最低賃金水準が低すぎるとの労働者たちの批判を受けて、アマゾンは最低時給を15ドルに引き上げる決定をした。これを労働者の勝利と捕らえる人もいますが、本当にそうなのでしょうか。
もし、私がある大企業の経営者だったらどうするか?最低賃金を率先して15ドルに引き上げ、さらなる引き上げも検討する、と発表しますね。それで、世間の会社に対する評価が高くなりますし、ブランドが向上するかも知れません。社長個人の名前も売れます。売り上げの拡大が期待できます。
その一方で、機械の導入を進めます。もちろん、それは内緒w。仮に自給が30%引きあがったとしても、人工知能やロボットを導入することで30%の従業員を解雇すれば、利益率には影響しません。50%の従業員を解雇すれば、賃金を2倍に増やせますので「どうです、わが社は最低賃金を2倍にした、労働者のための会社でしょう」と、世間の喝采を浴びることが出来ます。
労働者たちは、企業に圧力をかけて高い賃金をもぎ取ったと、戦果に意気揚々かもしれませんが、労働者全体で見た場合、失業者が増える可能性があるのです。つまり、時代が変わったのです。
時代が変われば、やり方も変えなければならないと思います。労働者の賃金を上げる方法であれば、それは、労働の価値に依存しなければなりません。今や労働の価値がテクノロジーの進化に伴って、どんどん低下しているのです。企業VS労働者という古典的なミクロの構造ではなく、もっと大きな、社会システムのレベル、マクロのレベルで庶民全体の所得の向上を図る必要が出てきました。
労働組合や活動家は、旧来のような労働の枠組みを超えて、社会全体のシステムとして、所得の向上を目指すべき時代になったと思うのです。
2018年10月9日火曜日
ベーシックインカムの持続可能性
ベーシックインカムの支給額は、テクノロジーの進化に応じて、徐々に増額し続けるべきだと考えます。ところが、そんなことすると、ハイパーインフレになる、地球資源が枯渇して環境が破壊される、という極端な反論が必ず出てきます。しかしハイパーインフレになったり地球を壊すほどおカネを支給しろなどと言っていません。
支給額は「テクノロジーの進化に応じて」なのです。
インフレが生じるのは、需要に対して供給が不足するからです。テクノロジーが進化すれば、生産性が向上することにより供給力が増大します。供給力の増大に合わせて通貨の供給を増大させるなら、経済規模が拡大するだけであって、インフレ率は低く抑えられます。さらに、貯蓄によって通貨が退蔵されたしまう(貯めこんで使われなくなる)点も考慮すれば、それ以上に通貨は供給されるべきでしょう。
一方、テクノロジーの進化に伴って生産性が向上しても、資源が不足すれば供給力を伸ばすことは難しくなります。しかしこれもテクノロジーの進化に伴って徐々に解消されます。その一つはリサイクル技術です。資源を使い捨てていれば、やがて資源が枯渇することは明白です。ですから目標として100%リサイクルを目指す必要があります。
またエネルギー資源については、太陽光を主体とする再生可能エネルギーの利用技術の向上があります。太陽エネルギーは膨大であり、課題はそれを利用するための技術開発だけです。また希少資源に頼ることなく、ごくありふれた物質を資源として利用する、代替資源の技術も有効です。そこらへんにある石、雑草、空気中の二酸化炭素などを資源化するわけです。これにより利用可能な資源の量が増大します。
もちろん、こうした技術の開発には費用も時間も必要です。ですから、一足飛びにベーシックインカムの支給額を増やすのではなく、こうしたベーシックインカムの持続可能性を高めるための技術の進化のスピードを考慮しつつ増やす必要があるわけです。
また、人々の生活が十分に豊かになれば、それほどおカネを必要としなくなると考えられます。ですから長期的にみると、支給額の伸びは徐々に低下し、あまり伸びなくなるのは自然なことです。とはいえ、人々が浪費をしたり、資源を貯めこんだりするなら、必要とする資源に際限がありません。全人類が宇宙旅行などしたら、地球の資源はいくらあっても足りません。ですから、満足すること、足るを知ることも重要です。学校等でそうした道徳教育も大切でしょう。
それと同時に、世界の人口爆発についても考慮が必要になるでしょう。先進諸国では少子化がすすみ、人口は減少傾向にあるものの、アジアの一部の地域や、とりわけアフリカが急激に人口を増やしつつあります。そうした人々も生活の豊かさを求める権利はあるわけですが、爆発的に増加する人々の権利まですべて保障できるほどに地球の資源があるとは思えません。人口増加に歯止めを掛ける方法を早急に検討すべきでしょう。
ただし、短期的あるいは地域的に言えば、日本におけるデフレを解消して経済を活性化することを考えるなら、テクノロジーの進化や人口爆発まで考慮する必要は無く、当面はインフレターゲットを用いて、供給力と支給額のバランスを取ればよいでしょう。
ベーシックインカムの持続可能性については、拙著でも取り上げています。
支給額は「テクノロジーの進化に応じて」なのです。
インフレが生じるのは、需要に対して供給が不足するからです。テクノロジーが進化すれば、生産性が向上することにより供給力が増大します。供給力の増大に合わせて通貨の供給を増大させるなら、経済規模が拡大するだけであって、インフレ率は低く抑えられます。さらに、貯蓄によって通貨が退蔵されたしまう(貯めこんで使われなくなる)点も考慮すれば、それ以上に通貨は供給されるべきでしょう。
一方、テクノロジーの進化に伴って生産性が向上しても、資源が不足すれば供給力を伸ばすことは難しくなります。しかしこれもテクノロジーの進化に伴って徐々に解消されます。その一つはリサイクル技術です。資源を使い捨てていれば、やがて資源が枯渇することは明白です。ですから目標として100%リサイクルを目指す必要があります。
またエネルギー資源については、太陽光を主体とする再生可能エネルギーの利用技術の向上があります。太陽エネルギーは膨大であり、課題はそれを利用するための技術開発だけです。また希少資源に頼ることなく、ごくありふれた物質を資源として利用する、代替資源の技術も有効です。そこらへんにある石、雑草、空気中の二酸化炭素などを資源化するわけです。これにより利用可能な資源の量が増大します。
もちろん、こうした技術の開発には費用も時間も必要です。ですから、一足飛びにベーシックインカムの支給額を増やすのではなく、こうしたベーシックインカムの持続可能性を高めるための技術の進化のスピードを考慮しつつ増やす必要があるわけです。
また、人々の生活が十分に豊かになれば、それほどおカネを必要としなくなると考えられます。ですから長期的にみると、支給額の伸びは徐々に低下し、あまり伸びなくなるのは自然なことです。とはいえ、人々が浪費をしたり、資源を貯めこんだりするなら、必要とする資源に際限がありません。全人類が宇宙旅行などしたら、地球の資源はいくらあっても足りません。ですから、満足すること、足るを知ることも重要です。学校等でそうした道徳教育も大切でしょう。
それと同時に、世界の人口爆発についても考慮が必要になるでしょう。先進諸国では少子化がすすみ、人口は減少傾向にあるものの、アジアの一部の地域や、とりわけアフリカが急激に人口を増やしつつあります。そうした人々も生活の豊かさを求める権利はあるわけですが、爆発的に増加する人々の権利まですべて保障できるほどに地球の資源があるとは思えません。人口増加に歯止めを掛ける方法を早急に検討すべきでしょう。
ただし、短期的あるいは地域的に言えば、日本におけるデフレを解消して経済を活性化することを考えるなら、テクノロジーの進化や人口爆発まで考慮する必要は無く、当面はインフレターゲットを用いて、供給力と支給額のバランスを取ればよいでしょう。
ベーシックインカムの持続可能性については、拙著でも取り上げています。
2018年9月25日火曜日
ベーシックインカムには種類がある
多くの人は、ベーシックインカムとは一つの統一された考えだと勘違いしているかも知れません。しかしベーシックインカムには考え方の違いによって、複数の種類があることをご理解いただく必要があります。
ベーシックインカムとは、最低所得保障、最低限の生活を保障する制度であると考えられています。多くのベーシックインカムがその意味では同じであったとしても、同じ制度にはなりません。例えば、保障される最低生活がどの程度なのか、それだけでも、考え方に違いがあります。
例えば、7万円で最低生活できると主張する人も居れば、それでは死なないだけであって不十分であり、10万円は必要だと考える人もいます。私は最低でも15万円なければ人間として生活しているとはいえないと考えています。
それだけではありません。財源にしても違いがあります。消費税を増税して財源にすべきとの人も居れば、所得税だ、あるいは私のように通貨発行益を加えるべきだとの考えもあります。
しかし、多くの人はまだまだ「ベーシックインカム」という言葉さえ聞き慣れないのであって、それを最低生活保障であると理解しているだけでも珍しいような状況です。とても、ベーシックインカムに多くの種類があるとは知りませんし、もちろん、歴史的な背景も何も知らないでしょう。
こうした中で、例によってマスコミがベーシックインカムの多様な意見を紹介するのではなく、彼らの都合に合わせて、特定のベーシックインカムを取り上げて「ベーシックインカムとはこうである」とのプロパガンダを開始するのではないか、との不安があります。とりわけ、マスコミは財務省にべったりですから(消費増税の翼賛報道からみて)、財務省に都合の良い、おかしな考えを広げるリスクはあると思います。
ベーシックインカムの種類にも様々な分類の仕方があると思いますが、例えば次のように分類することができると思います。詳しくは、本編サイトも参照ください。
①独占型(資本主義型)
生産の効率性を最大化することが目的となる。そのため、生産性の低い労働者には生産活動から「退場」いただき、死なない程度の最低生活を保障することで、残りの富を生産性の高い労働者と資本家によって独占する。よって、支給額は死なない程度。
②貧困型(清貧思想型)
少子高齢化によって、日本はもう成長しない、衰退する一方である。だから貧しくなることを受け入れよう。再分配を強化して、みんなで貧しくなろう。貧しいことは美しい、これからは精神の時代だ。という価値観を持つ。よって、支給額を増やしてはいけない。
③緊縮型(財政均衡型)
政府の負債を減らして財政再建することを最優先に考えている。そのためには消費増税が必要だが、単に増税するといえば、国民の反発を食うので、ベーシックインカムという社会保障制度を導入して、格差や貧困を解消するとの大義名分はとても役に立つ。ベーシックインカムによって、死なない程度に保障しながら、残りの税収を国債の返済に回す。「痛みを伴う改革」。
④未来社会型
テクノロジーの進化や資本蓄積によって供給力の十分に大きくなった未来社会では、人間の労働なしに財が供給されるようになる。だから、技術の進化に伴って、労働とは無関係に人々におカネが給付されるのは当然だ。よって支給額は、増え続けるべき。
これは、自分の分類なので、他にも分類方法はあるでしょう。しかし、傾向として、こうした違いがあることは、様々なベーシックインカムの主張を観察していると見えてきます。
ベーシックインカムと一口に言っても、実際には多くの考え方があることを知っていただきたいと思います。さもなければ、またまた、マスコミの誘導によって、おかしな方向へ世論が操作されてしまう恐れもあると思うのです。
ベーシックインカムとは、最低所得保障、最低限の生活を保障する制度であると考えられています。多くのベーシックインカムがその意味では同じであったとしても、同じ制度にはなりません。例えば、保障される最低生活がどの程度なのか、それだけでも、考え方に違いがあります。
例えば、7万円で最低生活できると主張する人も居れば、それでは死なないだけであって不十分であり、10万円は必要だと考える人もいます。私は最低でも15万円なければ人間として生活しているとはいえないと考えています。
それだけではありません。財源にしても違いがあります。消費税を増税して財源にすべきとの人も居れば、所得税だ、あるいは私のように通貨発行益を加えるべきだとの考えもあります。
しかし、多くの人はまだまだ「ベーシックインカム」という言葉さえ聞き慣れないのであって、それを最低生活保障であると理解しているだけでも珍しいような状況です。とても、ベーシックインカムに多くの種類があるとは知りませんし、もちろん、歴史的な背景も何も知らないでしょう。
こうした中で、例によってマスコミがベーシックインカムの多様な意見を紹介するのではなく、彼らの都合に合わせて、特定のベーシックインカムを取り上げて「ベーシックインカムとはこうである」とのプロパガンダを開始するのではないか、との不安があります。とりわけ、マスコミは財務省にべったりですから(消費増税の翼賛報道からみて)、財務省に都合の良い、おかしな考えを広げるリスクはあると思います。
ベーシックインカムの種類にも様々な分類の仕方があると思いますが、例えば次のように分類することができると思います。詳しくは、本編サイトも参照ください。
①独占型(資本主義型)
生産の効率性を最大化することが目的となる。そのため、生産性の低い労働者には生産活動から「退場」いただき、死なない程度の最低生活を保障することで、残りの富を生産性の高い労働者と資本家によって独占する。よって、支給額は死なない程度。
②貧困型(清貧思想型)
少子高齢化によって、日本はもう成長しない、衰退する一方である。だから貧しくなることを受け入れよう。再分配を強化して、みんなで貧しくなろう。貧しいことは美しい、これからは精神の時代だ。という価値観を持つ。よって、支給額を増やしてはいけない。
③緊縮型(財政均衡型)
政府の負債を減らして財政再建することを最優先に考えている。そのためには消費増税が必要だが、単に増税するといえば、国民の反発を食うので、ベーシックインカムという社会保障制度を導入して、格差や貧困を解消するとの大義名分はとても役に立つ。ベーシックインカムによって、死なない程度に保障しながら、残りの税収を国債の返済に回す。「痛みを伴う改革」。
④未来社会型
テクノロジーの進化や資本蓄積によって供給力の十分に大きくなった未来社会では、人間の労働なしに財が供給されるようになる。だから、技術の進化に伴って、労働とは無関係に人々におカネが給付されるのは当然だ。よって支給額は、増え続けるべき。
これは、自分の分類なので、他にも分類方法はあるでしょう。しかし、傾向として、こうした違いがあることは、様々なベーシックインカムの主張を観察していると見えてきます。
ベーシックインカムと一口に言っても、実際には多くの考え方があることを知っていただきたいと思います。さもなければ、またまた、マスコミの誘導によって、おかしな方向へ世論が操作されてしまう恐れもあると思うのです。
2018年9月12日水曜日
完全雇用を前提とした社会は時代遅れ
戦前から戦後の時代、完全雇用は政府の目指すべき重要方針の一つであることは疑いのない事実でした。しかし止まることのないテクノロジーの進化は、そうした完全雇用を前提とする社会の終焉を予兆しています。
かつて社会に必要とされる多くの財は、人間の労働によって生み出されてきました。しかし科学技術が進化するにつれ、人間の労働よりも、むしろ機械の働きによって財が生み出されるようになってきたことは周知の事実です。そしていわば人間は機械に仕事を奪われ、その人間が新たな財の生産に従事することによって、社会全体の財の生産量と質を向上させてきたと言えます。
しかし、技術の進化速度はますます速くなり、ついにはロボットや人工知能が登場するに至り、将来的には、研究開発といった仕事を除いて、生産活動に人間の労働を必要としなくなる日が来ることは明白です。もちろん、それは将来の話であるとはいえ、そうした変化は徐々に起きるのであって、今現在も起こりつつあると言えます。
そうした状況において、果たしてすべての人々に仕事を与える、つまり雇用を作り出し、完全雇用の社会を実現することは可能なのか?考えるまでもないでしょう。不可能です。
もし仮に、それでもなお雇用を作り出すとすれば、まったく意味のない作業、それこそ「穴を掘って埋めるだけの仕事」に近いような仕事をさせるしかありません。
今日、安倍首相が一億総活躍社会を目指し、新聞が70歳定年制を書き立てています。そのため、高齢化社会ではそれが当然であるかのように考える人も居るでしょう。
確かに、働く人が減ると経済や社会保障が衰退してしまいます。それはなぜか?人手不足によって財の生産が滞るからではありません。それは戦前・戦後の話です。いまやロボットや人工知能のような「機械」がそれらの生産を担ってくれるからです。では、なぜ働く人が減ると経済や社会保障が衰退するのか?
ほぼ労働によってのみ、消費者におカネが供給されるから。
そのため、働く人が減ると、消費者に供給されるおカネの量が減り、社会全体の購買力が減って消費が衰退すると同時に、税収も減少し、社会保障が維持できなくなるのです。つまり、おカネの大部分が賃金としてのみ消費者に供給されている限り、この問題は永久に解決できません。
にもかかわらず、一億総活躍社会のように、政策として完全雇用を目指し、完全雇用のために延々と仕事を作り出そうとする努力は、完全にテクノロジー社会の進化の方向に逆行しているといわざるを得ないわけです。
しかし、現在の与党・自民党はおろか、野党においてすら、こうした問題を正しく理解している政党はありません。いまだに「労働者VS経営者」なんて話をしていても、この問題を解決する事はできないのです。テクノロジーの時代の変化に対応するためには、「労働によらずに消費者におカネを供給するシステム」が必要とされます。これは将来的には「絶対に避けられない」のです。簡単にいえば、ほとんどすべての仕事が機械化されてしまえば、それ以外に消費者におカネを供給する方法がないからです。
もちろん、あと10年ほどでそうした時代が訪れるとは考えられません。しかし、足元ではすでにそうした変化が着実に進行しているのであり、それが慢性的なデフレ、賃金の伸び悩みといった形で経済に影響していると考えてほぼ間違いないでしょう。
これからの時代に求められるのは、完全雇用のために仕事を作り出したり、あるいは65歳以上の高齢者に仕事を与えたりすることではなく、「労働によらずに消費者におカネを供給するシステム」を構築することです。すべての国民に毎月1万円を支給することから徐々に始めていけば、無理なくそうしたシステムを構築することができると思うのです。
かつて社会に必要とされる多くの財は、人間の労働によって生み出されてきました。しかし科学技術が進化するにつれ、人間の労働よりも、むしろ機械の働きによって財が生み出されるようになってきたことは周知の事実です。そしていわば人間は機械に仕事を奪われ、その人間が新たな財の生産に従事することによって、社会全体の財の生産量と質を向上させてきたと言えます。
しかし、技術の進化速度はますます速くなり、ついにはロボットや人工知能が登場するに至り、将来的には、研究開発といった仕事を除いて、生産活動に人間の労働を必要としなくなる日が来ることは明白です。もちろん、それは将来の話であるとはいえ、そうした変化は徐々に起きるのであって、今現在も起こりつつあると言えます。
そうした状況において、果たしてすべての人々に仕事を与える、つまり雇用を作り出し、完全雇用の社会を実現することは可能なのか?考えるまでもないでしょう。不可能です。
もし仮に、それでもなお雇用を作り出すとすれば、まったく意味のない作業、それこそ「穴を掘って埋めるだけの仕事」に近いような仕事をさせるしかありません。
今日、安倍首相が一億総活躍社会を目指し、新聞が70歳定年制を書き立てています。そのため、高齢化社会ではそれが当然であるかのように考える人も居るでしょう。
確かに、働く人が減ると経済や社会保障が衰退してしまいます。それはなぜか?人手不足によって財の生産が滞るからではありません。それは戦前・戦後の話です。いまやロボットや人工知能のような「機械」がそれらの生産を担ってくれるからです。では、なぜ働く人が減ると経済や社会保障が衰退するのか?
ほぼ労働によってのみ、消費者におカネが供給されるから。
そのため、働く人が減ると、消費者に供給されるおカネの量が減り、社会全体の購買力が減って消費が衰退すると同時に、税収も減少し、社会保障が維持できなくなるのです。つまり、おカネの大部分が賃金としてのみ消費者に供給されている限り、この問題は永久に解決できません。
にもかかわらず、一億総活躍社会のように、政策として完全雇用を目指し、完全雇用のために延々と仕事を作り出そうとする努力は、完全にテクノロジー社会の進化の方向に逆行しているといわざるを得ないわけです。
しかし、現在の与党・自民党はおろか、野党においてすら、こうした問題を正しく理解している政党はありません。いまだに「労働者VS経営者」なんて話をしていても、この問題を解決する事はできないのです。テクノロジーの時代の変化に対応するためには、「労働によらずに消費者におカネを供給するシステム」が必要とされます。これは将来的には「絶対に避けられない」のです。簡単にいえば、ほとんどすべての仕事が機械化されてしまえば、それ以外に消費者におカネを供給する方法がないからです。
もちろん、あと10年ほどでそうした時代が訪れるとは考えられません。しかし、足元ではすでにそうした変化が着実に進行しているのであり、それが慢性的なデフレ、賃金の伸び悩みといった形で経済に影響していると考えてほぼ間違いないでしょう。
これからの時代に求められるのは、完全雇用のために仕事を作り出したり、あるいは65歳以上の高齢者に仕事を与えたりすることではなく、「労働によらずに消費者におカネを供給するシステム」を構築することです。すべての国民に毎月1万円を支給することから徐々に始めていけば、無理なくそうしたシステムを構築することができると思うのです。
2018年8月19日日曜日
ベーシックインカム7万円の是非は?
ある有名人がベーシックインカム7万円だけで生活できると発言したことから、ベーシックインカムはブラック政策だとの印象を持った人も多数あったようです。さて7万円は是か非か?
結論から言えば是でも非でもない、つまり「7万円は小額ベーシックインカムに過ぎない」と考えます。つまり、生活保障として考えるにはまったく不十分な水準です。7万円は「生活補助的なベーシックインカム」であり、いわゆる生活保障制度としてのベーシックインカムではないと考えます。給付金あるいはヘリマネといった段階としてのベーシックインカムです。
もちろん、7万円であっても全国民に支給することは十分に効果があるでしょう。しかし小額ベーシックインカムの場合は「社会保障も同時に必要である」ことは当然です。つまり7万円を支給しつつ、社会保障も同時に行なわなければなりません。もし社会保障制度まで含めるなら、最低でも毎月15万円の支給が必要でしょう。もちろん、その場合でも健康保険は現行のままです。本質的に医療保障と生活保障は違うからです。
ですから、7万円はあくまで「初期段階での小額ベーシックインカム」であれば問題はないと思います。7万円支給しつつ社会保障も同時に維持する。そして、7万円から支給額を毎年のように増額し続け、10万円、15万円へと増やしてゆく、7万円とはその過程における一時的な金額の目安に過ぎないわけです。
しかし、もし「7万円が生活保障である」と主張するなら、笑止です。そんなものは生活保障ではありません。あくまで生活補助です。
そして、もし仮に「ベーシックインカムは7万円支給で十分であり、継続的に増やす必要は無い」と主張する論者が居るならば、これはまさに「ブラックなベーシックインカム」であり、貧困の蔓延する未来社会を意図する連中であると言えるでしょう。こうしたブラックな、悪いベーシックインカムの主張に対しては、ベーシックインカムの本来の趣旨を歪曲する考えであるとして、断固として戦わねばならないでしょう。
そもそもベーシックインカムのベーシックとは最低ではなく「基本」であり、最低生活を意味するものではありません。基本生活を保障するものです。そして社会の基本水準はテクノロジーの進化と共にどんどんベースアップするものだからです。
20世紀は生産力の乏しい時代だったこともあり、ベーシックインカムは「最低生活を保障せよ」がスローガンだったでしょうが、いまや時代が違います。ましてこれからの未来では、まるで意味が違います。十分にゆとりある生活が「基本」になるでしょう。
ベーシックインカムの政策内容は政治家や識者が決めることではなく「国民が決める」ことです。大多数の国民が「支給額は15万円かつ社会保障も維持でなければならない」と政府に求めるなら(選挙でそうした政党が勝利すれば)、それが政策になるわけです。それがベーシックインカムです。
結局のところ、ベーシックインカム政策を良くするも、悪くするも、国民の知識と判断力によって決まることになるでしょう。
結論から言えば是でも非でもない、つまり「7万円は小額ベーシックインカムに過ぎない」と考えます。つまり、生活保障として考えるにはまったく不十分な水準です。7万円は「生活補助的なベーシックインカム」であり、いわゆる生活保障制度としてのベーシックインカムではないと考えます。給付金あるいはヘリマネといった段階としてのベーシックインカムです。
もちろん、7万円であっても全国民に支給することは十分に効果があるでしょう。しかし小額ベーシックインカムの場合は「社会保障も同時に必要である」ことは当然です。つまり7万円を支給しつつ、社会保障も同時に行なわなければなりません。もし社会保障制度まで含めるなら、最低でも毎月15万円の支給が必要でしょう。もちろん、その場合でも健康保険は現行のままです。本質的に医療保障と生活保障は違うからです。
ですから、7万円はあくまで「初期段階での小額ベーシックインカム」であれば問題はないと思います。7万円支給しつつ社会保障も同時に維持する。そして、7万円から支給額を毎年のように増額し続け、10万円、15万円へと増やしてゆく、7万円とはその過程における一時的な金額の目安に過ぎないわけです。
しかし、もし「7万円が生活保障である」と主張するなら、笑止です。そんなものは生活保障ではありません。あくまで生活補助です。
そして、もし仮に「ベーシックインカムは7万円支給で十分であり、継続的に増やす必要は無い」と主張する論者が居るならば、これはまさに「ブラックなベーシックインカム」であり、貧困の蔓延する未来社会を意図する連中であると言えるでしょう。こうしたブラックな、悪いベーシックインカムの主張に対しては、ベーシックインカムの本来の趣旨を歪曲する考えであるとして、断固として戦わねばならないでしょう。
そもそもベーシックインカムのベーシックとは最低ではなく「基本」であり、最低生活を意味するものではありません。基本生活を保障するものです。そして社会の基本水準はテクノロジーの進化と共にどんどんベースアップするものだからです。
20世紀は生産力の乏しい時代だったこともあり、ベーシックインカムは「最低生活を保障せよ」がスローガンだったでしょうが、いまや時代が違います。ましてこれからの未来では、まるで意味が違います。十分にゆとりある生活が「基本」になるでしょう。
ベーシックインカムの政策内容は政治家や識者が決めることではなく「国民が決める」ことです。大多数の国民が「支給額は15万円かつ社会保障も維持でなければならない」と政府に求めるなら(選挙でそうした政党が勝利すれば)、それが政策になるわけです。それがベーシックインカムです。
結局のところ、ベーシックインカム政策を良くするも、悪くするも、国民の知識と判断力によって決まることになるでしょう。
2018年6月18日月曜日
未来型ベーシックインカムのコンセプト
様々なタイプのベーシックインカムが主張されるなかで、未来型ベーシックインカムがそれらとどのように違うかを簡単にまとめました。
未来型ベーシックインカムのコンセプト
2018.6.18
未来型ベーシックインカムは、人工知能やロボットが普及する未来のベーシックインカムを目指しているのです。それはみんなが働かなくても十分に豊かな生活を送るだけの所得が分配される社会なのです。もちろん明日から直ぐにそうなるわけじゃないけど、今日からそれを目指して前進するのです。
<未来型ベーシックインカムの達成目標>
・保証されるのは最低限の生活保障ではなく、すべての人の豊かな生活の保障
・テクノロジーを担う人には相応の高い報酬
・全人類の幸福と環境に配慮した持続可能な経済成長
<段階的な導入の概念>
未来型ベーシックインカムの物質的な財源の根拠はテクノロジーによる生産性の向上にあります。それらは今でも徐々に進行しつつあり、ゆえに、ベーシックインカムも徐々に導入されて不思議はありません。また徐々に導入することで、働かなくなるなど多くの懸念に対処できます。
①生活補助段階(実質月額1~5万円程度)
主たる財源は通貨発行で一部は税財源としますが、増税はまったく必要ない段階。いわゆるヘリコプターマネーによってデフレを脱却して景気回復すると税収も増大しますので、増税は考えない。この段階では社会保障はそのまま維持しなければなりません(但し、支給額の調整は必要)。
②最低生活保障段階(実質月額8~12万円程度)
財源は通貨発行、社会保障費の付け替え、税収を考えます。国民の所得向上による景気過熱(高インフレ)を抑える目的もかねて徐々に増税を計画します。この段階では社会保障は必要に応じて維持しなければなりません(但し、支給額の調整は必要)。
③ゆとり生活保障段階(実質月額15~20万円程度以上)
年金や生活保護と同レベル以上の支給が可能になるので、それらの社会保障と統合されるでしょう。なお健康保険は趣旨が異なるため(保険と保障は違う)、永久に統合はあり得ません。保険料の無料化の方向へ進むでしょう。
目標達成期間 例えばレベル②までに10年間。
<通貨財源の基本的な考え>
通貨的な財源としては、通貨を発行して投入し、それを回収して再投入することによる通貨循環システムを導入する。未来における通貨循環予想(図)から考えて、基本的に企業サイドで回収する方式とする。ただしインフレなどの状況に応じて家計の通貨回収も検討する。
<課題>
景気が良くなりすぎるため、景気を冷やす必要が生じてくる。そのため増税が検討される。景気が良すぎて増税するのだから、やむを得ない部分があるが、国民の理解を得ることはできるか。
<未来型ベーシックインカムとは対極にある悪いベーシックインカムの例>
・搾取型ベーシックインカム
・貧困型ベーシックインカム
・緊縮型ベーシックインカム
→悪いベーシックインカム には十分な注意が必要です。
本編サイトに同時掲載
未来型ベーシックインカムのコンセプト
2018.6.18
未来型ベーシックインカムは、人工知能やロボットが普及する未来のベーシックインカムを目指しているのです。それはみんなが働かなくても十分に豊かな生活を送るだけの所得が分配される社会なのです。もちろん明日から直ぐにそうなるわけじゃないけど、今日からそれを目指して前進するのです。
<未来型ベーシックインカムの達成目標>
・保証されるのは最低限の生活保障ではなく、すべての人の豊かな生活の保障
・テクノロジーを担う人には相応の高い報酬
・全人類の幸福と環境に配慮した持続可能な経済成長
<段階的な導入の概念>
未来型ベーシックインカムの物質的な財源の根拠はテクノロジーによる生産性の向上にあります。それらは今でも徐々に進行しつつあり、ゆえに、ベーシックインカムも徐々に導入されて不思議はありません。また徐々に導入することで、働かなくなるなど多くの懸念に対処できます。
①生活補助段階(実質月額1~5万円程度)
主たる財源は通貨発行で一部は税財源としますが、増税はまったく必要ない段階。いわゆるヘリコプターマネーによってデフレを脱却して景気回復すると税収も増大しますので、増税は考えない。この段階では社会保障はそのまま維持しなければなりません(但し、支給額の調整は必要)。
②最低生活保障段階(実質月額8~12万円程度)
財源は通貨発行、社会保障費の付け替え、税収を考えます。国民の所得向上による景気過熱(高インフレ)を抑える目的もかねて徐々に増税を計画します。この段階では社会保障は必要に応じて維持しなければなりません(但し、支給額の調整は必要)。
③ゆとり生活保障段階(実質月額15~20万円程度以上)
年金や生活保護と同レベル以上の支給が可能になるので、それらの社会保障と統合されるでしょう。なお健康保険は趣旨が異なるため(保険と保障は違う)、永久に統合はあり得ません。保険料の無料化の方向へ進むでしょう。
目標達成期間 例えばレベル②までに10年間。
<通貨財源の基本的な考え>
通貨的な財源としては、通貨を発行して投入し、それを回収して再投入することによる通貨循環システムを導入する。未来における通貨循環予想(図)から考えて、基本的に企業サイドで回収する方式とする。ただしインフレなどの状況に応じて家計の通貨回収も検討する。
<課題>
景気が良くなりすぎるため、景気を冷やす必要が生じてくる。そのため増税が検討される。景気が良すぎて増税するのだから、やむを得ない部分があるが、国民の理解を得ることはできるか。
<未来型ベーシックインカムとは対極にある悪いベーシックインカムの例>
・搾取型ベーシックインカム
・貧困型ベーシックインカム
・緊縮型ベーシックインカム
→悪いベーシックインカム には十分な注意が必要です。
本編サイトに同時掲載
2018年6月17日日曜日
悪いベーシックインカムについて
ベーシックインカムにも様々なタイプがあるため、なかには私たちの生活をかえって貧しくしたり、格差を広げるようなタイプがあると思われます。そうしたリスクに注意する必要があるでしょう。
(じいちゃん)
今日は悪いベーシックインカムについて考えてみよう。
(ねこ)
ふにゃ、ベーシックインカムに良いとか悪いとかあるのかにゃ。ベーシックインカムはすべて良いものじゃないのかにゃ。
(じいちゃん)
ベーシックインカムと言えども、何でもかんでも良いわけではないのじゃ。前回も説明したように、ベーシックインカムは様々な立場の人が主張しておる。目的も様々じゃ。じゃから、なかには人々の生活を貧しくしたり、あるいは格差を広げるような「悪いベーシックインカム」が混在しているリスクがある。そのような点に十分に注意して、悪いベーシックインカムが社会に導入されないようにしなければならんのじゃ。
さて、ワシが考えるには、悪いベーシックインカムには3つのタイプがあると思うのじゃよ。
①搾取型ベーシックインカム
ベーシックインカムの定義に「最低限の生活保障」がある。このため、ベーシックインカムによる支給金額をあくまでも「最低限の生活」に制限し、それ以上に増やす必要はないとする規定を制度化する恐れもある。しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーが進化すれば社会全体の生産能力が向上するのだから、ベーシックインカムによる支給額を最低額に留め置く必要はないはずじゃ。それをあえて最低限に制限すればどうなるか。
テクノロジーが進化するほど人手が不要になるのじゃから、多くの人には仕事がなくなる。そうした多くの人の生活は最低限に留め置かれることになる。仕事に従事してもっと生活を向上させたいと思っても、機械が進化した社会では仕事そのものがないから難しい。一方で生産力が向上してより豊富で高品質な商品やサービスを生産できるが、それらは一部の労働者や生産資本を所有している富裕層だけで独占するようになる。その結果、最低所得に留め置かれた多くの人々と、富裕層労働者や資本家という、二極化した格差社会が生まれるリスクもある。
搾取型ベーシックインカムの主張は、社会の支配層やその代弁者である政治家や企業から出てくる可能性があると思う。彼らの目的は庶民の生活向上より企業利益、株主利益を優先するものになると思われるからじゃ。例えば彼らのベーシックインカムの導入目的は人工知能やロボットによる生産性の向上をスムーズに進めるためかも知れない。もしベーシックインカムなしに機械化を進めれば失業者が増加して社会問題となり、余剰人員の削減に世間の非難が集中するじゃろう。じゃから、不必要になった社員を簡単に解雇することを目的としてベーシックインカムを提案してくる可能性もある。これは搾取型のベーシックインカムになると思うのじゃ。
これらを主張する人の中には、社会保障そのものを削減することを目的とする人もおり、健康保険までベーシックインカムに含めてしまおうと考える人々が居るかも知れないが、これは非常に危険なベーシックインカムになるじゃろう。そもそもベーシックインカムは生活「保障」なのであって、疾病のリスクに対応するための「保険」とは根本的に異なる概念じゃ。ベーシックインカムと健康保険がリンクすることは、あってはならないのじゃよ。
②貧困型ベーシックインカム
この考え方の根底には「日本はもう経済成長しない」という前提があるのじゃ。日本は少子高齢化によって坂を下るように経済が縮小することが避けられない。どうせ貧しくなるのだから「平等に貧しくなろう」という考え方じゃ。しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーが進化すれば人間ではなく機械が財(モノやサービス)を生産するようになるのじゃから、少子高齢化であっても経済成長が可能であることは明白じゃ。仮に人口が減って総生産量がまったく増えなくとも、人口が減少するのだから1人当たりに分配される財の量は増加する。
しかし、なぜか日本が経済成長することを強く否定し、むしろ国民が貧しくなることを喜ぶような雰囲気さえ感じられる。そこには「豊かさ=悪」「貧しさ=善」のような思想、清貧思想のようなものを強く感じてしまうのじゃよ。まあそう信じるのは人それぞれに勝手じゃが、それが政策内容に影響すると本当に日本全てが貧しい社会になる恐れもある。
例えば通貨供給。経済が成長するためには通貨供給が欠かせない。今日の長期的なデフレ不況も通貨の供給が不足していることに原因があると考えられている。じゃから人工知能やロボットが進化し、社会に普及するに伴って通貨をどんどん供給しなければならないのじゃ。ところが「日本は成長しないのだから、通貨供給はインフレを高めるだけだ」として意図的に通貨供給を絞るリスクがある。
通貨が不足するとデフレ不況に突入するため経済は衰退を始める。当然ながら失業者が増加するが、ベーシックインカムによって失業者の最低生活は保障されているので、社会的大問題にはならないじゃろう。しかしデフレ不況を放置することで日本経済は継続的に縮小を続け、総生産量が減少するためにベーシックインカムの支給額も減り続けることになる。つまり「国民全体が徐々に貧困化する」。最終的に日本経済はデフレで破綻するが「少子高齢化社会だから仕方がない」と言って、済まされてしまう恐れがあると思うのじゃよ。
③緊縮型ベーシックインカム
財政再建や緊縮主義が優先するベーシックインカムのことじゃな。財政再建や緊縮財政を行なうと景気が悪化することはこれまでの経験から明らかじゃ。景気が悪化すると失業が増大して貧困や格差の問題が拡大する。そのことが財政再建や緊縮財政の歯止めになっていると言える。ベーシックインカムを導入すれば、こうした貧困や格差の問題が解決できるため、財政再建や緊縮財政を進めやすくなるじゃろう。しかもベーシックインカムを導入するという大義名分で堂々と消費税を増税することもできる。
財務省やその族議員からこうした考えが出てこないとも限らないと思うのじゃ。この場合、政府は「消費税の増税分はすべてベーシックインカムの財源に使用します」と言いつつ、実際には税収の一部が財政再建のために流用されることになる。そうなると税として集められたおカネの全てが再分配されるわけではないので、徐々に世の中を循環するおカネの量が減り続けてデフレ不況になり、経済成長も阻害されてしまう。しかし財務省に忖度する新聞マスコミが「国の借金を返済するのだから、国民が貧しくなるのは当たり前だ、痛みを伴う改革を受け入れろ」と主張して済まされてしまう恐れがある。
しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーの進化によって供給力が増大するのだから、本来であれば国民が貧しくなるはずがない。つまりこれは、財政再建や緊縮財政の考え方が根本的に間違っていることを示唆しておるのじゃよ。結論から言えば、カネを発行して財政再建すれば良いだけじゃ。」
(ねこ)
ふにゃ~、悪いベーシックインカムが導入されたら困るのです。
(じいちゃん)
重要なことは「テクノロジーが進化して生産力が増加すれば、国民は必ず以前よりも豊かになるはずだ」という点を忘れないことじゃ。もしテクノロジーが進化しても人々がさっぱり豊かにならない、あるいは逆に貧しくなるようであれば、そのベーシックインカムの方法は根本的に間違っていることは間違いない。
もちろんこれは、今後も順調に人工知能やロボットのようなテクノロジーが進化し、ロボットや自動生産工場の建設等に投資が十分に行われることが前提じゃ。そのためには研究開発や設備投資がとても重要になる。政府の財源が不足しているという理由で研究や投資が十分に行われなければ、悪いベーシックインカムでなかったとしても、人々はあまり豊かになれないかも知れないので注意が必要じゃろう。
(ねこ)
悪いベーシックインカムが導入されたら、もうおしまいなのかにゃ。取り返しが付かないのかにゃ。
(じいちゃん)
そんなことはないぞ。国民運動として支給額の増額を政府に厳しく要求すれば、悪いベーシックインカムを潰すことができる。重要な点は「テクノロジーが進化して生産力が増加すれば、国民は必ず以前よりも豊かになる」じゃ。政府やマスコミの話に納得して、最低限の所得保障に甘んじる必要はないのじゃよ。
本編サイト同時掲載
(じいちゃん)
今日は悪いベーシックインカムについて考えてみよう。
(ねこ)
ふにゃ、ベーシックインカムに良いとか悪いとかあるのかにゃ。ベーシックインカムはすべて良いものじゃないのかにゃ。
(じいちゃん)
ベーシックインカムと言えども、何でもかんでも良いわけではないのじゃ。前回も説明したように、ベーシックインカムは様々な立場の人が主張しておる。目的も様々じゃ。じゃから、なかには人々の生活を貧しくしたり、あるいは格差を広げるような「悪いベーシックインカム」が混在しているリスクがある。そのような点に十分に注意して、悪いベーシックインカムが社会に導入されないようにしなければならんのじゃ。
さて、ワシが考えるには、悪いベーシックインカムには3つのタイプがあると思うのじゃよ。
①搾取型ベーシックインカム
ベーシックインカムの定義に「最低限の生活保障」がある。このため、ベーシックインカムによる支給金額をあくまでも「最低限の生活」に制限し、それ以上に増やす必要はないとする規定を制度化する恐れもある。しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーが進化すれば社会全体の生産能力が向上するのだから、ベーシックインカムによる支給額を最低額に留め置く必要はないはずじゃ。それをあえて最低限に制限すればどうなるか。
テクノロジーが進化するほど人手が不要になるのじゃから、多くの人には仕事がなくなる。そうした多くの人の生活は最低限に留め置かれることになる。仕事に従事してもっと生活を向上させたいと思っても、機械が進化した社会では仕事そのものがないから難しい。一方で生産力が向上してより豊富で高品質な商品やサービスを生産できるが、それらは一部の労働者や生産資本を所有している富裕層だけで独占するようになる。その結果、最低所得に留め置かれた多くの人々と、富裕層労働者や資本家という、二極化した格差社会が生まれるリスクもある。
搾取型ベーシックインカムの主張は、社会の支配層やその代弁者である政治家や企業から出てくる可能性があると思う。彼らの目的は庶民の生活向上より企業利益、株主利益を優先するものになると思われるからじゃ。例えば彼らのベーシックインカムの導入目的は人工知能やロボットによる生産性の向上をスムーズに進めるためかも知れない。もしベーシックインカムなしに機械化を進めれば失業者が増加して社会問題となり、余剰人員の削減に世間の非難が集中するじゃろう。じゃから、不必要になった社員を簡単に解雇することを目的としてベーシックインカムを提案してくる可能性もある。これは搾取型のベーシックインカムになると思うのじゃ。
これらを主張する人の中には、社会保障そのものを削減することを目的とする人もおり、健康保険までベーシックインカムに含めてしまおうと考える人々が居るかも知れないが、これは非常に危険なベーシックインカムになるじゃろう。そもそもベーシックインカムは生活「保障」なのであって、疾病のリスクに対応するための「保険」とは根本的に異なる概念じゃ。ベーシックインカムと健康保険がリンクすることは、あってはならないのじゃよ。
②貧困型ベーシックインカム
この考え方の根底には「日本はもう経済成長しない」という前提があるのじゃ。日本は少子高齢化によって坂を下るように経済が縮小することが避けられない。どうせ貧しくなるのだから「平等に貧しくなろう」という考え方じゃ。しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーが進化すれば人間ではなく機械が財(モノやサービス)を生産するようになるのじゃから、少子高齢化であっても経済成長が可能であることは明白じゃ。仮に人口が減って総生産量がまったく増えなくとも、人口が減少するのだから1人当たりに分配される財の量は増加する。
しかし、なぜか日本が経済成長することを強く否定し、むしろ国民が貧しくなることを喜ぶような雰囲気さえ感じられる。そこには「豊かさ=悪」「貧しさ=善」のような思想、清貧思想のようなものを強く感じてしまうのじゃよ。まあそう信じるのは人それぞれに勝手じゃが、それが政策内容に影響すると本当に日本全てが貧しい社会になる恐れもある。
例えば通貨供給。経済が成長するためには通貨供給が欠かせない。今日の長期的なデフレ不況も通貨の供給が不足していることに原因があると考えられている。じゃから人工知能やロボットが進化し、社会に普及するに伴って通貨をどんどん供給しなければならないのじゃ。ところが「日本は成長しないのだから、通貨供給はインフレを高めるだけだ」として意図的に通貨供給を絞るリスクがある。
通貨が不足するとデフレ不況に突入するため経済は衰退を始める。当然ながら失業者が増加するが、ベーシックインカムによって失業者の最低生活は保障されているので、社会的大問題にはならないじゃろう。しかしデフレ不況を放置することで日本経済は継続的に縮小を続け、総生産量が減少するためにベーシックインカムの支給額も減り続けることになる。つまり「国民全体が徐々に貧困化する」。最終的に日本経済はデフレで破綻するが「少子高齢化社会だから仕方がない」と言って、済まされてしまう恐れがあると思うのじゃよ。
③緊縮型ベーシックインカム
財政再建や緊縮主義が優先するベーシックインカムのことじゃな。財政再建や緊縮財政を行なうと景気が悪化することはこれまでの経験から明らかじゃ。景気が悪化すると失業が増大して貧困や格差の問題が拡大する。そのことが財政再建や緊縮財政の歯止めになっていると言える。ベーシックインカムを導入すれば、こうした貧困や格差の問題が解決できるため、財政再建や緊縮財政を進めやすくなるじゃろう。しかもベーシックインカムを導入するという大義名分で堂々と消費税を増税することもできる。
財務省やその族議員からこうした考えが出てこないとも限らないと思うのじゃ。この場合、政府は「消費税の増税分はすべてベーシックインカムの財源に使用します」と言いつつ、実際には税収の一部が財政再建のために流用されることになる。そうなると税として集められたおカネの全てが再分配されるわけではないので、徐々に世の中を循環するおカネの量が減り続けてデフレ不況になり、経済成長も阻害されてしまう。しかし財務省に忖度する新聞マスコミが「国の借金を返済するのだから、国民が貧しくなるのは当たり前だ、痛みを伴う改革を受け入れろ」と主張して済まされてしまう恐れがある。
しかし考えれば直ぐわかることじゃが、テクノロジーの進化によって供給力が増大するのだから、本来であれば国民が貧しくなるはずがない。つまりこれは、財政再建や緊縮財政の考え方が根本的に間違っていることを示唆しておるのじゃよ。結論から言えば、カネを発行して財政再建すれば良いだけじゃ。」
(ねこ)
ふにゃ~、悪いベーシックインカムが導入されたら困るのです。
(じいちゃん)
重要なことは「テクノロジーが進化して生産力が増加すれば、国民は必ず以前よりも豊かになるはずだ」という点を忘れないことじゃ。もしテクノロジーが進化しても人々がさっぱり豊かにならない、あるいは逆に貧しくなるようであれば、そのベーシックインカムの方法は根本的に間違っていることは間違いない。
もちろんこれは、今後も順調に人工知能やロボットのようなテクノロジーが進化し、ロボットや自動生産工場の建設等に投資が十分に行われることが前提じゃ。そのためには研究開発や設備投資がとても重要になる。政府の財源が不足しているという理由で研究や投資が十分に行われなければ、悪いベーシックインカムでなかったとしても、人々はあまり豊かになれないかも知れないので注意が必要じゃろう。
(ねこ)
悪いベーシックインカムが導入されたら、もうおしまいなのかにゃ。取り返しが付かないのかにゃ。
(じいちゃん)
そんなことはないぞ。国民運動として支給額の増額を政府に厳しく要求すれば、悪いベーシックインカムを潰すことができる。重要な点は「テクノロジーが進化して生産力が増加すれば、国民は必ず以前よりも豊かになる」じゃ。政府やマスコミの話に納得して、最低限の所得保障に甘んじる必要はないのじゃよ。
本編サイト同時掲載
2018年6月16日土曜日
立場で異なるベーシックインカムの考え
ベーシックインカムは様々な立場の人が主張されており、その立場によって主たる目的が異なる場合があります。そのため同じベーシックインカムでも主張内容に違いがあり、また目指そうとしている社会も違ったものになるかも知れません。
(じいちゃん)
ベーシックインカムと一口に言っても、様々な人の主張内容を聞くと違いが大きいことに気付くはずじゃ。
なぜそうした違いがあるかと言えば、様々な立場の人がそれぞれの目的でベーシックインカムを主張しておるからじゃ。じゃからベーシックインカムは多種多様だといっても過言ではないじゃろう。「すべての国民に基本的な生活を営むためのおカネを無条件に支給する」という点では同じじゃが、それ以外は異なるのじゃ。
(ねこ)
ふ~ん、ややこしいんだにゃ。ただベーシックインカムに賛成あるいは反対という単純な話じゃなくて、どんな内容のベーシックインカムが望ましいかを考える必要があるんだにゃ。
(じいちゃん)
左様じゃ。ではどのような立場でベーシックインカムを主張しているか、ワシなりに分類して考えてみた。
①社会福祉・貧困救済
福祉の向上や貧困救済活動の立場から主張する人々じゃよ。大雑把に言えば左派系じゃな。これは1960年代から1970年代にかけて世界の幾つかの国々で社会運動として行なわれていた。アメリカでは公民権運動で有名なキング牧師もベーシックインカム提唱者だったのじゃ。彼の主張したベーシックインカムは最低限の生活保障ではなく社会の中間の水準の保証であり、また経済成長に比例して所得が増え続けるものだった。こうした運動は黒人、貧しい母子家庭、主婦の間で広がり、イギリスやフランスでも行なわれたという。彼らの目的は貧困の解消であり、女性の所得向上であり、生存権の保障だったわけじゃ。市民運動に近い位置にあるともいえるじゃろう。
②小さな政府・生産性向上
政府による経済や社会への関与を極力減らそうとする立場、いわゆる小さい政府の立場から主張する人々じゃ。現在の社会保障制度には無駄が多いとされる。例えば給付型の社会保障を考えると、年金、失業給付、生活保護、児童手当など多数あってそれぞれが別々に管理運用されておる。これでは管理のために多くのコストが割かれて、国民に再分配される金額が減ってしまう。また生活保護は補足率が非常に低く、本来は保護を受けられる人が受けられなかったり、不正受給の問題も生じる。そこでそれらをベーシックインカムの形に一本化することで行政コストを削減しつつ支給額も増やそうとする考え方じゃ。小さい政府を主張する人々は新自由主義者であるとも言われる。新自由主義を主張する人々は現在の資本主義経済の信奉者でもあって、市場原理を重視し、企業の立場にも近い。
③エンジニア・未来科学者・AI起業家
人工知能やロボットの急速な進化に伴って最近増えてきた立場じゃ。人工知能やロボットが進化すれば人間の労働の価値が低下あるいは不要になってくる。賃金が低下して失業も増大する(技術的失業問題)。こうした事態に対処するためには、労働とは無関係に人々に所得を分配するベーシックインカムが必要不可欠になるとの考えじゃ。これは人工知能の研究者あるいは最先端の起業家、例えばテスラを率いるイーロン・マスク氏、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏も主張しておる。また理想的な未来社会では自動生産工場やロボットによって生活に必要な生産活動のほとんどが行なわれるようになるはずじゃから、そうした社会に向けてベーシックインカムの制度を徐々に整える必要があるとも考えられる。
④自由主義
人間の自由な活動を大切にする人々じゃ。とはいえ自由主義は説明が難しい。これはいわゆる新自由主義とは異なる。新自由主義は経済活動を中心とした経済学の考え方じゃが、自由主義の考えは人間の行動を束縛するあらゆる物事を極力排除して、人間本来の自由な活動を取り戻したいとする考えじゃ。例えば、今の世の中は自由主義だというが、実際には資本の活動が自由なだけであって、人間の活動が自由だとは必ずしも言えないのじゃ。昔の時代であれば土地や海(生産手段)はすべての人の共有財産じゃった。そうした時代であれば生まれた人間はまさに自分の自由な活動で生活することもできた。しかし現代の生産手段はすべてに所有権があり、資本を持たずに生まれてきた大部分の人々は賃金労働者として生活するしか生存する方法はない(事実上の強制性)。これが「長時間労働」「過労死」のような人々の自由を大きく損なう事態を引き起こしているとも言える。こうした状況を脱するためにベーシックインカムは大変有効だと考えられるのじゃよ。
(ねこ)
なるほどにゃ、ベーシックインカムを主張する立場はいろいろあるんだにゃ。おまけにそれぞれの立場が重複したり、重複のウエイトが異なるから、ベーシックインカムには実に多くのバリエーションが考えられるんだにゃ。
(じいちゃん)
そうじゃな。ベーシックインカムはある意味で「同床異夢」であるとも言える。例えば同じようにベーシックインカムを主張する立場でも、社会福祉・貧困対策を主張する立場は大きい政府だし、市場経済には批判的じゃ。同様にベーシックインカムを主張する小さい政府や新自由主義の立場はどちらかと言えばその反対に位置する。じゃからベーシックインカムが実際に導入される段になれば、誰が主導権を得るか、何を制度に盛り込むかによって激しい対立が生じることがあるかも知れない。
こうした中で、ワシらは「どんなベーシックインカムが良いのか」を自ら考えて選択する必要があるじゃろう。ベーシックインカムのあるべき姿は、マスコミや、まして政治家の話によって決めるべきものではない。支給金額、導入方法、社会保障等との関係などは、「国民が当事者意識を持って決める」ものだと思うのじゃよ。
(じいちゃん)
ベーシックインカムと一口に言っても、様々な人の主張内容を聞くと違いが大きいことに気付くはずじゃ。
なぜそうした違いがあるかと言えば、様々な立場の人がそれぞれの目的でベーシックインカムを主張しておるからじゃ。じゃからベーシックインカムは多種多様だといっても過言ではないじゃろう。「すべての国民に基本的な生活を営むためのおカネを無条件に支給する」という点では同じじゃが、それ以外は異なるのじゃ。
(ねこ)
ふ~ん、ややこしいんだにゃ。ただベーシックインカムに賛成あるいは反対という単純な話じゃなくて、どんな内容のベーシックインカムが望ましいかを考える必要があるんだにゃ。
(じいちゃん)
左様じゃ。ではどのような立場でベーシックインカムを主張しているか、ワシなりに分類して考えてみた。
①社会福祉・貧困救済
福祉の向上や貧困救済活動の立場から主張する人々じゃよ。大雑把に言えば左派系じゃな。これは1960年代から1970年代にかけて世界の幾つかの国々で社会運動として行なわれていた。アメリカでは公民権運動で有名なキング牧師もベーシックインカム提唱者だったのじゃ。彼の主張したベーシックインカムは最低限の生活保障ではなく社会の中間の水準の保証であり、また経済成長に比例して所得が増え続けるものだった。こうした運動は黒人、貧しい母子家庭、主婦の間で広がり、イギリスやフランスでも行なわれたという。彼らの目的は貧困の解消であり、女性の所得向上であり、生存権の保障だったわけじゃ。市民運動に近い位置にあるともいえるじゃろう。
②小さな政府・生産性向上
政府による経済や社会への関与を極力減らそうとする立場、いわゆる小さい政府の立場から主張する人々じゃ。現在の社会保障制度には無駄が多いとされる。例えば給付型の社会保障を考えると、年金、失業給付、生活保護、児童手当など多数あってそれぞれが別々に管理運用されておる。これでは管理のために多くのコストが割かれて、国民に再分配される金額が減ってしまう。また生活保護は補足率が非常に低く、本来は保護を受けられる人が受けられなかったり、不正受給の問題も生じる。そこでそれらをベーシックインカムの形に一本化することで行政コストを削減しつつ支給額も増やそうとする考え方じゃ。小さい政府を主張する人々は新自由主義者であるとも言われる。新自由主義を主張する人々は現在の資本主義経済の信奉者でもあって、市場原理を重視し、企業の立場にも近い。
③エンジニア・未来科学者・AI起業家
人工知能やロボットの急速な進化に伴って最近増えてきた立場じゃ。人工知能やロボットが進化すれば人間の労働の価値が低下あるいは不要になってくる。賃金が低下して失業も増大する(技術的失業問題)。こうした事態に対処するためには、労働とは無関係に人々に所得を分配するベーシックインカムが必要不可欠になるとの考えじゃ。これは人工知能の研究者あるいは最先端の起業家、例えばテスラを率いるイーロン・マスク氏、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏も主張しておる。また理想的な未来社会では自動生産工場やロボットによって生活に必要な生産活動のほとんどが行なわれるようになるはずじゃから、そうした社会に向けてベーシックインカムの制度を徐々に整える必要があるとも考えられる。
④自由主義
人間の自由な活動を大切にする人々じゃ。とはいえ自由主義は説明が難しい。これはいわゆる新自由主義とは異なる。新自由主義は経済活動を中心とした経済学の考え方じゃが、自由主義の考えは人間の行動を束縛するあらゆる物事を極力排除して、人間本来の自由な活動を取り戻したいとする考えじゃ。例えば、今の世の中は自由主義だというが、実際には資本の活動が自由なだけであって、人間の活動が自由だとは必ずしも言えないのじゃ。昔の時代であれば土地や海(生産手段)はすべての人の共有財産じゃった。そうした時代であれば生まれた人間はまさに自分の自由な活動で生活することもできた。しかし現代の生産手段はすべてに所有権があり、資本を持たずに生まれてきた大部分の人々は賃金労働者として生活するしか生存する方法はない(事実上の強制性)。これが「長時間労働」「過労死」のような人々の自由を大きく損なう事態を引き起こしているとも言える。こうした状況を脱するためにベーシックインカムは大変有効だと考えられるのじゃよ。
(ねこ)
なるほどにゃ、ベーシックインカムを主張する立場はいろいろあるんだにゃ。おまけにそれぞれの立場が重複したり、重複のウエイトが異なるから、ベーシックインカムには実に多くのバリエーションが考えられるんだにゃ。
(じいちゃん)
そうじゃな。ベーシックインカムはある意味で「同床異夢」であるとも言える。例えば同じようにベーシックインカムを主張する立場でも、社会福祉・貧困対策を主張する立場は大きい政府だし、市場経済には批判的じゃ。同様にベーシックインカムを主張する小さい政府や新自由主義の立場はどちらかと言えばその反対に位置する。じゃからベーシックインカムが実際に導入される段になれば、誰が主導権を得るか、何を制度に盛り込むかによって激しい対立が生じることがあるかも知れない。
こうした中で、ワシらは「どんなベーシックインカムが良いのか」を自ら考えて選択する必要があるじゃろう。ベーシックインカムのあるべき姿は、マスコミや、まして政治家の話によって決めるべきものではない。支給金額、導入方法、社会保障等との関係などは、「国民が当事者意識を持って決める」ものだと思うのじゃよ。
本編サイト同時掲載
ベーシックインカムに関する特集ページを作りました
本編のサイトに、ベーシックインカムに関する特集ページを作りました。
当サイトの記事を集めたリンクのほか、ベーシックインカムの簡単な歴史、関連情報へのリンク集、最近運用を開始したツイッター「未来型ベーシックインカムBOT」に登録されているツイートを掲載しております。
https://sites.google.com/site/nekodemokeizai/beshikkuinkamu/tokushu_bi
当サイトの記事を集めたリンクのほか、ベーシックインカムの簡単な歴史、関連情報へのリンク集、最近運用を開始したツイッター「未来型ベーシックインカムBOT」に登録されているツイートを掲載しております。
https://sites.google.com/site/nekodemokeizai/beshikkuinkamu/tokushu_bi
2018年5月13日日曜日
「世の中にそんなうまい話はある」のです
おカネを配りましょうと主張すると、世の中にそんなうまい話はない、との反論がマスコミに登場する。それに騙された庶民がそう思っている間に、うまい部分を支配層が持っていく、世の中はそういう仕組みらしい。
国民にタダでおカネを配る行為は、自らの首を絞めることになる、という主張が必ず出てきます。しかし、冷静に考えてみれば、世の中の方向性は「うまい話」に向かって進化しているのです。人工知能やロボット、完全自動生産工場が進歩すれば、やがて人々が労働しなくても機械が生産してくれる世の中になることは自明であり、また、それを目指して文明は進化してきたわけです。
そして機械が生産活動をしてくれるなら、人間はタダでおかねを貰えるようになる事もまた明らかです。もちろん、今はまだ100%そうした状態になっているわけではありません。しかしテクノロジーがこれだけ進化した時代なのですから、10%くらいはそうした時代に足を踏み入れていると考えることは、ごく自然なことでしょう。つまり、毎月1万円や2万円はタダでおカネを貰えるのが当然の社会になっていても不思議はないわけです。
事実、今日の日本経済は消費の伸び悩みが景気回復の足を引っ張っているのであり、これは庶民におカネが不足していることを意味します。こうした状況は、テクノロジーの進化に伴って本来はおカネをタダでくばるべきところ、おカネを配らないがために消費が不足していることを示唆しているとも考えられるのです。
ですから、本来は配られるべきおカネをタダで全国民に配るなら、消費が増えて国民が豊かになると同時に、景気も回復してインフレ基調になります。これがテクノロジーの発達した社会の、本来のあるべき姿だと考えることができるのです。
ところが、こうした考えを完全にスルーして、「タダでおカネを配る(フリーランチ)は、国民の首を絞める」との主張がマスコミに登場します。
しかし、考えてみてください。テクノロジーの進化によって毎月1万円や2万円のおカネをすべての国民がもらえるところを、「そんなことは禁じ手だ」といって封印してしまえばどうなるか。テクノロジーの進化がもたらすはずの利益は、国民へ向かわず一体どこへいくのでしょうか。
支配層の利益に化けると考えることができます。おカネが直接支配層に流れる場合は、それが資産上位1%の富裕層の膨大な貯蓄に化けていると考えることができます。
また、仮におカネが流れなくても「デフレ」というかたちで支配層の利益になります。なぜかと言えば、デフレはおカネの価値が上がること(インフレの逆)ですから、デフレになれば、しこたま溜め込んでいる貯蓄の価値が増えるのです。庶民が消費をしないことで経済がデフレのままであることは、支配層にとって大きな利益になるわけです。
しかし、「働かない人がおカネを貰うことは許されない」という常識の元に暮らしてきた多くの人々は、「タダでおカネを貰えば、自分の首を絞めることになる」というマスコミの主張に騙されがちです。テクノロジーの進化について深く考えることはないからです。
こうして、多くの国民が「タダでおカネを配るなんてうまい話はない」と思い込んでいる間に、そのうまい部分を支配層がすべて持って行く、世の中はそういう仕組みになっていると思われます。
国民にタダでおカネを配る行為は、自らの首を絞めることになる、という主張が必ず出てきます。しかし、冷静に考えてみれば、世の中の方向性は「うまい話」に向かって進化しているのです。人工知能やロボット、完全自動生産工場が進歩すれば、やがて人々が労働しなくても機械が生産してくれる世の中になることは自明であり、また、それを目指して文明は進化してきたわけです。
そして機械が生産活動をしてくれるなら、人間はタダでおかねを貰えるようになる事もまた明らかです。もちろん、今はまだ100%そうした状態になっているわけではありません。しかしテクノロジーがこれだけ進化した時代なのですから、10%くらいはそうした時代に足を踏み入れていると考えることは、ごく自然なことでしょう。つまり、毎月1万円や2万円はタダでおカネを貰えるのが当然の社会になっていても不思議はないわけです。
事実、今日の日本経済は消費の伸び悩みが景気回復の足を引っ張っているのであり、これは庶民におカネが不足していることを意味します。こうした状況は、テクノロジーの進化に伴って本来はおカネをタダでくばるべきところ、おカネを配らないがために消費が不足していることを示唆しているとも考えられるのです。
ですから、本来は配られるべきおカネをタダで全国民に配るなら、消費が増えて国民が豊かになると同時に、景気も回復してインフレ基調になります。これがテクノロジーの発達した社会の、本来のあるべき姿だと考えることができるのです。
ところが、こうした考えを完全にスルーして、「タダでおカネを配る(フリーランチ)は、国民の首を絞める」との主張がマスコミに登場します。
しかし、考えてみてください。テクノロジーの進化によって毎月1万円や2万円のおカネをすべての国民がもらえるところを、「そんなことは禁じ手だ」といって封印してしまえばどうなるか。テクノロジーの進化がもたらすはずの利益は、国民へ向かわず一体どこへいくのでしょうか。
支配層の利益に化けると考えることができます。おカネが直接支配層に流れる場合は、それが資産上位1%の富裕層の膨大な貯蓄に化けていると考えることができます。
また、仮におカネが流れなくても「デフレ」というかたちで支配層の利益になります。なぜかと言えば、デフレはおカネの価値が上がること(インフレの逆)ですから、デフレになれば、しこたま溜め込んでいる貯蓄の価値が増えるのです。庶民が消費をしないことで経済がデフレのままであることは、支配層にとって大きな利益になるわけです。
しかし、「働かない人がおカネを貰うことは許されない」という常識の元に暮らしてきた多くの人々は、「タダでおカネを貰えば、自分の首を絞めることになる」というマスコミの主張に騙されがちです。テクノロジーの進化について深く考えることはないからです。
こうして、多くの国民が「タダでおカネを配るなんてうまい話はない」と思い込んでいる間に、そのうまい部分を支配層がすべて持って行く、世の中はそういう仕組みになっていると思われます。
2018年5月6日日曜日
ベーシックインカムの財源と通貨循環
2018.5.5
財源を考える際に重要な点は「通貨循環」です。おカネは経済を循環していますから、出て行ったおカネは再び戻り、また出て行く。ですから循環を考えずに歳入と歳出だけで財源を考えることは、ほとんど無意味だとわかります。
(じいちゃん)
今日はベーシックインカムにおける世の中のおカネの循環について考えてみたいのじゃ。
(ねこ)
なんでそんなこと考えるのかにゃ。
(じいちゃん)
世の中の経済は、多くの人々や企業が、生産した財(モノやサービス)を交換することで成り立って居るが、その交換の媒介を担うのがおカネじゃ。人々や企業の間をおカネが循環することで経済が成り立っており、もしその循環が滞ったりすると、たちまち経済が不況になってしまうんじゃ。じゃから、経済にとっておカネの循環が極めて大切であり、ベーシックインカムのような経済の仕組みも、おカネの循環から理解しておく必要があると思うからなんじゃよ。
(ねこ)
ふにゃ、おかねの循環がうまく行かないと、ベーシックインカムもうまく行かないんだにゃ。
(じいちゃん)
その通りじゃ。さて、まずは人間の労働が関係することですべての財が生産されている今日の経済について考えてみよう(図1-A)。なお図は極めて簡略化しており、金額は仕入れや経費のようなもの、あるいは設備投資などはすべて差し引いた後の額(付加価値)と思って欲しいのじゃ。また、金額の数値はあくまでもシミュレーションのための仮の数字であることは言うまでもないのじゃ。
財は生産者である企業で生産される。そして企業は労働の対価として労働者に対して、例えば①賃金100を支払う。労働者は同時に消費者でもあり、家計と呼ばれる。②家計は得られた賃金100を企業に支払い、③財100を得ることができる。企業に支払われた100のおカネは、再び賃金として家計に支払われる原資になる。このように、おカネが生産者(企業)と消費者(家計)をぐるぐると循環することで経済が成り立っておるわけじゃな。
次に、テクノロジーが飛躍的な進化を遂げ、人工知能やロボット、無人工場などですべての財が生産されるようになると、人間は働く必要がなくなり、いわばすべての人が失業状態になると考えられる。もちろんこれは最終的な話じゃが、仮にそうなったら、おカネはどのように循環するのじゃろうか(図1-B)。
すべての仕事を機械が行なうようになると、すべての人は失業状態となってしまう。それでは誰も企業から財を買うことができなくなってしまう。そこでまず①通貨100を発行する。それを②政府がベーシックインカムとして家計に100支給するんじゃ。家計は③100のおカネを代金として支払い、④100の財を得ることができる。⑤企業が代金として受け取った100のおカネは税金として政府に支払われるんじゃ。政府に支払われた100のおカネで、政府は100のおカネをベーシックインカムとして再び家計に支給することができる。
(ねこ)
ふにゃ、売り上げ利益をみんな税金で取られたら企業は潰れないのかにゃ。
(じいちゃん)
それは大丈夫なんじゃ、というのも、最初に100のおカネを発行しておるからじゃ。このおカネはそもそも政府がベーシックインカムを回すために発行したおカネであって、それによって企業の売り上げが生じておる。じゃから企業から政府がそのおカネを回収したとしても、企業には何の問題もない。回収しなければベーシックインカムを継続するためにおカネを発行し続ける必要があるし、一方で、毎年政府が発行する通貨を企業がどんどん貯め込み続ける結果になる。
またその逆に、もし仮に最初に100のおカネを発行せず、初めから税金として100のおカネを企業から回収すれば、企業の資産が100だけ減らされることになるじゃろう。これでは企業は潰れてしまう。
最初に、ベーシックインカムとして循環するためのおカネを発行し、これを家計に支給するところからスタートすれば、仮に税金を課されても経済に大きな悪影響を及ぼす恐れはないと思うのじゃ。
(ねこ)
なるほど、最初におカネを発行することがポイントなんだにゃあ。
(じいちゃん)
さて、それでは、人間の仕事が完全に機械に置き換わってしまう前の場合を考えてみよう。たとえば、50%の仕事が機械に置き換わるとすれば、およそ50%の人が失業状態になるわけじゃから、企業から家計に支払われる賃金も50%にへると予想できる。ならば、残りの50%のおカネをベーシックインカムとして支給する必要があると思うのじゃ。それを(図1-C)にしてみた。
この場合も、①最初にベーシックインカムとして支給する50のおカネを発行する。そして②家計にベーシックインカムとして50のおカネを支給するんじゃ。一方、50%の人は仕事をしておるから、③家計は賃金として50のおカネを受け取る。すると家計はベーシックインカムと賃金を合わせて100のおカネを手にすることになる。④家計は代金として企業に100のおカネを支払い、⑤100の財を得ることができる。企業は100のおカネを受け取り、⑥そのうち50のおカネを税金として政府に納め、残り50は次回に労働者へ支払う賃金の原資となるわけじゃ。そして、政府は企業から回収したおカネを再びベーシックインカムとして家計へ支給できる。
以上が、ベーシックインカムの基本的な通貨循環だとワシは考えておるのじゃよ。なお、ここでは株主へ支払われる利潤は省略しておる点に留意いただきたい。また、いくら政府がベーシックインカムのために発行したおカネだとはいえ、税によってすべて政府に回収されてしまうと、企業のモチベーションが下がるとの話もあるじゃろうから、すべて回収はせずに企業の内部留保などとして蓄えさせ、その分だけ通貨を少し多めに発行するという方法もアリじゃと思う。
(ねこ)
そうにゃ、政府が発行したおカネを企業がすべて貯め込むのは問題だけど、逆にすべて回収するのも酷なのですにゃ。すべて回収するんじゃなくて、企業の成績に応じて企業におカネが残る仕組みも必要なんだにゃ。バランスが大切にゃ。
(じいちゃん)
さて、もう少し具体的に考えてみよう。というのも、企業からベーシックインカムのおカネを回収する際に税制を利用するにしても、税制にはいろいろある。そこで、二つのケースを考えてみたいと思うのじゃ。一つはストック(資産)に課税する方式、もう一つはフロー(利益)に課税する方法じゃ。前者は資産課税、後者は消費税を考えてみよう。
最初は資産課税じゃ。これは内部留保、あるいは剰余金と呼ばれるいわば「企業の貯蓄」に課税する方式じゃな。人間の仕事の50%が機械に置き換わって、50%の人が失業状態にある場合を考える(図2-A)。
まず①通貨を50発行し、②ベーシックインカムとして家計に50を支給する。③家計には企業から50の賃金が支払われるので、家計の所得は合計で100となる。そして④代金として100を払うことで⑤100の財を手に入れる。企業は売り上げとして受け取った100のうち、50を次回の賃金の支払いに使うわけじゃが、残りは⑥企業の利益として貯め込まれることになる。これが剰余金じゃな。普通は企業の利益から株主に配当が支払われるのじゃが、ここでは支払わないものとする。すると企業の剰余金はどんどん増え続けることになるので、⑦これを資産課税として政府が50回収という寸法じゃよ。これがストックに課税する一つの方法じゃ。
ワシとしてはこれが良いと思っておるのじゃが、「内部留保に課税するとはけしからん」と経団連などが大騒ぎするかも知れないのう。おまけに「何が何でも消費税で」という人がいるので、消費税で考えてみよう。また、「働く人からカネを取って働かない人に配るのは反対」という人も多いので、なら消費税という形で消費者全てが広く負担するかたちにすることも一つの方法かも知れない。消費税を財源とすると、次のようになると思われるのじゃ。
まず①通貨を50発行し、②ベーシックインカムとして家計に50を支給する。③家計には企業から50の賃金が支払われるので、家計の所得は合計で100となる。そして④家計が企業に代金を100支払うわけじゃが、この代金には消費税も含まれておる。ここでは分かり易いように消費税を100%にしてある。すると、支払い100のうち50が消費税になる。⑤家計は100の財を手に入れて、企業は100の代金を受け取るが、このうち50は次回に支払う賃金の原資となり、⑥50は消費税の仮受金なので、これは政府に納めることになる。
この方法であれば、企業から文句を言われる筋合いはない、むしろ経団連は消費税を増税したくてウズウズしているほどじゃからのう。だが消費税とは付加価値税でもあるので、企業の付加価値に税を課しているとも言えるんじゃ。付加価値税を増税されて喜ぶ不思議な人たちじゃ。
いずれにせよ、最初にベーシックインカムを行なうためのおカネを発行して供給しておるから、家計にも企業にも大きな負担はないと考えられるのじゃ。つまり、財源が資産課税だろうと消費税だろうと、ベーシックインカムは通貨の発行を先行して行なう必要があると思うのじゃ。
(ねこ)
なるほど、消費税を増税してベーシックインカムを行なう場合でも、通貨を発行し、そのおカネを回すようにすれば、家計や企業に大きな負担を強いることなく運用できるかも知れないにゃ。
(じいちゃん)
ところが「通貨発行などけしからん、ベーシックインカムの財源はあくまで消費税だけ、しかも財政再建しろ」という考えの人も居るようじゃ。こういうタイプのベーシックインカムをワシは「緊縮型ベーシックインカム」と呼んでおる。では、消費税を財源とした、緊縮型ベーシックインカムはどうなるか、考えてみよう(図3)。
緊縮型ベーシックインカムの場合は、通貨発行はしない。税収等で通貨を調達して①ベーシックインカムとして20を支給する。おカネを発行しないのだから、当然、支給される額は小さくなる。②家計は企業から賃金50を受け取るが、ベーシックインカムと合わせて所得は70しかない。もし財100を購入しようとすれば、貯蓄を切り崩す必要がある。そこで③家計は貯蓄30を切り崩し、④代金100を企業に支払って、⑤財100を手に入れる。企業に支払われた代金100のうち、50は次回の賃金支払いに、⑥残り50は消費税として政府に納められる。政府は納められた税金のうち⑦仮に30を財政再建に回すとすれば、残りは20となり、これがベーシックインカムの財源となる。
つまり、このサイクルを繰り返すたびに、家計の貯蓄(金融資産)が切り崩され、政府の借金(負債)が減ることになる。家計の貯蓄を財源として財政再建する仕組みなのじゃよ。なにか妙な気がするかも知れんが、金融資産(おかね)は金融負債(借金)によって生じるのが現代の通貨の基本システムじゃから、借金を返済する以上は、誰かの資産(貯蓄)を取り崩さねばならないわけじゃ。
(ねこ)
酷い話しだにゃあ、もし、家計が貯蓄を切り崩さないとどうなるのかにゃ。
(じいちゃん)
家計が貯蓄を切り崩さなければ、財を買うためのおカネが不足する。この場合、ベーシックインカム20と賃金50の合計である70しか収入がない。だから財の売り上げは100から70に減少する。つまりデフレ不況に突入するというわけじゃよ。最悪の場合、家計の貯蓄が減る上に、さらにデフレ不況になる恐れもある。おそらく、財務省がベーシックインカムを主張し始めると、これが起きると思うのじゃ。緊縮型ベーシックインカムには大きな注意が必要なんじゃ。
(ねこ)
ふにゃ、緊縮型ベーシックインカムには気をつけるのですにゃ。
(じいちゃん)
では、消費税によるベーシックインカムについて、もう少し細かく考えてみよう。無職の人はベーシックインカムだけで生活することになる。このばあいの通貨循環はどうなるじゃろうか(図4-A)。
まず①通貨を50発行して、②ベーシックインカム50を支給する。無職者の家計はこの50がすべての所得なので、③企業に50のおカネを支払って、④財50を入手する。この財の量で最低生活が可能であれば、最低生活保障となる。さて消費税が100%ということは、家計が支払った50のうち、25が消費税に該当する。従って企業は受け取った50のうち⑥消費税として25を政府に納付するが、無職者に賃金を支払うことはない。となると、企業には剰余金として25のおカネが貯まることになる(配当金の支払いがない場合)。そうなれば、政府に回収されるおカネは25となり、ベーシックインカム50を支給するには足りなくなる。これを防止するためには、企業の剰余金25を回収する必要があるため、消費税だけではなく⑦資産課税を併用することで剰余金25を回収する。このように考えられるのじゃよ。
(ねこ)
ふ~ん、消費税単独でベーシックインカムを行なうのは難しそうだにゃ。ちなみに働いている人の場合はどうなるのかにゃ。
(じいちゃん)
働いている人の場合はあまり問題なさそうじゃ(図4-B)。
同じような図を何度も説明しておるので、詳細は省くが、この場合は企業に剰余金が貯まり続けることはないと思うのじゃ。
(ねこ)
うにゃ、それじゃあ、ベーシックインカムの財源としては、「資産課税の方法」と「消費税+資産課税の方法」のどっちでも成り立つから、どっちでも構わないのかにゃあ。
(じいちゃん)
「資産課税の方法」と「消費税+資産課税の方法」のどちらでも同じかと言えば、そうとは限らない。これはおカネの循環を単純化したマクロのモデルに過ぎない。人々がそれに沿って合理的に行動するわけではないのじゃ。実際の社会は個々の人々や企業の多様な行動が合成されて方向性が決まる。たとえば消費税を財源とする場合は、いくら最初におカネを発行して配ります、と言ったところで、いきなり消費税が100%だとそれだけで消費者心理が冷え切って、消費が抑制されてしまうかも知れない。おまけに、このモデルでは家計の貯蓄は考慮していない。人間はおカネを貯め込むのが好きらしいので、そうなった場合は家計の貯蓄に課税する方法も検討する必要が出てくる。人間が常に合理的な行動をするなら、誰も苦労はしないじゃろう。
とはいえ、おカネの循環から考えるとスッキリわかりやすいと思う。財源ガーとかシャッキンガーとか、単にそれだけを見て騒ぐ連中のバカバカしさがより明確になる。税と通貨循環の関係も分かるはずじゃ。マクロにおいてはおカネを介して全てが繋がっており、一体のシステムなのじゃ。
じゃがこうした考え方は新聞マスコミには決して出てこないじゃろう。マスコミの意図がバレてしまうからな。マスコミは報道しないことで世論を操作する。もちろん、これはワシが勝手に考えたシミュレーションじゃから完璧なものではない。ミスもあるじゃろ。じゃが、単にプライマリーバランスだの、国の借金だのという話ではなく、こうした通貨循環から経済、あるいはベーシックインカムを考えることの大切さを理解して欲しいと思うのじゃ。
(ホームページにも同時掲載)
財源を考える際に重要な点は「通貨循環」です。おカネは経済を循環していますから、出て行ったおカネは再び戻り、また出て行く。ですから循環を考えずに歳入と歳出だけで財源を考えることは、ほとんど無意味だとわかります。
(じいちゃん)
今日はベーシックインカムにおける世の中のおカネの循環について考えてみたいのじゃ。
(ねこ)
なんでそんなこと考えるのかにゃ。
(じいちゃん)
世の中の経済は、多くの人々や企業が、生産した財(モノやサービス)を交換することで成り立って居るが、その交換の媒介を担うのがおカネじゃ。人々や企業の間をおカネが循環することで経済が成り立っており、もしその循環が滞ったりすると、たちまち経済が不況になってしまうんじゃ。じゃから、経済にとっておカネの循環が極めて大切であり、ベーシックインカムのような経済の仕組みも、おカネの循環から理解しておく必要があると思うからなんじゃよ。
(ねこ)
ふにゃ、おかねの循環がうまく行かないと、ベーシックインカムもうまく行かないんだにゃ。
(じいちゃん)
その通りじゃ。さて、まずは人間の労働が関係することですべての財が生産されている今日の経済について考えてみよう(図1-A)。なお図は極めて簡略化しており、金額は仕入れや経費のようなもの、あるいは設備投資などはすべて差し引いた後の額(付加価値)と思って欲しいのじゃ。また、金額の数値はあくまでもシミュレーションのための仮の数字であることは言うまでもないのじゃ。
財は生産者である企業で生産される。そして企業は労働の対価として労働者に対して、例えば①賃金100を支払う。労働者は同時に消費者でもあり、家計と呼ばれる。②家計は得られた賃金100を企業に支払い、③財100を得ることができる。企業に支払われた100のおカネは、再び賃金として家計に支払われる原資になる。このように、おカネが生産者(企業)と消費者(家計)をぐるぐると循環することで経済が成り立っておるわけじゃな。
次に、テクノロジーが飛躍的な進化を遂げ、人工知能やロボット、無人工場などですべての財が生産されるようになると、人間は働く必要がなくなり、いわばすべての人が失業状態になると考えられる。もちろんこれは最終的な話じゃが、仮にそうなったら、おカネはどのように循環するのじゃろうか(図1-B)。
すべての仕事を機械が行なうようになると、すべての人は失業状態となってしまう。それでは誰も企業から財を買うことができなくなってしまう。そこでまず①通貨100を発行する。それを②政府がベーシックインカムとして家計に100支給するんじゃ。家計は③100のおカネを代金として支払い、④100の財を得ることができる。⑤企業が代金として受け取った100のおカネは税金として政府に支払われるんじゃ。政府に支払われた100のおカネで、政府は100のおカネをベーシックインカムとして再び家計に支給することができる。
(ねこ)
ふにゃ、売り上げ利益をみんな税金で取られたら企業は潰れないのかにゃ。
(じいちゃん)
それは大丈夫なんじゃ、というのも、最初に100のおカネを発行しておるからじゃ。このおカネはそもそも政府がベーシックインカムを回すために発行したおカネであって、それによって企業の売り上げが生じておる。じゃから企業から政府がそのおカネを回収したとしても、企業には何の問題もない。回収しなければベーシックインカムを継続するためにおカネを発行し続ける必要があるし、一方で、毎年政府が発行する通貨を企業がどんどん貯め込み続ける結果になる。
またその逆に、もし仮に最初に100のおカネを発行せず、初めから税金として100のおカネを企業から回収すれば、企業の資産が100だけ減らされることになるじゃろう。これでは企業は潰れてしまう。
最初に、ベーシックインカムとして循環するためのおカネを発行し、これを家計に支給するところからスタートすれば、仮に税金を課されても経済に大きな悪影響を及ぼす恐れはないと思うのじゃ。
(ねこ)
なるほど、最初におカネを発行することがポイントなんだにゃあ。
(じいちゃん)
さて、それでは、人間の仕事が完全に機械に置き換わってしまう前の場合を考えてみよう。たとえば、50%の仕事が機械に置き換わるとすれば、およそ50%の人が失業状態になるわけじゃから、企業から家計に支払われる賃金も50%にへると予想できる。ならば、残りの50%のおカネをベーシックインカムとして支給する必要があると思うのじゃ。それを(図1-C)にしてみた。
この場合も、①最初にベーシックインカムとして支給する50のおカネを発行する。そして②家計にベーシックインカムとして50のおカネを支給するんじゃ。一方、50%の人は仕事をしておるから、③家計は賃金として50のおカネを受け取る。すると家計はベーシックインカムと賃金を合わせて100のおカネを手にすることになる。④家計は代金として企業に100のおカネを支払い、⑤100の財を得ることができる。企業は100のおカネを受け取り、⑥そのうち50のおカネを税金として政府に納め、残り50は次回に労働者へ支払う賃金の原資となるわけじゃ。そして、政府は企業から回収したおカネを再びベーシックインカムとして家計へ支給できる。
以上が、ベーシックインカムの基本的な通貨循環だとワシは考えておるのじゃよ。なお、ここでは株主へ支払われる利潤は省略しておる点に留意いただきたい。また、いくら政府がベーシックインカムのために発行したおカネだとはいえ、税によってすべて政府に回収されてしまうと、企業のモチベーションが下がるとの話もあるじゃろうから、すべて回収はせずに企業の内部留保などとして蓄えさせ、その分だけ通貨を少し多めに発行するという方法もアリじゃと思う。
(ねこ)
そうにゃ、政府が発行したおカネを企業がすべて貯め込むのは問題だけど、逆にすべて回収するのも酷なのですにゃ。すべて回収するんじゃなくて、企業の成績に応じて企業におカネが残る仕組みも必要なんだにゃ。バランスが大切にゃ。
(じいちゃん)
さて、もう少し具体的に考えてみよう。というのも、企業からベーシックインカムのおカネを回収する際に税制を利用するにしても、税制にはいろいろある。そこで、二つのケースを考えてみたいと思うのじゃ。一つはストック(資産)に課税する方式、もう一つはフロー(利益)に課税する方法じゃ。前者は資産課税、後者は消費税を考えてみよう。
最初は資産課税じゃ。これは内部留保、あるいは剰余金と呼ばれるいわば「企業の貯蓄」に課税する方式じゃな。人間の仕事の50%が機械に置き換わって、50%の人が失業状態にある場合を考える(図2-A)。
まず①通貨を50発行し、②ベーシックインカムとして家計に50を支給する。③家計には企業から50の賃金が支払われるので、家計の所得は合計で100となる。そして④代金として100を払うことで⑤100の財を手に入れる。企業は売り上げとして受け取った100のうち、50を次回の賃金の支払いに使うわけじゃが、残りは⑥企業の利益として貯め込まれることになる。これが剰余金じゃな。普通は企業の利益から株主に配当が支払われるのじゃが、ここでは支払わないものとする。すると企業の剰余金はどんどん増え続けることになるので、⑦これを資産課税として政府が50回収という寸法じゃよ。これがストックに課税する一つの方法じゃ。
ワシとしてはこれが良いと思っておるのじゃが、「内部留保に課税するとはけしからん」と経団連などが大騒ぎするかも知れないのう。おまけに「何が何でも消費税で」という人がいるので、消費税で考えてみよう。また、「働く人からカネを取って働かない人に配るのは反対」という人も多いので、なら消費税という形で消費者全てが広く負担するかたちにすることも一つの方法かも知れない。消費税を財源とすると、次のようになると思われるのじゃ。
まず①通貨を50発行し、②ベーシックインカムとして家計に50を支給する。③家計には企業から50の賃金が支払われるので、家計の所得は合計で100となる。そして④家計が企業に代金を100支払うわけじゃが、この代金には消費税も含まれておる。ここでは分かり易いように消費税を100%にしてある。すると、支払い100のうち50が消費税になる。⑤家計は100の財を手に入れて、企業は100の代金を受け取るが、このうち50は次回に支払う賃金の原資となり、⑥50は消費税の仮受金なので、これは政府に納めることになる。
この方法であれば、企業から文句を言われる筋合いはない、むしろ経団連は消費税を増税したくてウズウズしているほどじゃからのう。だが消費税とは付加価値税でもあるので、企業の付加価値に税を課しているとも言えるんじゃ。付加価値税を増税されて喜ぶ不思議な人たちじゃ。
いずれにせよ、最初にベーシックインカムを行なうためのおカネを発行して供給しておるから、家計にも企業にも大きな負担はないと考えられるのじゃ。つまり、財源が資産課税だろうと消費税だろうと、ベーシックインカムは通貨の発行を先行して行なう必要があると思うのじゃ。
(ねこ)
なるほど、消費税を増税してベーシックインカムを行なう場合でも、通貨を発行し、そのおカネを回すようにすれば、家計や企業に大きな負担を強いることなく運用できるかも知れないにゃ。
(じいちゃん)
ところが「通貨発行などけしからん、ベーシックインカムの財源はあくまで消費税だけ、しかも財政再建しろ」という考えの人も居るようじゃ。こういうタイプのベーシックインカムをワシは「緊縮型ベーシックインカム」と呼んでおる。では、消費税を財源とした、緊縮型ベーシックインカムはどうなるか、考えてみよう(図3)。
緊縮型ベーシックインカムの場合は、通貨発行はしない。税収等で通貨を調達して①ベーシックインカムとして20を支給する。おカネを発行しないのだから、当然、支給される額は小さくなる。②家計は企業から賃金50を受け取るが、ベーシックインカムと合わせて所得は70しかない。もし財100を購入しようとすれば、貯蓄を切り崩す必要がある。そこで③家計は貯蓄30を切り崩し、④代金100を企業に支払って、⑤財100を手に入れる。企業に支払われた代金100のうち、50は次回の賃金支払いに、⑥残り50は消費税として政府に納められる。政府は納められた税金のうち⑦仮に30を財政再建に回すとすれば、残りは20となり、これがベーシックインカムの財源となる。
つまり、このサイクルを繰り返すたびに、家計の貯蓄(金融資産)が切り崩され、政府の借金(負債)が減ることになる。家計の貯蓄を財源として財政再建する仕組みなのじゃよ。なにか妙な気がするかも知れんが、金融資産(おかね)は金融負債(借金)によって生じるのが現代の通貨の基本システムじゃから、借金を返済する以上は、誰かの資産(貯蓄)を取り崩さねばならないわけじゃ。
(ねこ)
酷い話しだにゃあ、もし、家計が貯蓄を切り崩さないとどうなるのかにゃ。
(じいちゃん)
家計が貯蓄を切り崩さなければ、財を買うためのおカネが不足する。この場合、ベーシックインカム20と賃金50の合計である70しか収入がない。だから財の売り上げは100から70に減少する。つまりデフレ不況に突入するというわけじゃよ。最悪の場合、家計の貯蓄が減る上に、さらにデフレ不況になる恐れもある。おそらく、財務省がベーシックインカムを主張し始めると、これが起きると思うのじゃ。緊縮型ベーシックインカムには大きな注意が必要なんじゃ。
(ねこ)
ふにゃ、緊縮型ベーシックインカムには気をつけるのですにゃ。
(じいちゃん)
では、消費税によるベーシックインカムについて、もう少し細かく考えてみよう。無職の人はベーシックインカムだけで生活することになる。このばあいの通貨循環はどうなるじゃろうか(図4-A)。
まず①通貨を50発行して、②ベーシックインカム50を支給する。無職者の家計はこの50がすべての所得なので、③企業に50のおカネを支払って、④財50を入手する。この財の量で最低生活が可能であれば、最低生活保障となる。さて消費税が100%ということは、家計が支払った50のうち、25が消費税に該当する。従って企業は受け取った50のうち⑥消費税として25を政府に納付するが、無職者に賃金を支払うことはない。となると、企業には剰余金として25のおカネが貯まることになる(配当金の支払いがない場合)。そうなれば、政府に回収されるおカネは25となり、ベーシックインカム50を支給するには足りなくなる。これを防止するためには、企業の剰余金25を回収する必要があるため、消費税だけではなく⑦資産課税を併用することで剰余金25を回収する。このように考えられるのじゃよ。
(ねこ)
ふ~ん、消費税単独でベーシックインカムを行なうのは難しそうだにゃ。ちなみに働いている人の場合はどうなるのかにゃ。
(じいちゃん)
働いている人の場合はあまり問題なさそうじゃ(図4-B)。
同じような図を何度も説明しておるので、詳細は省くが、この場合は企業に剰余金が貯まり続けることはないと思うのじゃ。
(ねこ)
うにゃ、それじゃあ、ベーシックインカムの財源としては、「資産課税の方法」と「消費税+資産課税の方法」のどっちでも成り立つから、どっちでも構わないのかにゃあ。
(じいちゃん)
「資産課税の方法」と「消費税+資産課税の方法」のどちらでも同じかと言えば、そうとは限らない。これはおカネの循環を単純化したマクロのモデルに過ぎない。人々がそれに沿って合理的に行動するわけではないのじゃ。実際の社会は個々の人々や企業の多様な行動が合成されて方向性が決まる。たとえば消費税を財源とする場合は、いくら最初におカネを発行して配ります、と言ったところで、いきなり消費税が100%だとそれだけで消費者心理が冷え切って、消費が抑制されてしまうかも知れない。おまけに、このモデルでは家計の貯蓄は考慮していない。人間はおカネを貯め込むのが好きらしいので、そうなった場合は家計の貯蓄に課税する方法も検討する必要が出てくる。人間が常に合理的な行動をするなら、誰も苦労はしないじゃろう。
とはいえ、おカネの循環から考えるとスッキリわかりやすいと思う。財源ガーとかシャッキンガーとか、単にそれだけを見て騒ぐ連中のバカバカしさがより明確になる。税と通貨循環の関係も分かるはずじゃ。マクロにおいてはおカネを介して全てが繋がっており、一体のシステムなのじゃ。
じゃがこうした考え方は新聞マスコミには決して出てこないじゃろう。マスコミの意図がバレてしまうからな。マスコミは報道しないことで世論を操作する。もちろん、これはワシが勝手に考えたシミュレーションじゃから完璧なものではない。ミスもあるじゃろ。じゃが、単にプライマリーバランスだの、国の借金だのという話ではなく、こうした通貨循環から経済、あるいはベーシックインカムを考えることの大切さを理解して欲しいと思うのじゃ。
(ホームページにも同時掲載)
2018年4月29日日曜日
新作著書「最強のベーシックインカム」
「最強のベーシックインカム」
AIとロボットが働く時代のおカネのシステム
毎月1万円から始めて10年後に1人10万円
単行本(ソフトカバー)
出版社: サンクチュアリ出版
発行:SIBAA BOOKS
Amazonのほか、書店にてお買い求めできます。
特長:
経済の初心者向けに基本的な部分をしっかり説明しました。親しみやすい会話形式で理解度もUP。おカネが不足すると経済が回らなくなるという、誰でもわかる簡単な話から始めて、人工知能やロボットにより大量失業が生じる問題を通じて、ベーシックインカムの必要性をスムーズにご理解いただけます。またベーシックインカムの導入方法や財源についてもご説明します。
<目次より一部を抜粋>
第一章 政府は今すぐおカネをばらまこう
・国民がおカネをもらえるワケ
おカネを配って景気回復しよう
インフレでも生活は困らない
・人工知能とロボットが仕事を奪う時代
10~20年後に仕事の半分がなくなる?
日本は人手不足じゃないのか?
・ベーシックインカムに増税は必要か?
原則=より多く作れば豊かになる
貯蓄ではなく循環が社会保障を維持する
・ベーシックインカムのサブタイプ
ベーシックインカムの導入方法
第二章 「生活のための労働」の終焉
・通用しないこれまでの常識
働けば働くほど賃金は下がる
企業の生産性を高めても賃金は増えない
最低賃金を上げるほど格差が広がる
・おカネを配ると社会がダメになるは本当か
働く人が減って経済が衰退する?
介護職の担う人がいなくなる?
働いている人が損をする?
人間が堕落して進歩しなくなる?
第三章 ベーシックインカムで問題解決
・ベーシックインカムのメリット
チャレンジングで明るい社会
経済の劇的な回復と安定化
生産性の向上と所得の向上
資源の効率的利用
子供の貧困対策と人口増加
地方経済と農業の活性化
犯罪や自殺の発生率低下
社会保障制度の効率化と充実
・グローバリズムや構造改革への対症療法
第四章 おカネに縛られない自由な社会
・ベーシックインカムの基本思想
ユートピアとしての未来社会
持続可能なベーシックインカム
・未来はディストピアになるのか?
・すぐ始められる月1万円からのベーシックインカム
AIとロボットが働く時代のおカネのシステム
毎月1万円から始めて10年後に1人10万円
単行本(ソフトカバー)
出版社: サンクチュアリ出版
発行:SIBAA BOOKS
Amazonのほか、書店にてお買い求めできます。
特長:
経済の初心者向けに基本的な部分をしっかり説明しました。親しみやすい会話形式で理解度もUP。おカネが不足すると経済が回らなくなるという、誰でもわかる簡単な話から始めて、人工知能やロボットにより大量失業が生じる問題を通じて、ベーシックインカムの必要性をスムーズにご理解いただけます。またベーシックインカムの導入方法や財源についてもご説明します。
<目次より一部を抜粋>
第一章 政府は今すぐおカネをばらまこう
・国民がおカネをもらえるワケ
おカネを配って景気回復しよう
インフレでも生活は困らない
・人工知能とロボットが仕事を奪う時代
10~20年後に仕事の半分がなくなる?
日本は人手不足じゃないのか?
・ベーシックインカムに増税は必要か?
原則=より多く作れば豊かになる
貯蓄ではなく循環が社会保障を維持する
・ベーシックインカムのサブタイプ
ベーシックインカムの導入方法
第二章 「生活のための労働」の終焉
・通用しないこれまでの常識
働けば働くほど賃金は下がる
企業の生産性を高めても賃金は増えない
最低賃金を上げるほど格差が広がる
・おカネを配ると社会がダメになるは本当か
働く人が減って経済が衰退する?
介護職の担う人がいなくなる?
働いている人が損をする?
人間が堕落して進歩しなくなる?
第三章 ベーシックインカムで問題解決
・ベーシックインカムのメリット
チャレンジングで明るい社会
経済の劇的な回復と安定化
生産性の向上と所得の向上
資源の効率的利用
子供の貧困対策と人口増加
地方経済と農業の活性化
犯罪や自殺の発生率低下
社会保障制度の効率化と充実
・グローバリズムや構造改革への対症療法
第四章 おカネに縛られない自由な社会
・ベーシックインカムの基本思想
ユートピアとしての未来社会
持続可能なベーシックインカム
・未来はディストピアになるのか?
・すぐ始められる月1万円からのベーシックインカム
2018年4月28日土曜日
社会主義失敗の原因は市場の否定
社会主義(ソビエト等)の失敗の原因は「市場原理の否定と排除」を行なったことであり、ベーシックインカムの推進が社会主義と同じ失敗を招くことはありません。
ベーシックインカムを社会主義的な政策であると考え、ゆえに、ベーシックインカム政策を推進すると社会主義と同じように経済が失敗すると考えている人がいるようです。しかし社会主義国(共産主義国)の経済が失敗した根本的な原因は「市場原理の否定と排除」にあります。
マルクスは当時の資本主義社会における労働者の悲惨な境遇を目の当たりにして、その原因が市場経済にあると考えたわけです。実際、何の対策も施さずに市場経済を放置すると、労働者は搾取され、貧富の格差が拡大することはあまりに明白です。つい最近でも中国を見ればそれは明らかでしょう。
そこでマルクスの影響を強く受けた共産主義国家では、諸悪の根源と考えた市場原理を否定し、市場原理を排除した経済を構築しました。計画経済です。しかし市場メカニズムを排除したことにより、資源の最適配分が機能しなくなりました。資源の利用効率が低下し、研究開発も生産も非効率化して、結果として資本主義経済の先進国に大きく遅れを取ることになったわけです。
資源の利用効率が低いにもかかわらず、それに加えてソビエトでは軍事産業が毎年のように巨大化して資源の多くを奪っていましたから、なおさら人々の生活を圧迫する結果となり、ソビエトは経済的に破綻してしまいました。
一方、今でも自らを社会主義国だと主張している中国は、実際には強烈な資本主義国であって、市場原理に基づいて経済が動いています。社会主義を主張したところで、市場原理を用いなければ、資源の配分を最適化することは難しいと考えられます。
とはいえ、中国における貧富の格差、労働搾取の実態は、むき出しの市場原理が社会に歪みをもたらすことも証明しています。ですから、市場原理を採用しつつも、それによって発生する社会の歪みを是正する政策が同時に必要となります。そのため多くの資本主義先進国では、市場原理に加えて再分配政策を併用することで社会の不安定化を防いでいるわけです。
ただし、再分配政策は市場原理の機能を損なう傾向もあるため、そのバランスに苦慮することになります。そうした中で、ベーシックインカム政策は市場原理の機能を大きく損なうことなく、市場原理がもたらす社会の歪みを解消する方法として注目されています。
一方、社会主義の失敗を「人々が働かなくなったから」と思っている人も多いような気がします。昔から新聞マスコミでは社会主義国における人々の労働モラルの低さを何度も何度も繰り返し報道してきましたから。そうした側面がないとは言えないでしょう。しかし仮に社会主義国において労働者のモチベーションが高い状況(ミクロ)であったとしても、資源の配分が適切でなければ(マクロ)、経済は停滞することになります。
また、社会主義国におけるモチベーションの低さは、「働いても働かなくても給料が同じ」ためであると何度も報道されてきましたから、そうだと思い込んでいる人も多いと思います。しかし、ソビエトでは生産が非効率的であると同時に、軍事産業へ資源を吸い取られた結果、「働いても働かなくても、生活が一向に良くならないどころか、ますます貧しくなる」という状況にあったと考えられます。これでは働かなくなるでしょう。
もし仮に、労働の結果として毎年のように生活が向上するのであれば、多少ズルしてサボっている奴が同じ給料を貰っているのを目撃したとしても、それで「働くのや~めた」となるとは思えません。年功序列時代の日本みたいなものです。
この場合でも、ベーシックインカムは「働かなくても所得は得られるが、働けばより多くの所得を得られる」わけですから、そもそも「働いても働かなくても給料が同じ」ではありません。
ベーシックインカムを社会主義的な政策であると誤解し、なおかつ、社会主義の失敗の原因も十分に理解しないまま「ベーシックインカムを実施すると社会主義と同じ失敗になる」と懸念することは、意味のないことです。
ベーシックインカムを社会主義的な政策であると考え、ゆえに、ベーシックインカム政策を推進すると社会主義と同じように経済が失敗すると考えている人がいるようです。しかし社会主義国(共産主義国)の経済が失敗した根本的な原因は「市場原理の否定と排除」にあります。
マルクスは当時の資本主義社会における労働者の悲惨な境遇を目の当たりにして、その原因が市場経済にあると考えたわけです。実際、何の対策も施さずに市場経済を放置すると、労働者は搾取され、貧富の格差が拡大することはあまりに明白です。つい最近でも中国を見ればそれは明らかでしょう。
そこでマルクスの影響を強く受けた共産主義国家では、諸悪の根源と考えた市場原理を否定し、市場原理を排除した経済を構築しました。計画経済です。しかし市場メカニズムを排除したことにより、資源の最適配分が機能しなくなりました。資源の利用効率が低下し、研究開発も生産も非効率化して、結果として資本主義経済の先進国に大きく遅れを取ることになったわけです。
資源の利用効率が低いにもかかわらず、それに加えてソビエトでは軍事産業が毎年のように巨大化して資源の多くを奪っていましたから、なおさら人々の生活を圧迫する結果となり、ソビエトは経済的に破綻してしまいました。
一方、今でも自らを社会主義国だと主張している中国は、実際には強烈な資本主義国であって、市場原理に基づいて経済が動いています。社会主義を主張したところで、市場原理を用いなければ、資源の配分を最適化することは難しいと考えられます。
とはいえ、中国における貧富の格差、労働搾取の実態は、むき出しの市場原理が社会に歪みをもたらすことも証明しています。ですから、市場原理を採用しつつも、それによって発生する社会の歪みを是正する政策が同時に必要となります。そのため多くの資本主義先進国では、市場原理に加えて再分配政策を併用することで社会の不安定化を防いでいるわけです。
ただし、再分配政策は市場原理の機能を損なう傾向もあるため、そのバランスに苦慮することになります。そうした中で、ベーシックインカム政策は市場原理の機能を大きく損なうことなく、市場原理がもたらす社会の歪みを解消する方法として注目されています。
一方、社会主義の失敗を「人々が働かなくなったから」と思っている人も多いような気がします。昔から新聞マスコミでは社会主義国における人々の労働モラルの低さを何度も何度も繰り返し報道してきましたから。そうした側面がないとは言えないでしょう。しかし仮に社会主義国において労働者のモチベーションが高い状況(ミクロ)であったとしても、資源の配分が適切でなければ(マクロ)、経済は停滞することになります。
また、社会主義国におけるモチベーションの低さは、「働いても働かなくても給料が同じ」ためであると何度も報道されてきましたから、そうだと思い込んでいる人も多いと思います。しかし、ソビエトでは生産が非効率的であると同時に、軍事産業へ資源を吸い取られた結果、「働いても働かなくても、生活が一向に良くならないどころか、ますます貧しくなる」という状況にあったと考えられます。これでは働かなくなるでしょう。
もし仮に、労働の結果として毎年のように生活が向上するのであれば、多少ズルしてサボっている奴が同じ給料を貰っているのを目撃したとしても、それで「働くのや~めた」となるとは思えません。年功序列時代の日本みたいなものです。
この場合でも、ベーシックインカムは「働かなくても所得は得られるが、働けばより多くの所得を得られる」わけですから、そもそも「働いても働かなくても給料が同じ」ではありません。
ベーシックインカムを社会主義的な政策であると誤解し、なおかつ、社会主義の失敗の原因も十分に理解しないまま「ベーシックインカムを実施すると社会主義と同じ失敗になる」と懸念することは、意味のないことです。
2018年3月22日木曜日
イタリアでベーシックインカムは実現するか?
イタリアでは選挙公約にベーシックインカムを掲げた政党「五つ星運動」が大躍進しました。これは画期的な出来事ですが、仮に五つ星運動による政権が誕生しても、ユーロ圏である限り、イタリアのベーシックインカム実現は多難です。
新聞マスコミは、「五つ星運動はポピュリズムだ」と連呼し、さかんにネガティブキャンペーンを展開しています。しかし市民運動が既存の右派・左派政党を上回る政治勢力に成長できた画期的な出来事であり、既存の政治勢力に政治を独占されてきた日本でもこうした運動に希望が持てることの証明だと思います。
ところで、日本の新聞マスコミはほとんど報道しませんが、五つ星運動は「ベーシックインカム」を選挙公約に掲げていました。ニューズウィーク日本語版の記事によれば、1週間の社会奉仕と求職活動を継続していることを条件に、全国一律月780ユーロのベーシックインカムを実施するといいます。現在の議席数では、五つ星運動だけで政権を立てることは難しい状況ですが、もし他党との協議が成功して五つ星運動を主体とする政権が誕生すれば、先進国で始めて、ベーシックインカムを実施する国が誕生するかも知れません。
とはいえ、実際に五つ星運動がベーシックインカムを実現できるのでしょうか?それについてはかなりの困難が予想されます。その理由は、
イタリアがユーロ圏だから難しい。
ユーロ圏ということはイタリアに自国通貨がない、つまり国民に通貨を発行する権利がない、通貨は外部(欧州中央銀行)からの借り物でしかないのです。こうした状況では、通貨の発行を財源として利用することはできません。ベーシックインカムの財源はすべて税収である必要があります。となれば、かなりの増税を行なう必要があります。
増税は相当に大きな社会的抵抗があるはずです。しかも日本の消費税をみてもわかるように、増税による経済への影響はかなり大きいはずです。これは簡単ではありません。
もしイタリアが日本のように自国通貨を有する国であれば、通貨を発行して財源にすることができます。とはいえ、いきなり100兆円も毎年発行すれば混乱するでしょうから、いきなり毎月満額のベーシックインカムをスタートするのではなく、月額1万円からスタートして毎年徐々に支給額を増やしてゆく方法をお勧めします。それなら、増税しなくても比較的簡単に実現できます。
ですから、五つ星運動は何よりもまずユーロ圏を離脱し、自国の通貨発行権(=主権)を取り戻す必要があるでしょう。そして人工知能や自動生産機械の進化、すなわち生産資本の蓄積に伴う供給力の増加に応じて、世の中のおカネを増やしつつ、ベーシックインカムを徐々に実現するべきだと思うのです。
もしイタリア人がユーロ通貨に目がくらんで固執するなら、
イタリアのベーシックインカムは必ず失敗するでしょう。
新聞マスコミは、「五つ星運動はポピュリズムだ」と連呼し、さかんにネガティブキャンペーンを展開しています。しかし市民運動が既存の右派・左派政党を上回る政治勢力に成長できた画期的な出来事であり、既存の政治勢力に政治を独占されてきた日本でもこうした運動に希望が持てることの証明だと思います。
ところで、日本の新聞マスコミはほとんど報道しませんが、五つ星運動は「ベーシックインカム」を選挙公約に掲げていました。ニューズウィーク日本語版の記事によれば、1週間の社会奉仕と求職活動を継続していることを条件に、全国一律月780ユーロのベーシックインカムを実施するといいます。現在の議席数では、五つ星運動だけで政権を立てることは難しい状況ですが、もし他党との協議が成功して五つ星運動を主体とする政権が誕生すれば、先進国で始めて、ベーシックインカムを実施する国が誕生するかも知れません。
とはいえ、実際に五つ星運動がベーシックインカムを実現できるのでしょうか?それについてはかなりの困難が予想されます。その理由は、
イタリアがユーロ圏だから難しい。
ユーロ圏ということはイタリアに自国通貨がない、つまり国民に通貨を発行する権利がない、通貨は外部(欧州中央銀行)からの借り物でしかないのです。こうした状況では、通貨の発行を財源として利用することはできません。ベーシックインカムの財源はすべて税収である必要があります。となれば、かなりの増税を行なう必要があります。
増税は相当に大きな社会的抵抗があるはずです。しかも日本の消費税をみてもわかるように、増税による経済への影響はかなり大きいはずです。これは簡単ではありません。
もしイタリアが日本のように自国通貨を有する国であれば、通貨を発行して財源にすることができます。とはいえ、いきなり100兆円も毎年発行すれば混乱するでしょうから、いきなり毎月満額のベーシックインカムをスタートするのではなく、月額1万円からスタートして毎年徐々に支給額を増やしてゆく方法をお勧めします。それなら、増税しなくても比較的簡単に実現できます。
ですから、五つ星運動は何よりもまずユーロ圏を離脱し、自国の通貨発行権(=主権)を取り戻す必要があるでしょう。そして人工知能や自動生産機械の進化、すなわち生産資本の蓄積に伴う供給力の増加に応じて、世の中のおカネを増やしつつ、ベーシックインカムを徐々に実現するべきだと思うのです。
もしイタリア人がユーロ通貨に目がくらんで固執するなら、
イタリアのベーシックインカムは必ず失敗するでしょう。
2017年12月12日火曜日
国益は国民の所得引き上げで守れ
自由貿易による悪影響を緩和し国民生活を守るためには国民の所得向上が欠かせません。自由貿易に反対するだけでは十分といえません。
自分は調和的なグローバリズム(たとえば平和、環境、文化交流)には賛同していますが、カネを増やすためになりふり構わない「拝金主義グローバリズム」にはまったく賛同していません。もちろん自由貿易の効用は経済学的に明らかですが、物事はすべてに功罪があるのですから、節度ある自由貿易が必要と考えています。
しかし、拝金主義グローバリストが支配する今日の世界では、自由貿易から逃れることは困難を極めます。政治家も新聞テレビも多くの経済評論家も、もろ手をあげて拝金主義的なグローバリズムを賞賛しており、熾烈な国際競争によって日本に格差と貧困が蔓延するその日まで手を緩めることはないでしょう。
では強欲な拝金主義者にどう対処するか。
安い輸入品が入ってきても、国産品を買えるだけのおカネが国民にあれば、その影響は軽減されます。国産品の質が高く安全であれば、それは競争力を持ちます。しかしおカネがなければ買えません。国民におカネがないから安い輸入品が脅威になるのです。もしおカネがあれば「本物志向の消費者」は国産品を買います。
もちろん「高いけど粗悪」なら、これは救いようもありません。残念ながら諦めていただきましょう。そういう製品を生産する意味はありません。しかし、国民にカネがないという理由で高品質の国産品が駆逐されるなら、これは国益にかなうとは思われませんね。
必ずしも輸入品を排除する必要はないのであって、消費者に選択の幅を与えるということです。消費者にカネがなければ、輸入品を選択するしか道はありません。消費者にカネがあれば、安い輸入品を買う人もいれば、品質を優先に買う人もいる。選択の幅が広がる。これこそが消費者メリットではないでしょうか。
国民を貧乏にしておいて、「安い輸入品に消費者メリットがある」と主張する新聞マスコミは、欺瞞もはなはだしい。
グローバリズムを推進しようというなら、国民所得の引き上げは必ずセットでなければなりません。それを怠るから、グローバリスムのもたらす過酷な市場競争が社会を歪め、人々の不満を高め、過激主義や排他主義が台頭すると思うのです。
自分は調和的なグローバリズム(たとえば平和、環境、文化交流)には賛同していますが、カネを増やすためになりふり構わない「拝金主義グローバリズム」にはまったく賛同していません。もちろん自由貿易の効用は経済学的に明らかですが、物事はすべてに功罪があるのですから、節度ある自由貿易が必要と考えています。
しかし、拝金主義グローバリストが支配する今日の世界では、自由貿易から逃れることは困難を極めます。政治家も新聞テレビも多くの経済評論家も、もろ手をあげて拝金主義的なグローバリズムを賞賛しており、熾烈な国際競争によって日本に格差と貧困が蔓延するその日まで手を緩めることはないでしょう。
では強欲な拝金主義者にどう対処するか。
安い輸入品が入ってきても、国産品を買えるだけのおカネが国民にあれば、その影響は軽減されます。国産品の質が高く安全であれば、それは競争力を持ちます。しかしおカネがなければ買えません。国民におカネがないから安い輸入品が脅威になるのです。もしおカネがあれば「本物志向の消費者」は国産品を買います。
もちろん「高いけど粗悪」なら、これは救いようもありません。残念ながら諦めていただきましょう。そういう製品を生産する意味はありません。しかし、国民にカネがないという理由で高品質の国産品が駆逐されるなら、これは国益にかなうとは思われませんね。
必ずしも輸入品を排除する必要はないのであって、消費者に選択の幅を与えるということです。消費者にカネがなければ、輸入品を選択するしか道はありません。消費者にカネがあれば、安い輸入品を買う人もいれば、品質を優先に買う人もいる。選択の幅が広がる。これこそが消費者メリットではないでしょうか。
国民を貧乏にしておいて、「安い輸入品に消費者メリットがある」と主張する新聞マスコミは、欺瞞もはなはだしい。
グローバリズムを推進しようというなら、国民所得の引き上げは必ずセットでなければなりません。それを怠るから、グローバリスムのもたらす過酷な市場競争が社会を歪め、人々の不満を高め、過激主義や排他主義が台頭すると思うのです。
2017年12月7日木曜日
ベーシックインカム実現方法の整理
ベーシックインカムを実現する方法を整理した方が、すっきりと考え易くなると思います。すべて同時に考えると頭が混乱します。
整理の仕方にはいろいろあると思いますが、一つのやり方として次のように考えます。それぞれに関連性はあるのですが、ひとまず、各項目ごとにわけて考えた方がスッキリするでしょう。
1)よりハードルの低い導入方法を検討する
2)大衆の共感を集める方法を検討する
3)政治的アプローチの方法を検討する
1)よりハードルの低い導入方法を検討する
ベーシックインカムは理想的なシステムであり、未来社会において必要不可欠であることは間違いないでしょう。とはいえ、そのシステムは既存のシステムとは大きな違いもあることから、いきなり導入すれば混乱を招くリスクもあります。そうした懸念が人々に不安を与え、反対論者に口実を与えると同時に反対論者の増加を招くことになります。
こうした不安を解消するため、例えば支給額を10年で10万円まで逓増させる方法のように、ハードルの低い導入方法もあるわけです。もちろん、他にもハードルの低い方法はあるでしょう。より抵抗が少ない方法が何であるかを検討するわけです。
2)大衆の支持を集める方法を検討する
いくらハードルの低い導入方法が見つかっても、大衆の支持を得られなければどうにもなりません。如何にしてベーシックインカムの認知度を高め、大衆の支持を得るかを検討し、実行します。これは活動する人によって様々な方法があるわけで、それぞれの得意分野において、どんどんやれば良いと思います。自分は人前に出るのが無理なので、ネットや書籍などで活動します。
大衆のより高い共感を引き出すための言い回し、プレゼンといったテクニカルな方法について検討し、それらを推進者の間で共有しても良いと思います。それにより、より多くの人々にベーシックインカム情報を発信する発信者になっていただけば、より効率的に支持者を拡大できると思います。
3)政治的アプローチの方法を検討する
最終的には政治が動かなければベーシックインカムは実現しません。政治はパワーゲームのような世界なので、自分にはちょっと勝手のわからない分野ではあります。今の政治を見ると、ベーシックインカムからレベルが遠すぎる政党ばかりですが、こうした政党の中からどこかを選んで推進させるか、あるいはお話にならない政党ばかりなので、困難を承知で新しい政治運動を起こすべきなのか、そういう検討も必要になるのだろうと思います。
いずれにしても、大衆のベーシックインカムに対する支持が大きくなれば大きくなるほど、旧態依然とした各政党も無視できなくなるでしょうし、新しい政治運動を始めるにも有利になると思われます。
と、書くのは簡単ですが、実際には大変です。
自分的には、現在は2)のあたりに注力中です。今後はベーシックインカム情報の発信者を増やすために、誰でも簡単にコピペできるフレーズや画像なんかを、体系的に準備してみたいですね(妄想中w)。
整理の仕方にはいろいろあると思いますが、一つのやり方として次のように考えます。それぞれに関連性はあるのですが、ひとまず、各項目ごとにわけて考えた方がスッキリするでしょう。
1)よりハードルの低い導入方法を検討する
2)大衆の共感を集める方法を検討する
3)政治的アプローチの方法を検討する
1)よりハードルの低い導入方法を検討する
ベーシックインカムは理想的なシステムであり、未来社会において必要不可欠であることは間違いないでしょう。とはいえ、そのシステムは既存のシステムとは大きな違いもあることから、いきなり導入すれば混乱を招くリスクもあります。そうした懸念が人々に不安を与え、反対論者に口実を与えると同時に反対論者の増加を招くことになります。
こうした不安を解消するため、例えば支給額を10年で10万円まで逓増させる方法のように、ハードルの低い導入方法もあるわけです。もちろん、他にもハードルの低い方法はあるでしょう。より抵抗が少ない方法が何であるかを検討するわけです。
2)大衆の支持を集める方法を検討する
いくらハードルの低い導入方法が見つかっても、大衆の支持を得られなければどうにもなりません。如何にしてベーシックインカムの認知度を高め、大衆の支持を得るかを検討し、実行します。これは活動する人によって様々な方法があるわけで、それぞれの得意分野において、どんどんやれば良いと思います。自分は人前に出るのが無理なので、ネットや書籍などで活動します。
大衆のより高い共感を引き出すための言い回し、プレゼンといったテクニカルな方法について検討し、それらを推進者の間で共有しても良いと思います。それにより、より多くの人々にベーシックインカム情報を発信する発信者になっていただけば、より効率的に支持者を拡大できると思います。
3)政治的アプローチの方法を検討する
最終的には政治が動かなければベーシックインカムは実現しません。政治はパワーゲームのような世界なので、自分にはちょっと勝手のわからない分野ではあります。今の政治を見ると、ベーシックインカムからレベルが遠すぎる政党ばかりですが、こうした政党の中からどこかを選んで推進させるか、あるいはお話にならない政党ばかりなので、困難を承知で新しい政治運動を起こすべきなのか、そういう検討も必要になるのだろうと思います。
いずれにしても、大衆のベーシックインカムに対する支持が大きくなれば大きくなるほど、旧態依然とした各政党も無視できなくなるでしょうし、新しい政治運動を始めるにも有利になると思われます。
と、書くのは簡単ですが、実際には大変です。
自分的には、現在は2)のあたりに注力中です。今後はベーシックインカム情報の発信者を増やすために、誰でも簡単にコピペできるフレーズや画像なんかを、体系的に準備してみたいですね(妄想中w)。
2017年11月30日木曜日
メルカリとベーシックインカム
誰でもネットを利用して気軽に売買できる「メルカリ」というサービスがヒットしている。しかしこのシステムが本当に活かされる社会になるには、ベーシックインカムが必要かも知れません。
ネットによる売買サービスはすでにヤフオクが普及し、さらにスマートフォンの普及に乗っかってメルカリが急成長しています。これらは使わなくなったモノを簡単に現金化できるメリットを提供し、同時にリユースによる「長く大切に使う」という社会への変化を促すと考えることができます。しかし問題も発生しています。
小売店から万引きした商品を売りさばくことに利用されています。商品を盗んでおカネを稼ごうとする人々の増加です。これはイタチゴッコのようなもので、出品者が無数にいるのですから、完全に排除するのはかなり困難だと思われます。
また、リユースによって中古品ばかりが取引されるようになると、新しく生産された商品が売れなくなります。それでなくとも消費が伸びないといわれている時代に、ますます消費が増えなくなり、景気は良くならないでしょう。売り上げが増えない限り労働者の賃金は増えませんから、貧富の格差は解消しないでしょう。脱デフレのハードルも上がります。
そもそも、なぜネットオークションで安い商品を求める人が多いのか。やはり「カネがない」人が多いから、というのも一因だと思われます。本当の意味でのリユースではなく、カネがないから新品を買うのではなく中古でガマンする、といった主旨なのではないかと思われるのです。もちろんそれが全てではありませんが。
こうしたネット売買サービスの問題点を解決するのがベーシックインカムだと思われます。例えばベーシックインカムが実施された社会では、おカネのために万引きした商品を売りさばく必要はありません。盗む行為そのものを楽しむような悪質な人でもない限り、こうした犯罪はなくなると思われます。
また、ベーシックインカムを給付すれば人々が十分なおカネを手にするため、「カネがないから中古品でガマンする」人は減るはずです。その結果、ネットオークションは衰退するかもしれません。しかし本当の意味でのリユース、「長く大切に使う」人はそのまま利用を続けるでしょう。それこそ本当に意味のあるリユースです。
ベーシックインカムによって購買力が増加すれば、メーカーの生産した新品の商品の売れ行きも増えますから、景気は回復し、脱デフレは実現されるでしょう。しかし同時に、過剰に消費する必要もなくなります。つまり「無理矢理に消費を増やして、労働者の賃金を増やす必要」がない社会になるからです。
売り上げを拡大しなくともベーシックインカムで所得が保障されているのですから、もし仮にヤフオクやメルカリが大流行してメーカーの新品が売れなくなって消費が拡大しない社会になったとしても、問題ありません。
本当の意味で、必要に応じてメーカーの生産した新品を買う、あるいは中古品を買う。その選択が社会におかしな影響を与える心配のない社会が実現するのだと思います。
ネットによる売買サービスはすでにヤフオクが普及し、さらにスマートフォンの普及に乗っかってメルカリが急成長しています。これらは使わなくなったモノを簡単に現金化できるメリットを提供し、同時にリユースによる「長く大切に使う」という社会への変化を促すと考えることができます。しかし問題も発生しています。
小売店から万引きした商品を売りさばくことに利用されています。商品を盗んでおカネを稼ごうとする人々の増加です。これはイタチゴッコのようなもので、出品者が無数にいるのですから、完全に排除するのはかなり困難だと思われます。
また、リユースによって中古品ばかりが取引されるようになると、新しく生産された商品が売れなくなります。それでなくとも消費が伸びないといわれている時代に、ますます消費が増えなくなり、景気は良くならないでしょう。売り上げが増えない限り労働者の賃金は増えませんから、貧富の格差は解消しないでしょう。脱デフレのハードルも上がります。
そもそも、なぜネットオークションで安い商品を求める人が多いのか。やはり「カネがない」人が多いから、というのも一因だと思われます。本当の意味でのリユースではなく、カネがないから新品を買うのではなく中古でガマンする、といった主旨なのではないかと思われるのです。もちろんそれが全てではありませんが。
こうしたネット売買サービスの問題点を解決するのがベーシックインカムだと思われます。例えばベーシックインカムが実施された社会では、おカネのために万引きした商品を売りさばく必要はありません。盗む行為そのものを楽しむような悪質な人でもない限り、こうした犯罪はなくなると思われます。
また、ベーシックインカムを給付すれば人々が十分なおカネを手にするため、「カネがないから中古品でガマンする」人は減るはずです。その結果、ネットオークションは衰退するかもしれません。しかし本当の意味でのリユース、「長く大切に使う」人はそのまま利用を続けるでしょう。それこそ本当に意味のあるリユースです。
ベーシックインカムによって購買力が増加すれば、メーカーの生産した新品の商品の売れ行きも増えますから、景気は回復し、脱デフレは実現されるでしょう。しかし同時に、過剰に消費する必要もなくなります。つまり「無理矢理に消費を増やして、労働者の賃金を増やす必要」がない社会になるからです。
売り上げを拡大しなくともベーシックインカムで所得が保障されているのですから、もし仮にヤフオクやメルカリが大流行してメーカーの新品が売れなくなって消費が拡大しない社会になったとしても、問題ありません。
本当の意味で、必要に応じてメーカーの生産した新品を買う、あるいは中古品を買う。その選択が社会におかしな影響を与える心配のない社会が実現するのだと思います。
2017年11月16日木曜日
政府ビットコインはマダー?
ビットコインが社会現象まで引き起こしていますが、政府もボケッとしていないで政府ビットコインを発行しましょう。お買い物ポイントとして国民に配ればいいんです。
エストニア政府が政府仮想通貨の発行を検討しているとの記事が以前にありましたが、日本政府も政府ビットコインを発行したらいいでしょう。そもそも政府には「通貨発行権」があって、今でも500円、100円などのコインを発行しています。
ウォレット(財布)となる仮想口座はマイナンバーと1:1で対応させれば、マイナンバーカードがお買い物カード・ポイントカードに早代わりです。レートは現金=預金=政府ビットコイン、すべて等価として扱います(闇取引レートが発生するかもですがw)。
普及しない?いえいえ、政府ビットコインは法貨ですから決済力が保障されていますよ。税金を政府ビットコインで納めることもできる。パソコンやスマホのアプリがあれば、どんな店でも利用できます。おまけに最強の手段があります。マイナンバーカードのウォレットに毎月1万円ビットコインが入る「ベーシックインカムコイン」ですよ。今やビットコインも勝手に分裂して増えているわけですから、当然アリですよねw。
難しく考えることはありません。政府ビットコインを「お買い物ポイント」と思えばいいです。毎月、お買い物ポイントが政府からもらえるんです。これで消費拡大。
これだと金融緩和がものすごく効果的にできます。
現在の金融緩和は市中銀行にマネタリーベース(日銀当座預金)を流し込む事により、あくまでも間接的に世の中のおカネ(マネーストック)を増やす方法ですが、この方法だと市中銀行から誰かが借金をしない限り世の中のおカネは増えない。だから金融緩和の効果が低いし、借りる人もマネーゲームのプレイヤーが多くなってバブルになる。
将来の金融緩和は、マイナンバーとリンクした政府ビットコイン(お買い物ポイント)をすべての国民に流し込めばOK。そうなると誰も銀行からカネを借りずとも、世の中のおカネ(マネーストック)が増加します。あいかわらずニュースでは個人消費が伸びないと騒いでいますが、いくら騒いでもカネがなけりゃ始まりません。お買い物ポイントを配りましょう。
しかも、政府ビットコインは銀行信用とは別の「政府信用」なので、バブル(信用膨張)が発生しません。いわば政府がビットコインの唯一の銀行のようなものだからです。政府ビットコインはマネーゲームに使われない(使いようがない)のです。
マイナンバーなんて面倒とか言っている人にも、マイナンバーがたちどころに普及しますよ。マイナンバーお買い物ポイントカード。そのお買い物ポイントが政府ビットコインなんです。難しく考えることはありません。政府のお買い物ポイントを国民に配って、個人消費を増やしましょう。
エストニア政府が政府仮想通貨の発行を検討しているとの記事が以前にありましたが、日本政府も政府ビットコインを発行したらいいでしょう。そもそも政府には「通貨発行権」があって、今でも500円、100円などのコインを発行しています。
ウォレット(財布)となる仮想口座はマイナンバーと1:1で対応させれば、マイナンバーカードがお買い物カード・ポイントカードに早代わりです。レートは現金=預金=政府ビットコイン、すべて等価として扱います(闇取引レートが発生するかもですがw)。
普及しない?いえいえ、政府ビットコインは法貨ですから決済力が保障されていますよ。税金を政府ビットコインで納めることもできる。パソコンやスマホのアプリがあれば、どんな店でも利用できます。おまけに最強の手段があります。マイナンバーカードのウォレットに毎月1万円ビットコインが入る「ベーシックインカムコイン」ですよ。今やビットコインも勝手に分裂して増えているわけですから、当然アリですよねw。
難しく考えることはありません。政府ビットコインを「お買い物ポイント」と思えばいいです。毎月、お買い物ポイントが政府からもらえるんです。これで消費拡大。
これだと金融緩和がものすごく効果的にできます。
現在の金融緩和は市中銀行にマネタリーベース(日銀当座預金)を流し込む事により、あくまでも間接的に世の中のおカネ(マネーストック)を増やす方法ですが、この方法だと市中銀行から誰かが借金をしない限り世の中のおカネは増えない。だから金融緩和の効果が低いし、借りる人もマネーゲームのプレイヤーが多くなってバブルになる。
将来の金融緩和は、マイナンバーとリンクした政府ビットコイン(お買い物ポイント)をすべての国民に流し込めばOK。そうなると誰も銀行からカネを借りずとも、世の中のおカネ(マネーストック)が増加します。あいかわらずニュースでは個人消費が伸びないと騒いでいますが、いくら騒いでもカネがなけりゃ始まりません。お買い物ポイントを配りましょう。
しかも、政府ビットコインは銀行信用とは別の「政府信用」なので、バブル(信用膨張)が発生しません。いわば政府がビットコインの唯一の銀行のようなものだからです。政府ビットコインはマネーゲームに使われない(使いようがない)のです。
マイナンバーなんて面倒とか言っている人にも、マイナンバーがたちどころに普及しますよ。マイナンバーお買い物ポイントカード。そのお買い物ポイントが政府ビットコインなんです。難しく考えることはありません。政府のお買い物ポイントを国民に配って、個人消費を増やしましょう。
2017年11月1日水曜日
毎月1万円から始めるベーシックインカム
いきなり毎月10万円支給なんて話だから反対論がうるさいのです。毎月1万円の支給額から計画的・着実に増やしてゆけば、やがて毎月10万円に手が届く。それが現実的なベーシックインカムの導入法です。
ベーシックインカムをいきなり毎月10万円でスタートすれば、その時点から社会保障制度やら税制やらの大改革が必要になります。だから多くの人々に「現実的でない、夢物語だ」との印象を与えてしまいます。小額ベーシックインカムとして、毎月1万円から始めれば、既存の社会保障のシステムはそのままです。そして、ベーシックインカムの支給額を増やすに従って、徐々に入れ替えてゆけば良いのです。
財源が無いという指摘にも対応できます。毎月1~2万円程度であれば、通貨発行による財源だけで賄うことが十分に可能だからです。毎月1万円を支給するために必要な年間予算は約15兆円。日銀が量的緩和で発行している通貨は年間80兆円です。その一部を回すだけで良いのです。
そして、おカネを配れば経済が活性化することは間違いありません。年間15兆円の財政出動を行うわけですから。経済が活性化すると、世の中のおカネが循環するため、税収を押し上げます。これをさらなる支給の原資に利用できるわけです。
おカネが回り始めれば、税制にも手を付け易くなるでしょう。景気が悪いときに増税はできませんが、景気が良くなれば増税も可能になりますから、ベーシックインカムの財源を確保し易くなるでしょう。
これが経済の好循環です。
な~んにも手を打たなければ、世の中はな~んにも変わりません。もっともらしい理屈を付けて、結局は何もしない国民。それでは日本の社会が良くなるはずもありません。経済が動き始めれば、打つ手がどんどん増えていくのです。何も変化しなければ、打つ手はありません。
毎月1万円から始めて、10年後に毎月10万円。目標を明確にして、慎重かつ着実に実行すれば、10年で実現しなくとも15年で実現できる。スタートしなければ、騒ぐばかりで何も実現できません。
ベーシックインカムをいきなり毎月10万円でスタートすれば、その時点から社会保障制度やら税制やらの大改革が必要になります。だから多くの人々に「現実的でない、夢物語だ」との印象を与えてしまいます。小額ベーシックインカムとして、毎月1万円から始めれば、既存の社会保障のシステムはそのままです。そして、ベーシックインカムの支給額を増やすに従って、徐々に入れ替えてゆけば良いのです。
財源が無いという指摘にも対応できます。毎月1~2万円程度であれば、通貨発行による財源だけで賄うことが十分に可能だからです。毎月1万円を支給するために必要な年間予算は約15兆円。日銀が量的緩和で発行している通貨は年間80兆円です。その一部を回すだけで良いのです。
そして、おカネを配れば経済が活性化することは間違いありません。年間15兆円の財政出動を行うわけですから。経済が活性化すると、世の中のおカネが循環するため、税収を押し上げます。これをさらなる支給の原資に利用できるわけです。
おカネが回り始めれば、税制にも手を付け易くなるでしょう。景気が悪いときに増税はできませんが、景気が良くなれば増税も可能になりますから、ベーシックインカムの財源を確保し易くなるでしょう。
これが経済の好循環です。
な~んにも手を打たなければ、世の中はな~んにも変わりません。もっともらしい理屈を付けて、結局は何もしない国民。それでは日本の社会が良くなるはずもありません。経済が動き始めれば、打つ手がどんどん増えていくのです。何も変化しなければ、打つ手はありません。
毎月1万円から始めて、10年後に毎月10万円。目標を明確にして、慎重かつ着実に実行すれば、10年で実現しなくとも15年で実現できる。スタートしなければ、騒ぐばかりで何も実現できません。
2017年10月7日土曜日
ベーシックインカム逓増法で反対論を封じる
ベーシックインカムを小額から始めて徐々に増やす(逓増)方法の導入により、多くの反対論を簡単に封じることができます。それ以外にも方法はあるでしょうが、私はこれをお勧めします。
ベーシックインカムをいきなり毎月10万円とか15万円にするのではなく、毎月1万円からスタートして徐々に増額し、10年で毎月15万円まで計画的に増額する。場当たりではなく、ロードマップをきちんと描いて目標金額を掲げ、不断の決意で進める。それなら毎月1万円からスタートしても大丈夫です。
逓増法を使えば、反対論者に簡単に反論することができます。
「財源がない」
>毎月1万円の支給から始めれば財源は通貨発行益だけで賄うことが現実的です。毎月1万円の支給に必要な予算は年間約15兆円です。現在、日銀の量的緩和で発行されるおカネは年間80兆円ですから、その程度は問題なく供給できるでしょう。毎年インフレ率の様子を見ながら、通貨発行だけで毎月3~4万円程度まで、徐々に増加することは可能でしょう。
「通貨発行だけでは賄えないから増税になる」
>小額のベーシックインカムは景気回復の呼び水となる可能性があり、そうなればわざわざ増税しなくても、税収がグンと増えます。また、既存の給付型社会保障の予算を一部付け替えることも財源として考えられます。それにより毎月8万円~10万円程度まで賄える可能性があるでしょう。あくまでも増税は最終手段であり、最初から増税など必要ありません。
「代わりに社会保障が切り捨てられる」
>毎月1万円程度の支給だけで、年金や生活保護などの社会保障を切り捨てるなど考えられません。せいぜい、等価減額(BIで1万円増やしたら、1万円だけ減らす)でしょう。そもそも通貨発行で財源を確保するのに、社会保障を切り捨てる必要などありません(儲けが出てしまいますw)。もちろん、将来的にベーシックインカムだけで十分な生活保障ができるようになれば、年金も生活保護も不要になるでしょう。
「働く人がいなくなる」
>小額ベーシックインカムの月額1万円程度で働かなくなる人はいないでしょう。徐々に様子を見ながら支給額を増やしていけば、離職者が急激に増えることを防ぐことは十分に可能だと思われます。将来的に豊かな社会になれば、働く人が減るのは当然です。
「ハイパーインフレになる」
>ベーシックインカムによって国民の購買力が増えるのですから、当然ながら消費が増えて人々が豊かになり、インフレが発生します。しかし物価は市場における需要と供給のバランスによって決まるので、毎月1万円程度の小額ベーシックインカムでハイパーインフレになるほど消費は過熱しません。ベーシックインカム毎月1万円の予算は約15兆円ですが、これを毎年供給してもマネーストックの伸び率は年率1.6%程度に過ぎません。バブルの頃はカネが溢れており、マネーの伸びは10%ちかくありました。しかしバブルの頃でもハイパーインフレにはなっていません。今はデフレなのでインフレになったほうが良いくらいです。
「円が暴落する」
>金融緩和を毎年80兆円もやってますが、円は暴落していません。毎年15兆円程度の通貨発行は問題にならないでしょう。また、円安そのものは日本の輸出産業に追い風となります。景気がますます良くなります。輸入物価が上昇するとしても、ベーシックインカムによる所得向上と、好景気による賃上げの両方が期待できるため、それほど問題にはならないと思われます。
「ベーシックインカムは行き詰る」
>行き詰ることは考えられませんが、仮に行き詰っても問題ありません。毎年1万円の支給から初めて毎年増額し、5万円の支給段階で行き詰ったとしても、それ以上に支給額を増やせなくなるだけであり、誰も困りません。おそらく増額が厳しくなる最大の理由はインフレだと予測されますが、インフレは供給不足が原因ですから、生産性の向上、技術研究開発、設備投資を促進すれば解消すると思われます。
こんな感じです。
ベーシックインカムをいきなり毎月10万円とか15万円にするのではなく、毎月1万円からスタートして徐々に増額し、10年で毎月15万円まで計画的に増額する。場当たりではなく、ロードマップをきちんと描いて目標金額を掲げ、不断の決意で進める。それなら毎月1万円からスタートしても大丈夫です。
逓増法を使えば、反対論者に簡単に反論することができます。
「財源がない」
>毎月1万円の支給から始めれば財源は通貨発行益だけで賄うことが現実的です。毎月1万円の支給に必要な予算は年間約15兆円です。現在、日銀の量的緩和で発行されるおカネは年間80兆円ですから、その程度は問題なく供給できるでしょう。毎年インフレ率の様子を見ながら、通貨発行だけで毎月3~4万円程度まで、徐々に増加することは可能でしょう。
「通貨発行だけでは賄えないから増税になる」
>小額のベーシックインカムは景気回復の呼び水となる可能性があり、そうなればわざわざ増税しなくても、税収がグンと増えます。また、既存の給付型社会保障の予算を一部付け替えることも財源として考えられます。それにより毎月8万円~10万円程度まで賄える可能性があるでしょう。あくまでも増税は最終手段であり、最初から増税など必要ありません。
「代わりに社会保障が切り捨てられる」
>毎月1万円程度の支給だけで、年金や生活保護などの社会保障を切り捨てるなど考えられません。せいぜい、等価減額(BIで1万円増やしたら、1万円だけ減らす)でしょう。そもそも通貨発行で財源を確保するのに、社会保障を切り捨てる必要などありません(儲けが出てしまいますw)。もちろん、将来的にベーシックインカムだけで十分な生活保障ができるようになれば、年金も生活保護も不要になるでしょう。
「働く人がいなくなる」
>小額ベーシックインカムの月額1万円程度で働かなくなる人はいないでしょう。徐々に様子を見ながら支給額を増やしていけば、離職者が急激に増えることを防ぐことは十分に可能だと思われます。将来的に豊かな社会になれば、働く人が減るのは当然です。
「ハイパーインフレになる」
>ベーシックインカムによって国民の購買力が増えるのですから、当然ながら消費が増えて人々が豊かになり、インフレが発生します。しかし物価は市場における需要と供給のバランスによって決まるので、毎月1万円程度の小額ベーシックインカムでハイパーインフレになるほど消費は過熱しません。ベーシックインカム毎月1万円の予算は約15兆円ですが、これを毎年供給してもマネーストックの伸び率は年率1.6%程度に過ぎません。バブルの頃はカネが溢れており、マネーの伸びは10%ちかくありました。しかしバブルの頃でもハイパーインフレにはなっていません。今はデフレなのでインフレになったほうが良いくらいです。
「円が暴落する」
>金融緩和を毎年80兆円もやってますが、円は暴落していません。毎年15兆円程度の通貨発行は問題にならないでしょう。また、円安そのものは日本の輸出産業に追い風となります。景気がますます良くなります。輸入物価が上昇するとしても、ベーシックインカムによる所得向上と、好景気による賃上げの両方が期待できるため、それほど問題にはならないと思われます。
「ベーシックインカムは行き詰る」
>行き詰ることは考えられませんが、仮に行き詰っても問題ありません。毎年1万円の支給から初めて毎年増額し、5万円の支給段階で行き詰ったとしても、それ以上に支給額を増やせなくなるだけであり、誰も困りません。おそらく増額が厳しくなる最大の理由はインフレだと予測されますが、インフレは供給不足が原因ですから、生産性の向上、技術研究開発、設備投資を促進すれば解消すると思われます。
こんな感じです。
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