2019年6月27日木曜日

脳梗塞には、お気を付けください

先日、実父が脳梗塞で入院し、命に別状はないものの、右片麻痺(右半身の完全麻痺)になりました。その経験をお伝えします。

脳梗塞は、脳内の血管が詰まり、血液が流れなくなることで発症します。それにより、その血管の先にある脳の細胞が部分的に死んでしまい、脳の機能が損なわれます。詰まる血管の部位によって、症状には違いがあります。

私の父は「橋」と呼ばれる部分、大脳から延髄・脊髄へ向けて神経が繋がっている部分で梗塞が生じました。この部位は、大脳から手や足の動きを指令する命令が、脊髄へと送られる「通り道」の部分であるため、ここの機能が損なわれると、大脳からの指令が手足に伝わらなくなり、動かなくなります。左側に梗塞ができたため、右側が麻痺しています。

大脳の機能には、影響しないため、知的機能にはまったく問題は生じないのですが、右側の手足が動かなくなり、顔の右側も動かなくなるため、うまく喋れなくなるようです。

この「橋」の部分に発生した、今回の梗塞の発症直後の症状は、

①口がまわりにくい。
②右側の手足は動くが、ふんばりがきかない。

です。意識はありますし、痛みもまったくないので、本人は「そのうちなおる」と思い込みがちですが、絶対に直りません。症状も、発症直後は、それほど重くないので、その「重症度」に気付きません。実際、脳外科の病院まで車で送りましたが、歩いて病院にはいっていきました。

ところが、

最初の梗塞は小さいものの、その梗塞の影響で、脳に腫れが生じて、周りの神経細胞もどんどん圧迫するようになり、数日間にわたって、ジワジワと症状が悪化し、ついには、右半身が、まったく動かない状況になりました。極めて恐ろしいです。

とにかく、以下のような症状が現れたら、恥も外聞も無く、ただちに、脳外科病院へ行って、MRIなどの検査をやってもらってください。間違っても、恥でも何でもありません。痛みもないし、歩けるから、大丈夫とは思わないでください。

①口がまわりにくい。
②右側(または左)の手足は動くが、ふんばりがきかない。

これは、発症した本人にしか、わからないので、もし、ご両親がおられるばあい、あらかじめ、こうした症状が出たときは、絶対に我慢せず、すぐに知らせるように、普段からお話してあげてください。

以上です。