2017年11月1日水曜日

毎月1万円から始めるベーシックインカム

いきなり毎月10万円支給なんて話だから反対論がうるさいのです。毎月1万円の支給額から計画的・着実に増やしてゆけば、やがて毎月10万円に手が届く。それが現実的なベーシックインカムの導入法です。

ベーシックインカムをいきなり毎月10万円でスタートすれば、その時点から社会保障制度やら税制やらの大改革が必要になります。だから多くの人々に「現実的でない、夢物語だ」との印象を与えてしまいます。小額ベーシックインカムとして、毎月1万円から始めれば、既存の社会保障のシステムはそのままです。そして、ベーシックインカムの支給額を増やすに従って、徐々に入れ替えてゆけば良いのです。

財源が無いという指摘にも対応できます。毎月1~2万円程度であれば、通貨発行による財源だけで賄うことが十分に可能だからです。毎月1万円を支給するために必要な年間予算は約15兆円。日銀が量的緩和で発行している通貨は年間80兆円です。その一部を回すだけで良いのです。

そして、おカネを配れば経済が活性化することは間違いありません。年間15兆円の財政出動を行うわけですから。経済が活性化すると、世の中のおカネが循環するため、税収を押し上げます。これをさらなる支給の原資に利用できるわけです。

おカネが回り始めれば、税制にも手を付け易くなるでしょう。景気が悪いときに増税はできませんが、景気が良くなれば増税も可能になりますから、ベーシックインカムの財源を確保し易くなるでしょう。

これが経済の好循環です。

な~んにも手を打たなければ、世の中はな~んにも変わりません。もっともらしい理屈を付けて、結局は何もしない国民。それでは日本の社会が良くなるはずもありません。経済が動き始めれば、打つ手がどんどん増えていくのです。何も変化しなければ、打つ手はありません。

毎月1万円から始めて、10年後に毎月10万円。目標を明確にして、慎重かつ着実に実行すれば、10年で実現しなくとも15年で実現できる。スタートしなければ、騒ぐばかりで何も実現できません。