2016年5月4日水曜日

冷戦時代のアンチテーゼとして生まれた左派

なぜ日本の左派が中国(そしておそらくロシア)寄りなのかといえば、それは冷戦の時代、世界が資本主義(米国や欧州)と共産主義(ソビエトや中国)に分かれて対立してきたことの名残と考えられます。労働組合は思想的には共産主義に近いと考えられていますから。その当時としては論理的整合性がそれなりに感じられるわけです。

しかし、冷戦などはるか昔に終わり、ソビエトはすでに無く、中国は過酷な資本主義へ変貌を遂げています。この時代に左派が中国ロシア寄りである必然性は、何も無いはずです。あるとすれば「昔からの付き合い」だけでしょう。そんなことで世界情勢を乗り切れるのでしょうか。今の状況を見る限り、野党は中国に「利用されているだけ」にしか見えません。

もちろん、自民党もアメリカに利用されている部分が非常に強い。日本の立場は悲惨です。とはいえ、現実に目をそむけては滅びるのみ。隣の国のように「等距離外交」などと夢物語を唱えて、いきなりそれを実行すればどうなるか。

その点で中国は老獪です。実にしたたか。二枚舌。ある意味で、日本は中国を見習った方が良いと思う。