2023年2月3日金曜日

増税しなくとも防衛費は確保できる

 防衛費を増額するためには、増税が必要などという出鱈目を垂れ流す連中が多いようです。しかし、防衛費を増額するために増税は一切必要ありません。多くの国民は、このことを知るべきです。

 多くの国民が防衛費の増額は必要と考えているでしょう。そこに財務省は付け込むのです。実際には増税などしなくとも「おカネを発行すれば安定的に財源が確保できる」のです。その理由を示しましょう。

(1)毎年1兆円のおカネを発行しても、インフレの心配はゼロ

 おカネを発行するとインフレになると言い出す人が出てきます。しかし今回の防衛費増額で足りない金額は年間わずか1兆円です。現在の世の中のおカネ(マネーストックという)は1000兆円を超えています。たとえば、1000円が1001円に増えたとしたら、インフレになると思いますか?ほとんど誤差範囲です。

 さらに言えば、毎年新たに発行されるおカネは30~40兆円ちかくになりますが、それでも日本はデフレを脱却できていません(現在のインフレはおカネを発行したためではなく、輸入物価が上がっているためなので、実質的にはデフレのままです)。ですから、そこに加えて1兆円を発行したところで、ほとんど物価に影響はないのです。

 むしろ、30~40兆円の通貨発行では足りないとして、日銀が金融緩和を継続している有様であり、そうした政策を後押しする意味でも1兆円は発行すべきと言えます。

(2)日本は先進国の中で最もおカネを増やしていない

 もちろん、他の国がおカネを増やしていないのに、日本だけ増やすと言えば不安に思うかもしれません。しかし実際にはまったく逆であり、日本は世界の他の先進国に比べて、最もおカネを増やしていない、しかも失われた30年にわたり、極端に増やしてこなかったのです。ですから、むしろ、1兆円はおカネを発行しなければなりません。そうしなければ、日本はさらに数十年を失うことになるのです。


 以上のように、たかだか毎年1兆円のおかねであれば、発行するだけで良いのです。増税する必要はまったくありません。国民の大多数は防衛費の増額に賛成であるものの、増税には反対です。ですから、増税などする必要はありません。

 増税しなくとも、おカネを発行すれば防衛費は無理なく増額できるのです。