世界では毎年毎年、およそ5000万人の人口が増え続けているが、そのほぼすべてが途上国です。そもそも生産力の低い途上国で爆発的に人間が増加すればどうなるか?食料も不足するし、インフラ整備も追いつかない。当然ながら衣食住の供給も間に合わないだろう。こんな状態では、いくら先進国が支援したところで追いつかない。
こうした貧困な人々があふれると、それは移民となって先進国に押し寄せてきます。そうした人々を先進国がすべて受け入れできるはずがありません。移民問題はさらに悪化し、貧困を背景に内乱が発生し、過激主義が台頭すればテロの嵐が吹き荒れます。
しかも、そうした膨大な人々が、やがて先進国並みの生活を送るようになれば、地球の資源など、たちどころに枯渇してしまう。やがて世界中で資源の奪い合いが発生する。そして資源が不足すれば世界をとんでもないインフレが襲うことになる。
一部の富裕層はインフレになってもカネに物を言わせて豊かな生活を送り続けるでしょう。むしろ人口が増えれば増えるほど、資源が枯渇すれば枯渇するほどカネが儲かる。しかし、それ以外の一般の庶民の生活は相当に貧困化する。
もちろん、そうした悲劇的な状況になるのはまだ先の話です。しかし、そのときになってから大騒ぎしても遅すぎます。すぐにでも、世界の人々がこの問題の重大性に気が付き、真剣に対応を考えるべきでしょう。途上国支援もそうした視点から考えられるべきだと思います。
しかし、マスコミは常に目の前にある問題しか見えません。たかだか政府の借金で延々と大騒ぎする始末。目の前のカネの話にばかり必死で、将来の予測もビジョンも何一つ打ち出せないのです。本当にマスコミは恐ろしい。