2016年8月31日水曜日

経済効果とは無駄遣いのことです

新聞マスコミなどで「経済効果は・・・」などと、何かありがたいことのようにいわれますが、経済効果とは、言ってしまえば無駄遣いのことです。経済効果とは消費を指しますが、たとえ生活のために必ずしも必要ではないモノでも、消費すると、これが経済効果となります。

たとえば、祝日を増やすと、ついつい旅行や外食をしてしまう。あるいは暑い日が続くと、ついついビールを飲んでしまう。こうした、いわば我慢すれば我慢できるようなものを消費してしまう。すると、そのおカネは飲食店やビール会社の収入となり、それが景気を刺激し、ひいては社員の給料を押し上げる可能性があります。消費が増えれば、世の中を回るおカネが増えるからです。

ですから、国民が無駄遣いするほど経済は良くなるのですが、消費意欲の最も高い若者~子育て世代におカネがないのですから、無駄使いなどする余裕はありません。祝日が増えようが、暑い日が続こうが、おカネがないから我慢、我慢です。

現代の経済システムは「無駄遣いによる通貨循環」なしでは成り立ちません。消費の大部分は実は無駄なのですが、多くの人は無駄と気付いていないだけです。もし無駄な消費をすべてやめれば、デフレ恐慌が日本を襲います。

もちろん、無駄遣いはゆとりも意味しますから、実はムダこそ必要なんです。人生なんてムダがなければ面白くありません。しかし無駄遣いを増やさないと成り立たない現代の経済システムは、何か本末転倒のような気もします。