2014年9月26日金曜日

増税という苦行信仰

人間には不思議な性質がある。苦行信仰です。苦労すれば必ず報われるという素朴な気持ちがそうさせるのでしょう。多くの宗教で「禁欲」や「苦行」が行われ、あたかもその代価として幸福が得られると信じているようです。そして神との契約という概念もそこに共通します。信徒は義務を果たし、神は幸いを与える。もちろん、宗教は人々の心に安息を与え、多くの不幸な人々を救うすばらしい行為です。

しかし、経済政策である「増税」に共感する人々の心の中に、「増税で苦労すれば、報われるだろう」という宗教に似た匂いを感じてしまうのです。増税で苦労したんだから、世の中が悪くなるはずないだろうと漠然と信じる気持ちがある、それを「増税推進派」は見逃さないでしょう。

このあたりは朝日新聞が得意ですね。日本は経済成長する時代が終わって、坂を下りて成熟社会になるみたいな事を言ってましたから(そんな退廃的な先進国は無い)。いわゆる「イメージ操作」です。そして、増税すれば報われるというのも、単なるイメージに過ぎない。

まだ回復途中にある日本で無理に増税すれば、「増税→景気後退→税収減少→増税」の増税スパイラルに陥り、やがて重税によってそれ以上の課税が不能になり、社会保障は破綻。その時にはすでに経済は不況で荒廃しており、日本は途上国まで後退して、二度と復活することはないでしょう。