然としてマスコミが「日銀の独立性は絶対善」と言い出すでしょう。目に見えるような気がします。

しかし冗談ではなく、実際にその危険性はあると思います。なぜなら2019年に消費税が増税され、2020年には東京オリンピックが終了するからです。これは日本にとって間違いなく大きなデフレ圧力になると思われます。ですから、この先しばらくは間違っても出口戦略など実行できないはずなのですが、そこはあの「逆噴射日銀」ですからね、何をするかわかりません。

日銀の出口戦略は暴落のシグナルですから、要注意です。