2018年2月23日金曜日

マイナス金利に文句あるなら引き出せば?

新聞は「マイナス金利で銀行の利益が圧迫されている」と言うが、なぜ新聞マスコミがデフレ脱却よりも銀行の利益の心配をするのか。銀行がマイナス金利に文句あるなら、日銀から預金を引き出したら良いでしょうw。引き出してしまえば、マイナス金利は関係ありませんからね。

ところで一般に、預金者が銀行の預金を大量に引き出せば「取り付け騒ぎ」が発生します。銀行は閉鎖されてしまいますね。しかし銀行が日銀の当座預金を引き出しても取り付け騒ぎは起きません。なぜなら日銀は、印刷さえ間に合えば、預金の全額を紙幣として出すことができるからです。というのも、日銀当座預金はすべて現金だからです(100%マネー)

一方、市中銀行の預金はその一部が現金であるに過ぎません(大部分は現金の預け入れとは無関係に信用膨張で発生した預金)。だから常に「現金の量>預金の量」の関係にあり、従って預金者がすべてを現金で引き出そうとすることは「最初から不可能」な制度なのです。

その点、日銀の預金は全て現金なので引き出し可能です。

ですから、そんなに銀行がマイナス金利に不満あるならば、日銀当座預金を引き出してしまったらどうでしょうw。引き出してしまえばマイナス金利でおカネが目減りする心配はありません。引き出した紙幣を銀行の金庫の中に保管すれば良いのです。しかしそんなことをする銀行はありません。

では、なぜ銀行が日銀からおカネを引き出さないのか?おそらく最大の理由は銀行が「日銀の顔色を伺っている」、ということでしょうね。日銀としては紙幣がすべて引き出されたところで痛くもかゆくもありませんが(普通の銀行とは違うから)、メンツは丸つぶれでしょうw。民間銀行は銀行の親玉である日銀の機嫌を損なうと生きていけませんから、日銀の気分を害する行為はできません。

しかし、それだけではないでしょう。もし現金を引き出すと、当の銀行が損するからだと思われます。なぜなら、マイナス金利の対象とされる日銀当座預金は、その全額ではなく一部だけだからです。それどころか、マイナス金利の対象以外の預金については、プラスの金利が発生しているわけです。

なんと銀行は、日銀当座預金におカネがあるだけで
膨大な金利収入を「タダで」得ているのです。

もし銀行が日銀当座預金をすべて引き出してしまったら、マイナス金利はなくなりますが、同時にフリーランチ金利収入も得られなくなる。これならマイナス金利に不満があっても預金を引き出すわけにはいかないわけですね。

でも不満がある。
そこで新聞マスコミの出番ですw。「銀行の利益ガー」。

まあ、マイナス金利なんて姑息な手段はさっさと止めて、ヘリマネで国民の購買力を直接に引き上げたほうが、より確実に、より強力に脱デフレを推進できますよ。