ラベル 財政再建 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 財政再建 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年5月10日金曜日

MMT(現代貨幣理論)のステップ論法

MMT(現代貨幣理論)について考えるとき、いきなり結論の是非で騒いでも混乱するだけです。段階的に検証をすることをおすすめします。そのほうが、ずっとわかりやすいでしょう。

段階的な検証、これを「ステップ論法」としておきます。説明します。

①現代の貨幣(現金および預金)は、すべて銀行(日銀も含む)からの借金によって作られている、という「事実」をみんなで確認する(ここが貨幣理論に当たる)。つまり、貨幣はすべて負債として発行される(硬貨は除く)。

②ゆえに、もし企業や家計のような民間部門が十分な額の借金をしないなら、世の中のおカネの量が不足して、需要不足つまりデフレ状態を生み出す、という事実をみんなで確認する。ちなみに金融緩和政策とは、民間部門に借金させることで、世の中のおカネを増やすための政策である。

③従って、デフレ環境下においては、民間部門の借金が不十分であるため、代わりに政府が借金を負う事によって、世の中におカネを供給することで、おカネの量を維持する結果になっている、という事実をみんなで確認する。ゆえに、デフレ環境下においては、政府の借金は必要不可欠であって、財政再建してはいけないことが理解される。

④仮にデフレ状態が解消しない、あるいは、景気回復のテンポが極めて遅い状態にあるのであれば、政府の借金を増やすことによって、経済を回すために十分なだけのおカネを世の中の供給することが可能であることをみんなで確認する。

⑤では、実際にどれだけの国債をさらに発行すべきか、については、様々な議論があって良いし、計量経済学の観点から予測することも可能でしょう。ただし、あくまでも①~④を踏まえたうえで、議論すべきです。

さて、MMTに激しい拒絶反応を示しているリフレ派ですが、はたして、①~⑤のステップの、どの段階で異論を唱えるのか。そうすることで、論点は明確になると思います。①~③は「事実」なので、これに異論を唱えるとなれば、かなりイタイことになるでしょう。

④については、政府の借金を増やすのではなく、あくまで、民間部門が借金を負うことで、世の中におカネを供給すべきだ、とリフレ派は主張するかもしれません。何が何でも、民間に借金させなければ気がすまないわけです。

①の段階から激しく拒否反応を示すのが新聞マスコミや御用学者、それに財務省でしょう。彼らのこれまでの主張が「ウソだったのか!」となるからですw。しかし、このさいですから、事実関係を明確にするチャンスなので、大いに議論してほしいですね。①~③をスルーしてはいけません。マスコミや財務省は必ず逃げますので、国民の皆さんは、ぜひ監視してほしいですね。

というわけで、MMTについては、いきなり結論部分、つまり、「政府の負債は問題ないから、国債を発行して財政支出を増やせ」という話の是非を議論してはいけない、ということをご理解いただきたいと思います。




2019年2月15日金曜日

消費増税による財政再建は無用である

財務省へメールする、「消費増税に反対する意見書」の第3案を作りました。内容は似た部分が多いのですが、形式や内容が微妙にちがいますw。

件名:平成31年度予算の編成等に関する建議への意見

消費増税による財政再建は無用である
その理由

(1)既発行の国債について
日銀がすべて市中から買い取れば良い。これは現在の量的緩和政策をそのまま継続するだけであり、それにより高インフレが発生する恐れは無く、実際、その兆候すら見られない。また、世界的に景気が下降しつつあり、その局面において量的緩和政策の中止は困難であることから、ほぼすべての国債を日銀が買い切る可能性もある。

(2)歳入の不足分について
歳入の不足分はすべて日銀が国債を直接引き受けることで調達できる。不足分は、国債費を除くと平成30年予算で年間およそ15兆円である。これを日銀の引き受けによって賄う。ただし放漫財政によるインフレ率の上昇を抑えるため、引き受け額はインフレターゲットに基づいて調整する。

(3)過度の信用創造への対策について
預金準備率を順次引き上げて100%とし(MS=MB)、法定通貨の発行は市中銀行ではなく、日銀だけが行なうものとする。これにより高インフレのリスクは極めて低くなる。

(補足説明)

(1)既発行の国債を日銀が買い取っても、MBが増加するだけであってMSは直接増加しない。このことから高インフレのリスクは低いと考えられる。金融緩和以後すでに300兆円以上の国債を日銀が買い取っているが、インフレターゲット2%すら達成できていない。それでもリスクを恐れるなら(3)のごとく準備率を100%まで引き上げておくことをお勧めする。

(2)歳入の不足分を日銀の引受で行なった場合、MSも増加する。仮に年間15兆円のMSが増加するとすれば、2018年で計算するとMS(M2)の伸び率はおよそ+1.5%となり、同年の伸び率に加えても+4.4%に過ぎない。これはバブル崩壊前の半分以下の伸びであり、過度にインフレを警戒するのは誤りである。

また、日銀が円通貨を発行すると円通貨の信用が低下するとの指摘は当たらない。もしそれならば、市中銀行が信用創造によって信用通貨(預金)として円通貨を発行している現状は、まさに円通貨の毀損に該当する。しかし円通貨の信用はまったく低下していない。むしろ(3)のごとく、円通貨の発行を日銀に限定することにより、円通貨の信用(=円通貨の総発行量)は安定する。以後も日銀がインタゲに基づいて通貨発行量を調整するので、日銀の独立性は確保される。




2019年2月13日水曜日

政府が日銀に借金(国債)を返さなくても、日銀はちっとも困らない

日銀が量的緩和政策の結果、国債を膨大に保有しています。つまり政府が日銀に膨大な借金をしている「かたち」になっています。では、この借金を政府が返さなかったら、日銀は困るのでしょうか?いえ、ちっとも困らないはずです。

なぜ政府が日銀に借金を返さなくても日銀はちっとも困らないのか?それは、銀行からの借金は、普通の借金とはまるで違うからなのです。

普通の借金の場合、例えば企業や個人から、あなたがおカネを借りるとします。企業や個人がおカネを貸すときは、彼らがあらかじめ所有しているおカネを貸します。だから、企業や個人の金庫からおカネがなくなって、それがあなたに渡されるわけです。この場合、もし、あなたが借りたおカネを返さなければ、貸した企業や個人のおかねが無くなってしまいます。企業や個人は大損害ですね。だから、この借金は返さなきゃならないわけです。

ところが、銀行の借金はまったく違います。銀行がおカネを貸すときは、金庫のカネを貸すのではありません。何も無いところから、ポン、とおカネを発行して、それを貸すのです。それが「信用創造」と呼ばれる行為です。そのようにして生まれるおカネは「信用通貨」と呼ばれ、それが銀行預金に該当します。

日本銀行の場合も、日本銀行が金庫に持っているおカネを貸しているわけではありません。何も無いところから、ポン、と現金を作り出して、それを貸しているのです。貸すといっても、この場合は国債を買うことになります。つまり、何も無いところから、ポン、と現金を発行して、国債を買い取っているのです。それが「量的緩和政策」なのです。実際、日銀がおカネを発行している、と報道されているでしょう?

例えば、あなたがプリンターでおカネを印刷して、それを誰かに貸したとします。そのおカネを、貸した人があなたに返さなかったとしたら、あなたは大損するのでしょうか?しませんね。もともと、何も無いところから印刷しただけですから。金庫の中のおカネを貸すのとは違うのです。

これは日銀の場合もまったく同じです。無からポンと発行したおカネが返済されなくても、「基本的には」困らないわけです。ただし、無からポンと発行したとはいえ、おカネが返済されないと、財務会計上は面倒なことになります。帳簿に穴が開いてしまいます。ですから、借り換えすればよいのです。借り換えとは、借金を返さないのと同じことですね。借り換えする限り、借金を返さなくても、帳簿に穴が開くことはありません。

そして、銀行は貸したカネの「利息」で運営されますので、貸したカネが返済されないことよりも、利息が支払われないことが大問題になります。利息がないと、普通の銀行は倒産してしまいます。だから「借金を返せ(=利息を払え)」となるわけですね。

ところが、日本銀行は政府の機関ですから、そもそも、利益を稼ぎ出す必要はありませんし、財務省や厚生労働省と同じように、税金で運営されて然るべき機関です。つまり、利息が仮にゼロだとしても、税金で運営されるから何の問題もないわけです。日銀は利益を稼ぎ出す機関ではなく、通貨を安定的に供給することにより、日本を維持発展させる機関です。

ですから、政府が日銀に借金を返さなくても、日銀はちっとも困らないのです。未来永劫に借り換えを続ければよい。そして、いま、市中銀行が保有している国債もすべて日銀が買い取ってしまえばどうなるか?すべて、返す必要がなくなるのです。

はい、財政再建は完了しましたw。


2019年2月10日日曜日

財政再建に関する意見書の別案

財政制度審議会(財務省)が、財政再建に関して国民の意見を聞くという。「お役人さま」が下々から意見を聞くのは珍しいことだから、是非みなさんも意見して欲しいです。ということで、前回に続いて、意見書の別案を掲載します。


件名:

平成31年度予算の編成等に関する建議への意見

結論:消費税は安定財源ではない、通貨発行(日銀引受)を財源として組み込む必要がある。

1)消費税は安定財源ではない

消費税は、短期的には税収の変動幅が小さいために、安定財源であると誤解されやすいが、長期的にみると税収の減少が避けられないため、安定的ではない。なぜなら、政府から支出される通貨の一部は、必ず貯蓄として退蔵されてしまうからである(循環しなくなる)。その結果として、少子高齢化の如何に関わらず税収が減少し、それを補うためにさらなる消費増税が必要となり、デフレが深刻化し、やがて日本経済を破綻させるまで増税を繰り返す結果となる。そうなってからでは、もはや手遅れである。通貨の退蔵を避けることはできないため、通貨供給が必ず必要となる。

すなわち、通貨を供給し続けなければ税収は長期的に必ず減少する。その一つの例を挙げるならば、バブル期には民間債務の増大による高い通貨の伸び率に支えられて税収は増加したが、その後、バブル崩壊で民間債務の増大が停止すると通貨の伸びが激減し、同時に、税収は低迷することになった。これがいわゆる「ワニの口」の原因である。

2)通貨発行は高インフレを引き起こさない

高インフレを引き起こさない理由は単純明快である。周知のように、銀行保有国債はマネーストックを増加させる。すでに600兆円以上の通貨(マネーストック)が国債発行(銀行保有分)によって供給されているにも関わらず、依然として日本経済がデフレを脱していないからだ。600兆円と言えば、100兆円の国家予算6年分にも匹敵する金額である。これらの通貨は、大企業の剰余金や高額所得者の貯蓄として貯めこまれている。仮に課税するとすれば、彼らに課税するのが筋であって、消費税の増税は的外れである。

3)具体的な政策案

現在の税収に加えて、不足する歳入は通貨の発行によって賄う。通貨の発行については、法改正により日銀引受を可能とし、インフレターゲットの範囲内で、専門機関によって発行量を決定する。ただし放漫財政を避けるために、歳出について厳しい精査が必要であることは言うまでもない。なお、通貨量(マネーストック)が増加すれば、税収も増加する。以上。

2019年2月7日木曜日

平成31年度予算の編成等に関する建議への意見

財政制度等審議会(財務省)が、財政の問題に関して、国民の意見を聞くという。件名は「平成の財政を振り返り、次の新たな時代に向かう意見募集について」である。以下リンク。締め切り4月5日だそうです。
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/ikenbosyuu/20190204.html
そちらに、電子メールの送り先アドレスがあります。注意点として、メールの件名は「平成31年度予算の編成等に関する建議への意見」にしなければなりません。文字数は1000文字まで。

なお、ご参考までに、自分が送ろうと思っている意見書を以下に掲載します。もっとボロクソに財務省を批判したかったのですが、抑えましたw。これ以外にも、幾つか意見書の参考例を後日掲載したいと思いますので、ご参考にしていただき、是非、財務省に「厳しい意見」をお送りいただきたいと思います。

件名:

平成31年度予算の編成等に関する建議への意見

結論:

プライマリーバランスを即時中止し、インフレターゲットに一本化すべし

平成の財政における問題点:

財政問題を「単なる政府の負債の問題である」と捉えると判断を誤る。通貨をどのように供給するかという点において、今は時代の転換点にあるからだ。同建議に限らず、政府の財政に関する検討には、こうした視点(マクロ視点)が決定的に欠落している。

これまでは民間企業などが銀行から負債を負うことで世の中に通貨を供給してきたが、これは経済が成長するほど、民間負債が無限に膨張する仕組みである。逆に言えば、民間企業などが銀行から負債を負うことを避けるようになれば、通貨の供給が伸び悩み、必然的にデフレ不況を引き起こすことになる。非常に不安定な仕組みであるといわざるを得ない。仮に民間の負債が伸びない場合、世の中に通貨を供給するためには、政府が銀行から負債を負う以外に通貨を供給する手段がない。これが今日の膨大な国債発行の一因である。

景気を維持する上において、通貨を一定以上の割合で供給し続ける必要があることは、日本の過去におけるマネーストックの伸び率とGDP伸び率、税収、賃金などの推移を見れば明白であろう。先進各国の利子率は低下しており、均衡金利はマイナスとも言われる。一方で金利を引き下げると(金融緩和政策に依存すると)資産バブルを引き起こし易い。ゆえに通貨の供給を民間部門の借り入れに依存することは難しい時代になった。すなわち政府部門が負債を増やし続ける必要がある、あるいは、負債によって通貨を供給する現在の通貨制度の抜本的な改革が求められる。

具体的な政策案:

国債は新規・既発ともにすべて日銀が買い入れる。これにより財政再建は事実上完了し、プライマリーバランスを考慮する必要もなくなる。一方、国債発行は事実上の通貨供給であるため、経済・物価の安定化のためにインフレターゲットが重要になる。準備率を順次引き上げることで過度なインフレを防止する。通貨政策は、政府・日銀が金利に介入する金利政策に代わって、財政支出および税によって市中の通貨量を調整する(準k%ルール)。金利はあくまで市場が決めるものとする。これにより財政政策と金融政策は統合され、金利調整の難解さを廃して国民にも理解が容易な経済政策となる。以上。

2018年10月23日火曜日

財政赤字の真の原因は

財政赤字の真の原因は、通貨発行権を有するはずの政府が通貨を発行せず、国債を発行して財源を確保することにあります。わざわざ財政赤字にしているのです。

国民には通貨を発行する権利があります。ですから、国民の代理人としての政府に、通貨の発行権があるのは当然です。ですから、もし、公共のためにおカネが必要なのであれば、おカネを発行して財源とすることは、制度として正しいでしょう。法的に言っても、国会で法案を通せばいいだけです。

もちろん、限度があるのは当たり前です。毎年200兆円も300兆円もおカネを発行すれば、高インフレになってしまいます。しかし、毎年、財政に不足する程度、例えば20兆円や30兆円のおカネを発行したところで、インフレの心配はありません。

その理由は簡単で、国債で通貨を調達しても、通貨発行で通貨を調達しても、同じ金額だけ世の中のおカネ(マネーストック)が増えるからです。ですから、たとえば、毎年発行されている30兆円の国債を発行する代わりに、30兆円の通貨を発行しても、世の中のおカネは同じだけ増加します。これはバランスシートから明らかです。

ただし、通貨発行で通貨を調達すると、マネタリーベースが同時に増加することになります。これは現在日本銀行が行なっている量的緩和(国債の買い入れ)と同じことです。ですから、市中銀行からの貸し出しが増加し、マネーストックが増加することがあるかも知れません。これがインフレのリスクです。

しかし、日銀が300兆円のおカネ(マネタリーベース)を発行しても、2%のインフレにすらならないわけですから、30兆円程度の増加で「ハイパーインフレ」などに、なるはずがありません。

ですから、財源が足りないのであれば、通貨を発行すれば良いだけです。そうすれば、国債をこれ以上発行する必要はありませんので、財政再建もなんなく実現できます。もし、通貨発行による財源をプライマリーバランスに参入すれば、即、プライマリーバランスは黒字化します(もちろん、それはプライマリーバランスという指標が、そもそも無意味であることを示していますが)。

財政赤字の真の原因は、政府が通貨を発行せず、国債の発行によって財源を確保しようとすることにあります。


増税無用の財政再建について、新しく電子本を発売しましたので、よろしければご購読ください。

新発売「財政再建は通貨改革でOK!」
http://www.amazon.co.jp/dp/B07JC7VTKT




2018年10月17日水曜日

消費増税は、最悪のタイミング

財務省は安倍首相から来年10月の消費増税を表明させることで、後戻りのできない状況を作って大喜びだろう。しかし、この消費増税は「最悪のタイミング」である。

最悪のタイミングといえば、直ぐに思い起こされるのが過去の消費増税である。3%の消費税が導入されたのが1989年。その後、バブル崩壊によってデフレ不況に突入し、日本は消費税と不況のダブルパンチとなった。1997年には5%への引き上げが実施されたが、その直後にアジア通貨危機が発生し、増税の負の影響が相乗効果となって、経済はみるみる失墜して、税収も減ることに。

まるで、絵に描いたように、
最悪のタイミングで増税を実施するのが財務省。

そして、今度の消費税率10%への引き上げは、すでに最悪のタイミングであることが明白だ。にもかかわらず、新聞もテレビも危機感がまったくない。むしろ増税を喜んでいるのかもしれない。どうして最悪なタイミングなのか?

東京オリンピック効果が終わるタイミングである。当然ながら、東京オリンピックのために行なわれてきた財政出動はすべて終わり、また、その1年後にはオリンピック開催に伴う来場者等の消費がなくなる。すっぽりと、需要がなくなるのだ。

そして、このところ激しさを増してきた米中貿易戦争の問題もある。これに関してはエスカレートするばかりで、解決の先行きはまったく見通せない。中国はメンツにかけても引き下がることはないだろうし、トランプ大統領の共和党が中間選挙で負けたとしても、この方針は代わらないだろう。それどころか、国内の支持を得るため、トランプ氏がますます強い措置を打ち出すことも考えられる。場合によっては日本に噛み付いてくる恐れもある。

何より最大の懸念は「資産バブルの崩壊」である。これまでの経済の歴史に照らしてみれば、資産バブルとその崩壊は必ず繰り返す。そして、資産バブルの崩壊は、中央銀行の金利引き上げによって、生じる。まさに、FRBが金利を引き上げ、日本銀行が新聞マスコミの緩和への批判に負けて、やはり緩和を縮小しつつある。つまり、カウントダウンが始まっているのだ。

このタイミングで、平気で増税を行なう財務省。
それを何とも思わない新聞テレビ。

これで日本の社会が良くなるとしたら、奇跡しかあり得ない。
国民こぞって神様にお祈りしよう。

消費税を増税する必要がまったくない理由について、新しく電子本を発売しましたので、よろしければご購読ください。

新発売「財政再建は通貨改革でOK!」
http://www.amazon.co.jp/dp/B07JC7VTKT

2018年10月5日金曜日

将来世代へのツケが国民の貯蓄の元

「将来世代へのツケを増やすな」と主張する人がいますが、将来世代へのツケこそが今の国民の貯蓄の元になっています。つまり、将来世代へのツケを増やさなければ、国民は貯蓄を増やすことができないのです。

通貨制度を知らないと、何のことかわからないと思います。現代の通貨制度では、誰かが銀行から借金することによって通貨が発行されています(信用創造)。つまり、誰かが借金を増やさない限り、世の中のおカネは増えない仕組みになっています。

ですから、いま、家計の金融資産が1800兆円あるとされますが、それは誰かの借金、たとえば、政府の負債(国債)1000兆円によって発行されたおカネです。国債とは「将来世代へのツケ」ですね。つまり、将来世代のツケが、めぐり巡って、私たちの貯蓄になっているのです。

ですから、私たちが貯金を増やしたいと願うならば、将来世代のツケを増やさねばならないのです。逆に言えば、将来世代のツケをなくしたいのであれば、私たちの貯蓄の大部分を消し去ってしまう必要があるのです。

なぜ、こんな無茶苦茶な話になるのか?
それは、借金によっておカネが作られているからです。

もし、誰かが借金をするのではなく、政府が通貨を発行したらどうでしょうか。それが「ソブリンマネー(制度)」です。政府が通貨を発行するのですから、誰も借金をする必要はありません。そして、政府が発行した通貨が、めぐり巡って私たちの貯蓄になるのです。その場合、将来世代へのツケが増えることはまったくありません。将来世代のツケを増やさなくとも、私たちが貯蓄を増やすことができるのです。

考えてもみてください。私たちが必死に働いて、節約して、おカネを貯めたとしても、それがなんと「将来世代へのツケ」が元になっているんです。努力しておカネを貯めるほど、将来世代を苦しめるんです。こんな馬鹿げた話はないでしょう。こんな通貨制度は止めるべきです。

ソブリンマネーを導入しましょう。

2018年9月7日金曜日

相次ぐ災害 復興増税誘導に注意

災害が相次ぐ日本。被災地の復興や生活支援に名を借りた「増税」を財務省が企み、新聞を使って増税誘導の提灯記事を出すかも知れないので、注意が必要です。

広島岡山の集中豪雨、台風21号、北海道厚真の地震など、今年は災害が相次ぐ年になってしまいました。しかしここで警戒すべきなのは、こうした被災地のインフラ復興や被災者の生活支援の財源を確保するため、と称して、財務省が「増税」を仕掛けてくる恐れがあることです。

すでに東日本大震災の際に前例がありますから油断なりません。災害に加えて増税すれば、日本経済はますますデフレが悪化し、経済が低迷して、最悪の年になりかねません。

災害の際に増税するとすれば、それは途上国のようなインフレ傾向の国が行なうべき政策です。途上国は財の供給力が弱いため、災害に伴ってさらなるインフレが引き起こされるリスクがあるからです。こうした「供給力が限られている国」では、限られた供給力を被災地の復興や被災者支援に配分するために、増税による再配分が有効であると考えられます。

ところが、日本は先進国であり、しかも供給力が余っているデフレの国です。こうした膨大な供給力を抱える国では、災害によってインフレが引き起こされるリスクは低く、単におカネを発行して潜在的な供給力を稼動させるだけで、被災地の復興や被災者支援に対応できると考えられます。再分配の必要がありません。

つまり、財務省の官僚の頭の中は途上国であることがわかります。

もちろん、災害の規模が大規模で、供給力そのものを過度に破壊する場合があるかも知れません。しかしこれは極めて稀であり、例えば東日本大震災ほどの激烈な災害であったとしても、インフレを引き起こしませんでした。東南海地震の場合はかなりの被害が想定されますが、少なくとも本年に発生した程度の災害であれば、日本の供給力に大きな損失はありません。

ですから、供給力の十分に備わっている日本の場合、被災地の復興、被災者の生活支援のために必要なおカネは「通貨発行」によって供給すべきであり、間違っても増税を行なってはならないと言えます。それでなくとも「自粛ムード」の漂いがちな日本人ですから、増税なんかしたら、ますます自粛してしまいます。

しかし、財務省は増税のためなら、国民の不幸も平気で利用するような連中ですから(東日本大震災の前例あり)、警戒が必要です。もちろん、その先鞭を付けるのは新聞テレビのようなマスコミです。被災者支援の増税と聞けば、多くの国民は深く考えずに安易に賛成してしまうかも知れません。もちろん財務省はそれを狙ってくるわけです。

増税によるのではなく、復興支援のために通貨を発行して対応し、仮にインフレになったとしても、せいぜい数パーセントの話であって、むしろインフレ傾向になれば景気が回復軌道にのる可能性もあるでしょう。そして、通貨発行によるインフレはいわゆる「インフレ税」を意味し、それは、しこたま資産を貯めこんでいる人々ほど負担率が高い構図になるわけです。いわゆる消費税のような逆進性はありません。

いずれにしろ、災害復興を口実にした増税を言い出すマスコミ、御用学者、族議員などが出てこないか、十分な警戒が必要だと思います。


2018年9月4日火曜日

呆れた御用学者の増税主張

財務省の御用学者は「消費増税でも成長は可能」というが、これが大間違いであることは、8%への引き上げの悪影響がいまだに続いていることからも明白です。

読売新聞には定期的に1面トップのコラムに御用学者の記事が掲載されている。内容は消費増税、財政再建を持ち上げる提灯記事である。もちろん、この1面トップの記事に「両論併記」はあり得ない。つまり、ここで消費税増税とは別の方法論を目にすることはないのである。もちろん、提灯記事を繰り返し掲載することで、新聞は財務省から軽減税率の恩恵を受けることができるわけだ。

もとより、新聞は戦前の時代から国民を洗脳するための装置であって、それは戦前は国民を戦争に駆り立てるための世論形成を担っていたのであり、現代は国民を「緊縮財政による貧しい日本」に駆り立てる世論形成を担っていると考えて間違いない。もちろん、彼らにそのような意図が仮に無かったとしても、両論併記を怠ることで、「結果として」そこへ駆り立てているのである。

さて、新聞への苦言はその程度にして、例の御用学者の主張には、つくづく呆れたものである。曰く「消費増税でも成長は可能」だという。その論拠が驚くほど希薄である。

(引用)
たしかに、増税すれば消費者の購買力はその分少なくなるから、GDPの6割を占める家計の消費は減少する。しかし、この「消費の減少」は一時的なものだ。経済成長に伴い所得が増えるから、少し長い目で見れば消費は増大する。

こんな幼稚な理論に騙されるのは小学生か、新聞テレビしか見たことの無い高齢者くらいのものだろう。少し考えれば、そんなうまい話はないことがわかる。うまい話には要注意である。

消費税を増税すれば消費が減少するという。それは企業の売り上げが減少することを意味する。売り上げが減ったら企業はどうするだろうか?給料を減らす、あるいはリストラすることになる。つまり、消費増税によって国民所得が減少するため、そもそも経済成長できないのである。経済成長できないのに、どうして所得が増えるというのか。

しかし、御用学者は臆面も無く、こうした幼稚な理屈を繰り返す。なぜなら、こんな屁理屈でも「大新聞で大学の偉い先生が書いている」というだけで、信じ込んでしまう国民が多いからである。自分の頭で考えることがない。誰彼がこう言っている、ということが根拠になってしまう。イワシの頭も信心から。

では増税が未来永劫に必要ないのか、と言えばそうではない。世の中のおカネを回す上で、税の果たすべき役割は重要だと考えられるからだ。ただし、それが消費税である必要は無い。しかも、増税するには増税するための「仕掛け」(システムの設計)が必要なのだが、そのような視点が現在の御用学者=財務省には完全に欠落している。ただ税率を上げることしか頭に無いのである。

国民の購買力を落とすことなく増税する方法は、実は簡単なのである。増税で所得が減る分だけおカネを発行して国民に配れば良いのである(ヘリコプターマネー)。そうすれば購買力は維持されるから、増税しても消費が減ることはない。つまり増税しても経済成長できる。

しかも、そのカネは税収を押し上げる。世の中を循環するカネの量が増えるからである。もちろん、インフレターゲットも達成できるし、プライマリーバランスとかいう無意味な指標も達成できるだろう。税が足りないから税率を上げるなどという低レベルの話ではなく、通貨循環システムから考えなければナンセンスだ。

いまや昭和の日本ではない。いい加減に頭を切り替えるべきだ。カネを発行して国民に配る。そのことが、すべての政策の原点に据えられるべきなのである。

2018年7月12日木曜日

財政再建に通貨収縮以外の意味はない

財政再建には特段の意味でもあるかのようにマスコミでは報じられますが、財政再建によって生じる現象を客観的に観察するなら、財政再建に通貨収縮以外の意味はありません。

世俗的・通念的に言えば、財政再建は何やら道徳的な意味合い、借りたカネを返すとか借金財政からの脱却といった意味が付与されるようです。しかしマクロ経済的すなわち科学的に言えば、財政再建によって生じる現象は、世の中の通貨量(マネーストック)あるいは通貨供給(マネーサプライ)の縮小です。それ以外のことは直接に生じません。つまり、マクロ的に言えば、そうしたマスコミが騒ぐような世俗的・通念的な特段の意味は意味を持ちません。

そのようなマクロ経済の観点からニュースの見出しを見直せば、つまり、「財政再建を通貨収縮と読み替える」なら、例えば「財政再建の必要性」とは「通貨収縮(通貨供給の抑制)の必要性」と言っていることになります。「財政再建目標の達成」とは「通貨収縮(通貨供給の抑制)目標の達成」を意味します。そう理解すれば、途端に、マスコミの見出しから受ける印象が変わってきます。「何かへんだな」と感じるはずです。

マクロ経済的に考えると、マスコミの言うほど財政再建に特段のすばらしい意味が無いことは誰にでもすぐに理解できます。なにしろ財政再建とは「世の中のおカネを減らせ、おかねを増やすな」と言っているだけのことなのです。それだけのことです。財政再建という、世の中のおカネを減らす政策にどれほどの意味があるのか?

もちろん、仮に現在の経済がインフレ年率10%を超えるような状態にあるのなら、財政再建は世の中のおカネを減らすことでインフレを抑制する点において意味がある政策と言えるしょう。すなわちインフレ時における財政再建は効果的と言えます。しかし現状はどうでしょう?デフレ状態にあります。つまり「使われるおカネが足りない状態」にあるわけです。こんなデフレのときに財政再建によって世の中のおカネを減らすど、まったくのナンセンスに過ぎないのです。これはマクロ経済的つまり科学的に言えば当たりまえのことです。

財政再建の意味を世俗的・通念的な道徳心によって理解することは誤解と弊害にしかなりません。科学的に言えば、財政再建は通貨収縮政策にすぎません。「財政再建を通貨収縮と読み替える」ことで、世俗的なマスコミ報道のミクロ脳思考を超えて、経済を科学的・客観的に理解する必要があると思うのです。

もし財政再建を科学的・客観的な立場からではなく、世俗的・通念的な道徳観などに基づいて「借金は返すべき」などと主張するなら、まさに非科学的な、それこそ中世の「天動説」を信じているようなものです。その弊害は説明するまでもないでしょう。

残念ながら、新聞マスコミは世俗的・通念的な常識にどっぷり浸かっているままであり、科学性や客観性は欠落したままですが。



2018年5月19日土曜日

プライマリーバランスではなくインタゲが正解

新聞マスコミは財務省の意を受けて「プライマリーバランスの黒字化」をさかんに喧伝します。しかしプライマリーバランスを黒字化しても財政が均衡するだけであり、日本経済にとって何のメリットもありません。インフレターゲットこそ正しい方法です。

プライマリーバランスとは、税収と歳出を均衡させること、つまり税収の範囲で歳出を考えるものです(財政均衡主義)。プライマリーバランスのメリットがあるとすれば、それはいま以上に国債の発行残高が増えることを防げる点です。国のシャッキンガーと年中騒いでいる人たちにとっては良い方法かも知れません。

しかし、プライマリーバランスの均衡にこだわれば、財政は果てしなく収縮する危険性が非常に高いと言えます。なぜなら、貯蓄によって循環するおカネの一定量が常に退蔵(貯めこまれて使われなくなる)されるため、循環するおカネは常に減り続ける性質があるからです。

今日の税制においては、循環するおカネに課税する方式がほとんど(消費税、所得税、法人税など)であるため、通貨の退蔵によって循環する通貨が減ると、必然的に税収が減る仕組みになっています。そのため、税収は毎年必ず減少を続け、それにつれて歳出も毎年縮小せざるを得なくなります。

ですから、もし歳出額を毎年減らすことなくプライマリーバランスの額を均衡させるためには、貯蓄によって退蔵される通貨を上回る量の通貨を通貨循環に投入する必要があります。そのためには、従来、経済成長による通貨量の増加、つまり「信用創造貸し出し)による通貨の増加」が必須でした。

しかし、経済成長に必要とされる投資を促進するには、金利が必要であり、先進諸国の均衡金利がマイナスである今日では、信用創造(貸し出し)で金利をプラスにするだけのインフレを起こすことは難しいと思われます。これが流動性の罠の状態です。

その一方、高齢化に伴って医療費・年金などに必要とされる社会保障費は必ず増大します。毎年のように税収が減る一方で社会保障費は必ず増加する状況でプライマリーバランスを維持するためには、増税(税率の引き上げ・新たな税の導入)しか方法はありません。

しかし、増税は明らかに消費を冷やして経済をデフレへ向かわせてしまいます。これは通貨循環をますます縮小する結果を招き、仮に税率の引き上げによって一時的にプライマリーバランスを保てたとしても、増税が引き起こす景気後退によって徐々に税収が減り、再び増税が必要となるのです。

これは「増税緊縮スパイラル」とも呼ぶべき現象であり、増税→経済不況→増税→経済不況と連続的に経済が収縮し、やがてデフレ恐慌によって破綻し、日本経済は崩壊します。

すなわち、プライマリーバランスは日本経済を崩壊させます。

ではどうすれば良いのでしょうか?そこでプライマリーバランスに代わって用いられる政策が「インフレターゲット政策とヘリコプターマネー政策の併用」です。ヘリコプターマネーによって、毎年のように退蔵される通貨の減少および経済成長に伴い必要とされる循環通貨を投入しつつ、インタゲによってその投入量をコントロールします。

例えば小額ベーシックインカムとして全国民に毎月1万円(年間財政支出15兆円)を実施し、インフレを3%程度に設定しつつ、給付金額を毎年徐々に増やしてやれば、消費拡大によって景気が回復するだけでなく、実質金利がマイナスになって投資も促進されますから、供給力の向上も期待できます。

この方法であれば、日本経済がデフレ恐慌に陥る心配はなく、またハイパーインフレになる心配もなく、しかも国民所得が向上し、日本の供給力も向上を続けることで、間違いなく日本は成長軌道に乗ることができます。

プライマリーバランスはデフレ恐慌への道です。インフレターゲットとヘリコプターマネーの組み合わせにより、景気をやや過熱気味にしたまま、税収も安定させ、社会保障による再分配をフルに活用できる強い日本経済を目指すべきだと思うのです。


2018年4月25日水曜日

新・公共事業のすすめ

公共事業と聞けば新聞マスコミはパブロフの犬のように「バラマキだー」と大騒ぎしますが、そもそも公共事業の何が問題なのか不明確です。正しい公共事業なら供給力を向上して国民を豊かにします。

そもそも公共事業の何が問題なのか?それは公共事業そのものだけでは供給力を増やさない点にあります。例えば日本全国に新たな道路を作っても供給力は増えませんから、国民生活は豊かになりません。もちろんデフレであれば公共事業を通じて国民におカネが分配される効果はありますから必ずしもムダとは言えません。地震や台風などからの防災という点でもインフラは必要不可欠なものです。しかし供給力の点では効果は限定されますから、経済政策として従来型の公共事業を行うことはあまり効果的ではありません。

もし日本が開発途上であって、道路がないのであれば、公共事業によって道路を建設することで物流が活発化し、民間投資も巻き込んで、産業全体の拡大を促すはずです。それは供給力の増大を通じて国民生活を豊かにするはずです。ですからインフラの不足している国がインフラ投資を行なうことは供給力の拡大につながる効果的な支出です。

しかし、日本のようにインフラが十分に普及している場合、従来のインフラである道路、港湾、空港、鉄道のような公共事業を行っても、大幅な供給力の向上は期待できないわけです。しかしインフラはそれだけなのでしょうか?

例えばテクノロジーがあります。確かに民間によるテクノロジーへの投資は活発ですが、リターンが低くてリスクが大きい基礎研究には民間も躊躇するでしょう。そこで、基礎研究こそ新たな時代の「インフラ」であると考え、政府が積極的に公共事業(研究事業)を行うわけです。あたかも途上国の道路開発のように、基礎研究が完成すれば、そこに民間投資が集まってきて、大きな産業に育つ可能性があるわけです。それは供給力を高め、国民を豊かにします。

公共事業と聞けば条件反射で反対するのではなく、供給力を増やせるか増やせないか、といった観点からムダか、ムダではないかを客観的に判断すべきでしょう。その意味では従来型の公共事業に代わって、新・公共事業としての基礎研究事業にますますおカネを投入すべきだと思われます。少子高齢化に対応するためにも、人工知能やロボット、3Dプリンタ、あるいは再生可能エネルギーや資源リサイクルの分野における研究は、ますます拡大すべきです。

そして最も重要な点は「選択と集中をしない」ことです。研究において選択と集中をすれば、必ず失敗します。予期せぬことから大発明は生まれるのです。つまり「わけのわからない研究もどんどん予算を付けて」、とにかく研究させることが重要です。

もちろん、申し上げるまでもなく、財源は通貨を発行すれば良いだけですから。

2018年4月16日月曜日

増税するなら消費税じゃなく金融資産課税

基本的にデフレ期に増税する必要はまったくないと思います。それでも増税したいのであれば、消費税は大間違いであり、膨れ上がり続ける金融資産に課税すべきでしょう。

なぜ消費税の増税が間違いなのか。勤労世帯における有業者1人当たりの給与と、世帯1人当たりの消費金額の長期推移をみます(単位は月額円)。給与所得者の所得が低下し、消費も下がり続けています(消費支出には税も含むので、実消費は消費税の分だけさらに減少している)。このような状況で消費税を増税すれば国民が貧困化するだけでなく、間違いなく消費が減って景気が悪くなるでしょう。



一方、金融資産の推移をみます(単位は億円)。ここでは金融資産から金融負債を引いた純資産の額で示しています。企業がカネを貯めこんでいるといわれますが、貯め込む企業がある一方で、カネを借りる企業も増えているため純資産としてはそれほど増えていません。家計の金融資産はどんどん増加して続けています。家計の純資産としては1500兆円を超える勢いです。こんなにおカネがあるのに景気は良くなりません。なぜなら「貯めこまれたまま使われていない」からです。



こうした状況ですから、死蔵されているおカネ(金融資産)に課税して吸い上げ、低所得者の所得支援あるいはベーシックインカムとして全国民に再分配すれば、消費が増加して景気も良くなると考えられます。例えばわずか1%課税するだけで15兆円(消費税6%に匹敵する)も再分配が可能になります。

もちろん、デフレの現在、増税の必要があるとは一切思えません。通貨発行によるヘリコプターマネーで「増税なき財政再建」も十分に可能でしょう。しかし、そんなに財務省や新聞マスコミが増税したいのであれば、消費税の増税は大間違いであり、正しい方法は膨れ上がり続ける「金融資産への課税」だと思うのです。

2017年12月1日金曜日

誰に借金させるのか明言すべき

財務省・政治家・マスコミは、さかんに財政再建を唱えるが、財政再建すれば必ず通貨収縮する。そのくせ、政府の代わりに誰が借金するか一言も触れないのは欺瞞だ。

少しでも通貨制度について知識があるなら、財政再建すれば世の中のおカネ(マネーストック)が減ることは知っている。現代の通貨制度では、借金としておカネが発行されているのだから、借金を返済すればおカネが消える。これはバランスシートから明らかだ。

それでなくとも「世の中のおカネが足りなくてデフレになっている」というのに、おカネを減らしてどうするのか。もし政府の借金を返済して減らすのであれば、代わりに誰かが借金を負わなければ世の中のおカネが減ってしまうのだが、その話は財務省・政治家・マスコミは完全にスルーしている。ひたすら「借金ガー」と国民を煽る。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

報道しない自由はいい加減にしていただきたい。肝心なことを隠して知らせず、都合の良いことを声高に叫んで誘導する。財務省・政治家・マスコミすなわち「増税の枢軸」の手口だ。もちろんこの手口は財政再建だけじゃなく、拝金主義グローバリズムとか移民政策とかでも使われている手口だが。

資本主義においては、
サプライサイドである企業が借金を負うことが正しい。

それはリチャード・クー氏も言っていた。バランスシートが綺麗になったんだから、今度は政府に代わって企業が借金する番だと。そもそも「家計が貯蓄し、それを借りて企業が投資する」ことが資本主義のあたりまえのスタイルだった。それで貯蓄と投資のバランスか保たれ、貯蓄過剰に起因するデフレにならずに済んだ。

ところが、今や借金して投資すべき企業がカネを貯めこんでいる状況だ。これでは貯蓄と投資がバランスするわけがない。そのうえ、政府は法人税を減税するという。つまり政府は企業に借金させる気など更々ない、ということは、家計に借金を押し付ける気がマンマンなのである。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

もちろん企業は猛反対だろう。そんなのイヤだって?それなら政府の国債はすべて日銀が買い取れば良いのです。それなら誰も借金を負う必要はありません。世の中のおカネも減りません。あれ?なんだ、すでに量的緩和で日銀が既発国債の4割くらい買い取ってますよ。そのまま買い取れるものはすべて買い取れば良いだけです。もちろん新規国債も。

政府も企業も家計も、おカネを発生させるためにわざわざ借金を負うことはありません。日銀が借金をすべて肩代わりします。日銀が借金を肩代わりするということは、単におカネを発行することです(日銀のバランスシートから明らか)。

おカネが必要なら日銀が発行する。当然ですね。


2017年11月3日金曜日

国債を廃止しよう

財務省も政治家もマスコミも財政再建だと騒いでいます。しかしそんな生易しい考えではダメです。根本的に「国債を廃止しろ」くらいの勢いが欲しいですねw。

国債で利ザヤを稼いでいる人たちは発狂するでしょうが、ツケがいやならそうすべきでしょう。そもそも政府が借金するから問題になるわけです。借金をしなければ良いだけの話です。

では、財源が不足した時はどうするのか?通貨を発行すればいいだけです。そんなことをすると、ハイパーインフレがーと脊髄反射する人がいますが、そもそも国債を発行しても、結局はおカネを発行しているのです。つまり、政府が通貨を発行しようと、国債を発行しようと、世の中のおカネ(マネーストック)が増えることには何の違いもありません。国債を発行してもインフレになります。

では、通貨発行による財政出動と国債による財政出動の何が違うのか?それは、世の中に供給したおカネを回収する期限が違うだけです。

国債によって世の中に供給されたおカネは、国債の償還(返済)の際に世の中から税金として集められます。国債には償還日が決まっていますから、その日までに必ず世の中からおカネが回収されます。従って、これが借金と呼ばれる所以です。

通貨発行によって世の中に供給されたおカネは、必ずしも回収する必要がありません。もしインフレ対策として回収する場合は、やはり税金として世の中から集められます。ただし、回収される日付は国債と違って決まっていません。

国債であろうと、通貨発行であろうと、世の中からおカネを回収するためには、税金で集めることに代わりありません。

そもそも、おカネを回収する必要があるのか?
出しっぱなしでもいいのではないか?

デフレからの脱却が遅遅として進まない経済状況にあって、なぜ世の中のおカネを回収してしまう必要があるのか。財政再建とは、今説明したように、世の中のおカネを回収することです。インフレですらないのに、おカネを回収する必要なんてないんです。

過度のインフレにならない限り、
おカネは世の中に出し放しでよい。

しかし、国債は返済期限が決まっている。ただそれだけの理由で、何の考慮も無く、機械的に税金でおカネを世の中から回収してしまう。それが財務省です。借金ガー。

つまり、国債を発行して世の中におカネを供給する必要はなくて、通貨発行で世の中におカネを供給すれば良いのです。それなら無理矢理に世の中からおカネを回収する必要はありません。そして、インフレになったら税金(消費税など)を増やして、世の中からおカネを回収すれば良い。それを法律で厳格にルール化すれば良いだけなのです。

そもそも、通貨発行権を有する政府が借金することがナンセンスなのです。なぜ通貨を発行できるはずの政府が通貨を発行せず、わざわざ銀行から借金するのか?

将来世代へのツケなんて今すぐに止めましょう。国債を廃止して、国民の通貨発行を行使し、必要なおカネを世の中に供給するべき時代なのです。

2017年9月28日木曜日

財務省の「財源ガー」より大隅教授の言葉

新聞もたまには良い記事を掲載します。ノーベル生理学・医学賞受賞の大隅教授の講演会の記事がありました。博士の言葉「ゆとりがなければ科学は育たない」。

大隅教授は日本の科学・学問の置かれた現状に危機感を覚えているという。このままでは日本の学問研究は衰退してしまうかも知れない。公演の中で博士はこう述べられたという。

「今の日本はゆとりを失っている。ゆとりがない心から、おもしろい科学は生まれない。社会が役に立つことばかり求めていては、科学は育たない。ある研究が花開くのは10年後なのか100年後なのかは、誰にもわからない。本当に知りたいことを蓄積していく先に人類の将来はある。」(引用)

まさに正しい見解です。学問研究に成果や効率を求めることがそもそも異常なのです。とりわけ基礎科学の分野は、大隅教授のオオートファジーにしろ、何の役に立つのかまるでわからない。しかしそんなことは考えずに研究を始めたといいます。興味があるから、おもしろいから研究に没頭したわけです。

こうした研究は下手をすると本人が生きている間に何の成果(経済的効果)を得ないことすらあります。しかし、それらは確実に経験として積み重なり、世代を超えて大きな成果を生み出すこともありえるのです。実際、人類の科学や技術の進歩は世代を超えて受け継がれ、蓄積されることで発展してきたものであり、一個人の努力や才能の成果ではないのです。人類総がかりで生み出す、社会財産なのです。

それを、たかだか数年単位で学問研究に成果を求める姿勢は傲慢であり、科学に対する冒涜です。その根本には「投資効率」という「拝金主義」が存在しているのです。カネ、カネ、カネ、カネ。そんなにカネが惜しいのか。

マスコミ記者の質問は「何の役に立つんですか、成果はあるんですか」。財務省は「財源ガー、無駄遣いの排除」。まさに頭の中はカネ、カネ、カネ。

科学とは無駄遣いの大いなる成果である。

そんなこともわからん拝金主義者、財政再建カルトの連中によって、日本の研究学問、そして経済活動が潰されてゆくのは、極めて残念であるし、強い憤りを感じざるを得ないのです。

2017年9月26日火曜日

財政再建はまったく不要、むしろ毒薬

財政再建は日本経済を死に至らしめる毒薬です。必要なのは財政再建から頭を切り替えることです。国債発行も通貨発行も、同じ「通貨の供給」だからです。

財政再建はまったく不要です。必要なのは「国債発行による通貨供給」から「通貨発行による通貨供給」への発想の転換です。税収の不足分を国債ではなく通貨発行によって賄えば、そもそも国債なんて必要ないのです。そうすれば財政再建・財政赤字の問題は根本的に発生しません。本当は将来のツケなんて存在しないのです。国債を発行することで、わざわざツケを作っているのです。歳入を「税収+国債」ではなく「税収+通貨発行」に変更するのが根本的な問題の解決方法です。

国債の代わりに通貨を発行するとインフレになる、と騒ぐ人が居るでしょう。しかし、国債の代わりに通貨発行をしてもインフレの短期リスクは国債発行と同じ程度に過ぎません。なぜなら通貨発行も国債発行も、ほとんど同じだけ世の中のおカネ(マネーストック)を増やすからです。だから、国債発行でも通貨発行でも同じだけインフレになる。通貨発行してインフレになるなら、国債を発行してもインフレになるのです。

ではなぜ日本では1000兆円以上の国債を発行してもインフレにならないのか。国債の発行によって供給された1000兆円のおカネの大部分が、貯蓄されたまま動かないからです。国債だからインフレにならないのではなく、おカネが貯めこまれて動かないからインフレにならないのです。ですから国債ではなく通貨発行で1000兆円のおカネを供給しても動かなければ同じなのです。

ただし政府による通貨発行はマネタリーベースを増やすので、金融緩和と同じ効果があります。市中銀行はこれを元に何倍にも膨らませて預金(マネーストック)を信用創造するので、これがバブルやインフレの長期リスクとなります。とはいえ、これは日銀の行っている金融緩和と同じです。ご存知のように、金融緩和してもちっともインフレになりません。ですから、過度にインフレの心配をする必要はありません。

そして、財政再建は不要どころか毒薬です。
財政再建は金融引き締めどころの騒ぎではないからです

金融引き締めは中央銀行がマネタリーベースを減らすことです。これが市中銀行の金利の引き上げを促し、貸し出しの増加を抑制します。貸し出しが抑制されることで世の中のおカネ(マネーストック)の伸びが低下するわけですから、それは間接的な方法です。基本的に世の中のおカネが減るわけではありません。

ところが、財政再建は家計に課税して世の中のおカネを直接に吸い上げて相殺(おカネを消す)してしまうため、世の中のおカネ(マネーストック)を直接減らすのです。つまり、財政再建は経済の「毒薬」なのです。財政再建によって、世の中のおカネが直接にドンドン減ってしまうのです。これは強力なデフレ圧力となります。

日銀が、金融緩和によって貸し出しを増やし、世の中のおカネを増やしてデフレを脱却しようという最中に、財務省が財政再建によって世の中のおカネを減らそうと言うのですから、まさに「アクセルとブレーキを同時に踏む」ような行為であり、飛行機なら「逆噴射」で墜落間違いなしですね。財務省はやる事が支離滅裂です。

財政再建はまったく不要、むしろ毒薬なのです。


2017年9月7日木曜日

ワニの口が開くのはおカネを増やさないから

財務省とその取り巻きである新聞テレビ、御用学者はそろって消費税の増税に賛成し、年がら年中ヒマさえあれば「財源がー」「ワニの口がー」と言っている。

しかし、税収が増えずにワニの口が開くのは、世の中のおカネを増やさないからなのです。おカネを増やさないと税収が増えない。これは日本が世界に実例を示しています。




1990年までマネーストックは10%近い割合で増加し続け、その間は税収が伸び続けています。ところがそれ以後、マネーの伸びを一気にゼロにする緊縮ショックを与えた上、マネーの伸びを3%程度に抑え続けています。その間、税収は減少傾向を続けています。

意図的に世の中に供給するカネを絞っておいて、それで税収を減らし、財源が足りないと言って国民の税金を増税する。明らかにおかしでしょう。財務省はそんなに国民を貧しくしたいのでしょうか。

消費税の増税など、とんでもありません。まずやるべきなのは、この図でわかるように、世の中のおカネの伸びを増やすことです。例えば10%程度、あるいは8%程度まで増やす。それでも税収が増えないのであれば、初めて増税を検討すべきなのです。

優先順位を間違えると、経済が破滅します。

2017年9月4日月曜日

悪しき「痛みの分かち合い」精神論

消費増税の大義名分に多用される「痛みの分かち合い」精神論は、緊縮論者の主張する増税による社会保障の方法論であり、日本全体を貧困化する悪しき精神論です。

民進党の党首選においてオール・フォー・オールを政策理念に掲げた前原氏が当選したこと受け、先日の読売新聞に何人かの識者の論評記事が掲載された。そこにさっそく、慶応大学の財政御用者が出動し、「痛みの分かち合い論」を展開していました。オール・フォー・オールは痛みの分かち合いであると。

曰く、皆でおカネを出し合い(消費増税)、痛みを分かち合うことで育児・介護などの社会保障サービスを向上させるべきだという。厄介なのは、これを一見すると、さも正しく見えてしまうことにあります。多くの一般読者は深く考えずにコロッと騙されるでしょう。しかし根本的に間違いです。

なぜなら、これは国民への社会保障の提供を公共サービスの供給力ではなく、カネの量によって決めようとする考えだからです。この場合のカネの量とは税収に限定されるカネのことです。社会保障に関する発想がサービスの供給力ではなく、カネの量に縛られています。

しかし冷静に考えてみると、公共サービスはカネの量ではなく、公共サービスの供給量そのものによって制約をうけます。すなわち、公共サービスの供給量が必要十分であれば、人々が受けられる公共サービスの量も必要十分になるのは当然と考えられます。社会保障にとって重要なのは、いわゆる財源(カネ)ではなく、公共サービスの供給量そのものなのです。もしサービスの供給量が十分にあり、カネが足りないだけなのであれば、そんなものは刷ればいいのです。

つまり「皆でおカネを出し合い(消費増税)、痛みを分かち合うことで育児・介護などの社会保障サービスを向上させるべきだ」は、経済学的に言えば、とんでもない間違いなのです。もし痛みを伴う必要があるのであれば、次のように考えるのが正しい。

「カネを発行して国民に支給し、育児・介護などの社会保障サービスを向上させ、その結果として生じるインフレによって痛みを分かち合う」

これが、正しい痛みの分かち合い論なのです。消費増税による痛みの分かち合い(緊縮脳)は、あっちのカネを奪い取ってこっちに回すだけなので、社会全体としての消費が拡大しないのです。確かに社会保障は確保できますが、経済が拡大しませんからデフレも脱却できず、社会全体はちっとも豊かになりません。社会保障の受け取り手だけが豊かになります。

一方、通貨発行(ヘリマネ)による痛みの分かち合いは、どこからもおカネを奪わず、おカネの足りないところにカネを回します。なので、全体としておカネの回りが良くなり、消費量が拡大し、経済成長し、好景気になります。もちろん、税収も自然に増加しますから、やがて税収による社会保障にも道筋が見えてくるかもしれません。

通貨発行による痛みの分かち合いは、「インフレ」として現れます。インフレ率は需要と供給の関係できまるので、比較的に経済合理性が高いと言えます。また必ずしも高インフレになるとは限りません。もし人工知能やロボットのような機械化によって供給がどんどん拡大すれば、インフレ率は低く抑えられます。いずれにしろ、国民負担は合理的な範囲にとどまります。また、インフレになれば国民所得も同時に向上するため、インフレもそれほど苦にならないはずです。

一方で、消費税の増税による痛みの分かち合いは「税率」によって決まりますが、それは需要と供給とは無関係に、役人の恣意的な意図によって決まるため、市場にとって歪んだものになります。しかも通貨発行を否定して、今あるカネの量でやりくりしようと言うのですから、世の中のおカネの量は増えず、税収は毎年減り続ける一方でしょう。従って、消費税率はどんどん引き上げられ、20%、30%はあたりまえになってしまいます。増税すれば好景気にもインフレにもなりませんので、国民所得も減り続けます。最終的に行き着く先は社会保障制度の破綻です。消費増税による痛みの分かち合い精神論は、悪しきどころか破綻を免れないのです。

ところが、この「消費増税による痛みの分かち合い精神論」を、新聞テレビ、御用学者、政治家が総出で強力に後押ししているのが現状です。彼らは社会保障制度の破綻に向かって、レミングのごとく全速で崖下の海へ奔走しています。まさに狂気です。

正しい痛みの分かち合いは消費増税ではなく
インフレによって担われなければなりません。